作家としての最後の一日。 ところがどっこい、事実は小説よりも奇なり!! そして今日は昨日より長文の7656文字の記事でございます! 

 ふと思い出したことを。小学校で校長先生(女性2人)、教頭先生(女性)と4人で話していた時に、それぞれの出身地の話になったきっかけです。先生方に見てもらったシナリオに「やめろ!」「やめろっつってんだろ!」というセリフがありました。それを見た先生方が「どちらも調子が強すぎるので、もう少し優しく……」「『やめてくれない?』くらいのほうが良いかも……」そうおっしゃったのです。そのシナリオは生徒さんがいじめられた時に、断固としていじめを止めるためのセリフです。ぬるいセリフじゃいじめは止まらないので、強い口調のセリフを書いた。

ソウ:さすが滋賀県の方は優しいですね。私はヤンキーの国の福岡県出身なので、どうも口調が強すぎるようで……(;^ω^)
校長:あら? 私達3人とも滋賀県出身じゃないのですよ。私は〇〇、教頭先生は〇〇、〇〇校長先生は〇〇出身です。

そういう話から出身地の話になりました。

ここから先は私見ですけれど、私の住んでいた地域にヤンキーが多い理由を……。この説は他で聞いたことありませんが、たぶん正解だと思います。私の住んでいた地域は炭鉱で栄えた街でした。近隣には同じように石炭で隆盛を誇った街がいくつもあります。石炭は地下深い場所にあり、坑道を掘り進んで採石します。当時は安全性が不確実で落盤(らくばん)事故は日常茶飯事でした。これは何を意味するか?

明日、死ぬかもしれない。

落盤だけでなく一酸化炭素中毒などで命を落とす方も多く、仕事は常に死と隣り合わせでした。誰が死んでも不思議じゃない環境で、ちんたらぬるいコトを言うヒマはありません。嬉しいならその場で喜ぶ、相手が気に入らなければその場で殴る……だって自分も相手も明日は死んでいるかもしれないのに、遠い先のことを慮ってガマンするなんて無駄ですもの。刹那的で直情的な炭鉱夫たちの子孫は、同じようにその瞬間のことだけを考えるよう育てられたと思います。それが「ヤンキー」です(;^ω^) ヤンキーは将来のことを考えません。今この瞬間を生きるため全力を尽くす。知的な人から見たらバカみたいに見えるでしょうけれど、それがヤンキー。そして炭鉱夫やヤンキーの子孫である私もヤンキー(;^ω^) ムカついたらその場で言い返す! でも長い歴史の中でその時々の政局を見極めて立場を変えてきた滋賀県や京都の方には、ビックリされます(;^ω^) どっち付かずで態度を決めず、表面上は波風立てず……という上品な地域の方にヤンキーは理解不能らしい。

話を元に戻します。そんなヤンキーが巡りめぐって滋賀県の小学校で6年生の皆さんに、作家としてお話をすることになりました。学のない炭鉱夫の末裔のヤンキーが、知的な作家としてお話をする……よく考えると、とんでもない話ですね(;^ω^)

ヤンキー私は校長先生に連れられて木の廊下を歩いてゆきます。他の学年の生徒さんたちが、目をまん丸にして私を見ます。山奥の小さな学校ですから、知らない人が来るなんて珍事らしい。

6年生の教室へ入ると、9人(+リモートの愛する読者さま1人)が机に座っていました。うわぁ~! ドキドキする!

代表の子が私へご挨拶をしてくださって、いよいよ授業の開始です!

みんなが私をガン見しているようですが、私は見返すことができません。以前に職場でいじめに遭ってから対人恐怖症になってしまって、人と目を合わせることができなくなったからです。今はだいぶ改善しましたけれど、それでも知らない方と目を合わせるのは怖くてできません。私は誰とも目を合わせず原稿に視線を落としたまま、本題に入りました。

お話した内容は、また後日アップします。一生懸命にお話をして、すごくすごく大事な所は、心を込めてお話しました。たくさんの奇跡が重なって生まれてきた大事な皆さんに、幸せになってほしい! 途中で勇気を出してチラリと皆さんの方を見ると、キラキラした瞳で私を見ている……。赤ちゃんの白目は青みがかった白です。無垢で白すぎて青く見える。成長するにつれて黄色っぽくなるのですけれど、小学6年生も少し青みがかった白目でした。まだ無垢なんだ……知らなかった……。

前回はテンパって時計を見るのを忘れて15分もオーバーしてしまいました! 今回は時間を守りたい! でも時計を見る余裕がなくて必死で話し続けました。あと2枚原稿を読めば終わる……チラリと時計を見ると、予定通りの時間です。やった! 少し心に余裕ができたので、初めて皆さんのお顔を見ました。すると……、

全員が前のめりになって、真剣に話を聞いていました。下を向いている子は一人もいません。身体中を耳にして、私の言葉を聴いていました。良かった、伝わった! 皆さんは「幸せになるため生まれてきた」のです! だから絶対幸せになってください!!

ソウ:今日はありがとうございました。thank  you so much!!  
 
最後の一言を言い終わると、皆さん大きな拍手をしてくれました! 

ソウ:先生、あと何分残っていますか!?
先生:10分くらいあります。
ソウ:それなら皆さんに練習してほしいことがあります!

持ってきたシナリオをあわてて広げます。この練習は絶対してほしい! いつかいじめられた時に、今日の練習を役立ててほしい! 内容はいたって簡単です。私がいじめっ子役で「それって、カッコわるい。ww」とバカにした感じで言ったら、それぞれがシナリオに書かれたセリフを読むだけです。「やめて」とか「その一言、いらんわ」とか短くて簡単なセリフ。でもこの練習をしているのとしていないのでは、今後の人生が大きく変わると思うの!! 私だってこの練習をしていたら、職場で何度もいじめられずに済んだと思うの!!

最後にみんなで大きな声で「やめて!」と言う練習もしました。小さな学校で少ない人数で一緒に学んだお友だちは、みんな家族みたいな関係だと思います。誰が何をされたらイヤがるか、全員知っているからいじめなんてナイかも……しれません。でも皆さんはこれから、不特定多数の人たちと付き合ってゆきます。そんな中でいじめられた時に、どうぞご自分を守って幸せになって下さい。皆さんに幸多かれ!!

授業の終わりに男子生徒が包みを私に渡しました。

男子:これは、僕たちが作ったお茶です。
ソウ:ええええええっ!? どういうことっ!? お茶を!?
男子:僕たちが畑で作りました。
ソウ:茶葉から手作り!? マジで!?
男子:…………飲んでください(^▽^)

茶葉から手作り! それを収穫して加工して茶葉にしたらしい! 緑茶と紅茶らしい! ピュアな小学生が手作りした貴重な茶葉!

ソウ:そんなのすごすぎて飲めません! ずっと大事に飾っておきます!
男子 & 女子:……飲んでください(;^ω^)

緊張が解けずガクガクしながら校長室へ戻ると、先に戻っていた校長先生から満面の笑顔で言われました。

校長:私は給食の毒見(給食の集団食中毒を防ぐため、校長先生は生徒たちより先に給食を食べて毒見をする。校長先生に症状が出なければ、生徒たちへ給食が配られる)のため途中で退室しましたけれど、最後まで聞けなくて残念でした! ソウさんの仰っていた「言葉の力」をソウさんのお話で感じました! 生徒たちも一心不乱に聞いていましたし、素晴らしかったです!

それを聞いた私は泣いてしまいました。校長先生に誉められたのも嬉しかったのですけれど、やっといじめの呪縛から解かれた気がしたからです。かつて私を貶めた上司から、やっと誉められたような気がしました。あれはもう過去のことなんだ。もう終わったんだ。私は校長先生から誉めてもらえる人間になれたんだ。

後からいらした教頭先生からも盛大に誉められました! いくつになっても先生に誉められるのは本当に嬉しいです! ありがとうございます!

学校を辞して車へ乗り込みました。朝から緊張していたので胃が痛い……もうおうちへ帰りたい……吐きそう……でもまだ帰れない……今日、やらなきゃいけないコトがまだ残っているんだ……車を走らせて市内へ戻ります。県の合同庁舎へ行って県の収入証紙を購入、次は市役所です。親切な案内係の方がタッチパッドで申請手続きをしてくださいます。以前は自分で用紙に記入していたのに、便利になったなぁ~! 無事に申請を終えて待っていると、案内係の方が難しい顔で近づいてきました。

案内:先ほどの戸籍謄本の発行の件ですが……。
ソウ:どうしましたか?
案内:ソウさんの仰ったのと違うようで発行できないのです……。

なんてこと! 今日こそ登録販売者の従事申請手続きを終えるつもりだったのに! 収入証紙はゲットしたし、後は戸籍謄本をゲットすれば郵送できるのに、戸籍謄本が取れない!? なんで!?

ソウ:現住所へ戸籍を移した記憶はうっすらあるのですが……。

戸籍は本来簡単に動かさないほうが良いのですけれど、住所地から本籍地が遠いと謄本(抄本)の取り寄せが面倒だし時間がかかって大変なのです! だから今のアパートへ引っ越した時、ここで一生を終えるつもりで戸籍を動かしたはず……でも私はアホだから、間違っているかも……ってか自分の戸籍地がわかんなかったら、どうしたらいいの!? これからも戸籍が取れないってこと!?

案内:ソウさんのおっしゃったのは番地までですが、一般的に戸籍の番地は抜いてあります。〇〇丁目の番号までしか書いてない場合が多いので、それで検索をかけてみましょうか?
ソウ:お願いします! 

これでダメだったらどうしよう!? 今日中に手続きが終わらないのも大変だけど、今後自分の戸籍謄本が取れなかったら!? パスポートとか相続とか資格登録とかできないじゃん!?(←戸籍といえば入籍で使うことが多いのに、そこはスッポリ抜けている)

アワアワしていると電話が鳴った! こんな時に誰だ!? 番号を見ると勤務している店からでした。どうせ人が足りなくて、今から仕事に来てもらえないか?っていう電話でしょ!? ムリ! 今それどころじゃない! スマホの電源をブチ切ります! 今日は休みだし、戸籍がどうなるかわからないんだ!!

しばらくすると窓口の係員から呼ばれました。ダッシュで近づくと……、

係員:やっぱり番地を抜いた表記でした(^▽^)/
ソウ:謄本は出してもらえるんですか!?
係員:出せました(^▽^)/

良かったああああああ!! 震える手で料金を支払って質問します。

ソウ:教えてほしいのですが……。
係員:なんでしょう(^▽^)/
ソウ:私は一人暮らしの世帯主です。その場合、戸籍の抄本は謄本になるのでしょうか?

ウロおぼえですが「抄本」というのは「全体の一部を記したもの」です。4人家族の世帯で子どもの抄本を求めた場合、その子に関する項目だけを記載したものが「抄本」、全員の項目を記載したものが「謄本」になったと思います。でも私は一人暮らしの世帯主なので、抄本も謄本も同じになるの??

係員:お一人暮らしの世帯主さんは「謄本」になります(^▽^)
ソウ:やはり、そうですか! もう一つ、教えてください。もし私が自分の戸籍地を忘れてしまったら、戸籍の書類は発行できないのですか?
係員:できますよ(^▽^) 400円ほどかかりますが住民票の発行の際に「戸籍地を表示してほしい」とお申し出くだされば、戸籍地の書かれた住民票が出せます(^▽^)
ソウ:それなら戸籍地を忘れても大丈夫なんですね!
係員:大事な戸籍地は、忘れないでください(;^ω^)

お礼を言って庁舎を出ます。車へ戻って戸籍謄本をしげしげと見つめると、驚愕の事実が!! 私が生まれた土地は水巻町じゃなかったんだ!! 〇〇市だったんだ! 52年間知りませんでした!! 水巻町在住の両親から生まれたから私も水巻町出身だと思っていたけれど、〇〇市になっている。助産師さんのおうちで生まれたから、そこが出生地になってるのかなぁ??

次は郵便局へ移動しました。簡易書留で登録販売者の書類を送付します。終わった……やっと登録販売者になれる……後は証明書が送られるのを待つだけだ……ここまで長かったな……泣きながらお勉強して、試験が延期になって……たくさんのトラブルをやっつけながらお勉強して……試験日にテレビ収録して……最近もずっとジタバタしてたから、申し込みする時間さえなかったし……それがやっと完了した!! 後は待つだけ!!

車を返却してチャリで家へ帰り、疲れ果てて泥のように眠りました。そして昨日、万感の思いを込めて「作家として最後の一日。」という記事を書きました。夢が叶って作家になれたけれど、ご依頼がなくなったから作家じゃない。元作家なんてカッコわるいから、現実を直視して「フリーター」と名乗るぜ! そしてまた賞を獲って作家に返り咲く! きっとだ!!

フリーターとして仕事へ行くと、課長と係長がダッシュで走ってきました!

課長:ソウさん! 登録販売者の受験費用、払い戻しの手続きはしましたか!?
ソウ:??? したと思いますが??
係長:確実ですか!?
ソウ:通帳を見てみないと……急ぎですか?
課長:〆切は過ぎています! 通帳ではなく管理システムをご覧ください!

またやっちまった……登録販売者の自己採点をせず放置していた時も「全国の全店舗で報告してないのはお前だけだ! すぐ報告しろ!」と叱られたのに、またやっちまった……。すぐやんなきゃダメだけど、仕事中はスマホを見ることはできません。休憩時間になってスマホで確認しましたけれど、何度見ても払い戻しの記載はない……ヘンだな……。

係長:ソウさん、どうでした!?
ソウ:何度見ても記載がありません。完了していないのかも……。
課長:手続きはしてありますよね!?
ソウ:しています。

その頃はクソビンボーだったので、受験料の12,800円は痛い出費でした! 絶対に取り返すつもりだったので、ぬかりなく各種書類は提出しました!! 

課長:仕方ないですね……以前の上司に聞いてみましょう……。

以前の上司は黒上司です。電話で黒上司に聞いて下さるらしい……お手数をおかけして、すみません。でも黒上司の仕事なので、聞いてください。しばらくすると係長が教えてくれました。

係長:黒上司さんは「ソウさんは払い戻しの手続きをしていない」とおっしゃいました。

この時点であきらめました。良い所も多々ある黒上司ですが、我が身可愛さにつじつまの合わないこと(ウソ)を平気で言う人です。周囲はそれ(ウソ)に振り回されて、多大な迷惑を被っていました。また保身のために、ワケのわからないこと(ウソ)を言っている……めんどくせぇ……。

ソウ:もう、いいです。
係長:え?
ソウ:払い戻しの権利は放棄します。返金は必要ありません。もうこの件は終わりでお願いします。
係長:…………。

しょーもないウソをつく黒上司を問い詰めても、しょーもないウソが増えるだけです。「自分は悪くない」そう証明するために、平気で私に泥を塗るヤツですから、付き合う時間がもったいない。12,800円はデカイが、しょーもないヤツのために私の大事な時間を使いたくない。スッパリあきらめるから、放っておいてくれ!!

黒上司はクレイジーですけれど、課長と係長は常識派だったようです。担当部署へ問い合わせて、必要な書類を教えてくれました。受験票、払い込み通知、合格証明書の写しなど、どれも手元にあります。明日持参するよう言われたので、持って来ると答えました。あきらめたつもりだった12,800円が返ってくるのは嬉しい♪♪

ウキウキしながら仕事を終えると、翌日のシフトがありました。どれどれ……見てみると「デモ飲」と書いてある。なんだ、これ??

ソウ:「デモ飲」って何の仕事ですか? 見たコトないんですけど?
先輩:あらぁ~! それって飲料のデモンストレーションよ!ww 売り場でお客さまに飲料を飲んでもらうの! ソウさん、大当たりね!(;^ω^)

はああ!? 私、営業の仕事がしたくないからレジの仕事をしてるんです! 営業はムリです! だからレジの面接の時に「営業は無理です」ってちゃんとお伝えしました! 「レジで商品のおすすめ(営業)は少ししてほしい」と言われ「レジの合間に少しだけなら……」ってOKしましたけど、デモならレジ関係ありませんやん! ガッツリ営業ですやん!! 営業の要素しかナイですやん!! …………でも可愛い小学生たちに「なんでも挑戦してください! 失敗は大事な宝物です!」ってお話したのに、挑戦せずに断るのは筋がちがう……やりたくない……やりたくないけど、やります……そして失敗したら、以後はキッパリ断ります!! でもとりあえず明日はやります!!

明日は営業か……トボトボおうちへ帰ります……寒い……部屋へ帰ってヒーターを付けて、暖まるのを待つ間にスマホチェックをすると、メールがズラズラ並んでいました。その中に教育委員会からメールがあった。なんだ?? 依頼されていた授業が全部終わったから、お礼のメールかなぁ?

半分正解でした。そして半分は間違っていました。そのメールには……、

「3回に渡る素晴らしい授業をありがとうございました。どの学校でも貴重なお話だったと大いに喜んでおります」

うん、知ってる。風のウワサで「ソウのお話は凄かった! 素晴らしかった!」って大評判になってるって聞いてる。すごく嬉しいし、光栄です☆

「つきましては年度末でお忙しいのに恐縮ですが、新たに1校から講師依頼がありまして、6年生が卒業する前にぜひソウさんにお話頂きたく……」

はあああああ!? あと1か月もしないで卒業する子たちにお話をする!? めっちゃ急ですやん! 先生方だって1か月もしないで手が離れる子たちにわざわざ授業を設定するなんて、どんだけ大変なの!? 卒業式や中学校への伝達だけでも大変なのに、その上私とやり取りするの!? そして授業の設定や準備をするの!? めっちゃ激務やん!? …………でもそんな大変な思いをしてでも、私のお話を可愛い生徒さんに聞かせたいんだ……年度末の大変な時期に……(涙)。




受けて立とう!! 先生方が生徒を愛するあまりぶっ込んできたご依頼に、私も協力します! そしてまた路地裏の話をぶっ込んでやる!! きっと皆さんのお役に立つ話をしてやる! 首を洗って待ってろ!(←何か大きく間違っている)


となると、今日からフリーターを名乗ろうと思っていたのですけれど、ちょっと事情が変わってくるな……作家じゃないけど、フリーターでもない……この数か月で4件も講演させて頂いて、新たに5件目のご依頼が来た……これって、これって……、




私は「講師」なのですか?? ご依頼を受けてお話する職種って「講師」ですよね?? 私いつの間にか「講師」になってたの????? いつの間にか自分が知らない仕事をしてたってこと?????

どう思われます?? 






 




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ソウ マチ
サポートも嬉しいですけれど、拙書「姫さまですよねっ!?」をぜひご笑覧くださいませ(^▽^)/ 愉快で楽しい本です♪♪