期末試験が終わってゲームをする東大生①
試験期間が終わった。
ぼくは数日前に先んじて夏休みに入ったが、クラスメイトの多くは英語一列と線形代数の試験が残っていた。それが8月1日に終わった。
試験が終わったら打ち上げをするのがうちの大学の慣習だ。
カラオケに行く人、映画を観に行く人、食事に出かける人もいるが、ぼくたちは家でゲームをした。
数人のクラスメイトに声をかけ、discordでも告知した。集まったぼくを含む5人のメンバーは、17時から24時までの7時間を全力で楽しんでいた気がする。
Nintendo Switchに没頭する者、ボードゲームで闘う者、漫画に魅入られる者、バルコニーに出て夜景を見る者、それぞれの過ごし方があったが
圧倒的にたのしかった。お祭りみたいな気分だった。時間に追われることのないこのような時間は、大学受験が終わらないと堪能できない。
24時になって、通学定期券の範囲である駒場東大前駅まで友人を送り、そこから三軒茶屋まで歩く友人を送り、そこから30分かけて自宅まで戻る。
そういう時間の使い方ができるのは、自分の時間に値がつかない大学生だからできることだ。
大学生であるぼくの時間に価値はない。毎日授業をうけているが、その間はずっと賃金が発生しない。課題をやっていても、復習をしていても発生しない。
クラス内で担当する係やサークル活動中も発生しない。ずっと無価値だ。
だから、心に余裕を持って時間を使うことができる。
一方で、仕事しかしていなかった頃は、常に時間の浪費を嫌った。事前準備のない打ち合わせが嫌だったし、電車に乗るのも避けていた。今でも仕事をするときは同じ考えだが、大学生として何かをするときは喜んで時間を提供している。
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