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ばあちゃん

こんばんは、
初めまして

生まれてはじめて
おばあちゃんから電話が、携帯電話に
かかってきました

なんだかとつぜんさみしくなって
かけてきたのだそうです

電話の向こうの祖母は、
わたしの番号が電話帳に登録してあって
声が聴きたくなった と言いました

まだまだ全然、からだは元気な祖母ですが
わけあって心に元気がないようで

もう85歳と87歳だから
ややこしいもんでね、

もっと、みんなにぜいたくさせてあげればよかった

そんなことをぽつぽつと言いました

他愛ない話のなかの、心からのことばに
おもわず涙がこぼれそうになりました

無口でほがらかな祖父にはたくさん絵本を読んでもらい
わたしは国語の本読みが好きな子どもになりました

とびきり元気な祖母はいつも果物を出してくれて
ヤクルトかミロを作ってくれる
いつも明るくはなしじょうず いろんなことを教えてくれました

おかねは、そりゃあるに越したことはないけれども
ぜいたくというのは、豊かさというのは
それだけでないとしっています

たくさんお世話になったよ お金で買えないもの
もっと価値あるものをもらったよ

そう伝えたけれども、祖母は
ありがとうねと返しただけでした

電話を切って、
この瞬間はとくべつだとずっしり感じました

不安や、悲しいことで
いっぱいになりながらも
「あぁ、こうしてあげればよかった」と
人は人をおもうのだということ

そして、わたしの中の「こうしてあげればよかった」は
今なら少しでもなんとかなるかもしれないということ

なんとなく、三日前にメモしていた
「今日死ぬ、と思ったらいろんなひとにやさしくしたいとおもうのだろうな」というとこと繋がった気がしたのでした

だから、きょうからはじめます

思ったことを書くことも、祖母にできることも

きっかけはなんだっていいけど、やらなくっちゃ
「こうすればよかった」と思わないように

後ろには高木正勝さんのおむすひが流れていて
わたしにはがんばれ、がんばれと聞こえます

何かできても、できなくっても
ここに来ようと思います

忘れないように

いのちを燃やして生きてるのだから、どうでもいい日なんてないよね
せっかくだからたくさんの人の、何か幸せにつながる生きかたを
したいのです

そうなれるかどうかはわかりません
やれるだけ外向きに、明るく
どうかよろしくお願いします

写真は去年祖母と祖父と、一緒に見に行った梅です。

2018年4月13日より