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おめでとう。

先日、富士五湖で行われた坂本真綾さんのライブに行ってきました。友人に誘ってもらって、少し寒い時期ながらもとてもとてもよかったのでここに。

書籍や、歌詞の彼女の言葉が印象的でいいなぁと拝見していたけれど、ライブには行ったことがありませんでした。なので本当にはじめましてなのに、すみません、ファンクラブ会員のライブだったのね、と後から気づきました。あわあわ。そんなはじめましての感想でもあります。

気を取り直して。

とかく真綾さんはうつくしく 上品で女性として、人として素敵だった。
話すことすべてが正直なのだとわかる。それはきっと、
彼女の生き方がまっすぐそのものだからだろうな。

舞台の上では丸裸。表現とは、そういうもの。
それを15年、向き合ってくるとこうなるのか、こうにもなれるのか。
たおやかでのびやかで気持ちが良い。
わたしはこうなるのだ、みたいな上向きの気持ちが見える。
まだまだ伸びる、ぐんぐん育つの という意思。
うれしく、うらやましく、すーっと自分の中のなにかがのぼっておりた。

セットリストを勘違いして、
わたしっていつもこう!大事なことを忘れて!とうそぶいた。
けれど、軽やかに脱ぎ去ったあざやかなペールグリーンのワンピースが、
薄着がやっぱり軽くていい!寒くないよ!という力強い言葉が、
彼女を表すすべて。

なんてたおやかですてきなんだろう。
こちらに気を配りながら、茶目っ気たっぷりに。
話ぶりはなんだか風みたいだった。
時にはやさしく頬を撫でて、時にはスカートをひるがえすみたいにいたずらっぽく遊ぶ それから強く、なにかをさらって何かを残していく。

わたしが好きなアイリスは歌われなかったけれど
どの曲も寄り添うように、あるいは鼓舞するように
丁寧に届けられた歌を忘れたくないな。

最後の方にさらりと口にした、「もっと自分をいじめていかないとね」って
そんな言葉も彼女らしく(わたしが知る限りの彼女のイメージだけれど)なんだか励まされたりもした。

わたしももっと楽しいところへ行くために、厳しい思いをするだろうけれど
頑張れるかもしれない。どこへ行こうとも歌はここに。
あぁ、歌はずっと残るのだ。なんてすてきな仕事だろう。
ありがとう、おめでとう!すてきな人!


そして富士の麓はフジファブの聖地でもあった。
志村の歌もまた、まだ、彼がいるみたいに
ずっと私の中で歌われている。
こうして思い返しているあいだは、彼はまだ生きているんだろうな。
富士吉田、すてきな場所でした。

富士山がある、というのは、伊勢神宮とか出雲大社があるよ、
という感覚ととても似ているなと思ったのでした。御神体だものね。彼にとっても誇らしいものだったかな。


こんな話も、機会があればまた。