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クロスバイクとママチャリ実際のところどっち?


最初の1台を選ぶ時には「クロスバイク」が入口になる人が多いと思います。
弊社ヤマモトや私スズキはMTBブーム世代だったので「かっこいいMTBに乗りたい!」とMTB以外の選択肢がなくバイクを買ってしまったので「どのMTBを買うか」という悩みしかなかったのです。

実は現役の店主達(私達世代が業界多いので)が「クロスバイクとママチャリどっちがいいの」の問題に答えづらい部分があるとしたら、こう言う事情もあるかもしれません。弊社はいわゆる「一般車」(シティサイクル)の取り扱いをしておりません。でも、真剣にこの話題について考えてみようかなと思います。
商売的な話をすれば「そりゃ!クロスバイクでしょ」と言ってしまいそうになるのですが、実際のところ全ての人に合う訳ではないと思います。この辺も含めて考えてみようと思います。

▪️シティサイクルって実はかなり高騰しています

弊社は一般車の取り扱いをしておりませんが、皆さん!「ママチャリは1万円くらいで買えるもの」なんて思ってませんか?もはや10年くらい前の話なのですよ!
今や日本メーカーの変速無しのシティサイクルでも5万近い価格になります。
「ホームセンターやその他販売者だともっと5万しない!」みたいな論争はとりあえず本質的な話ではないので省きますね。

「ある程度品質が担保されたメーカーの一般車でも5万円位する」

これは2024年の現状だと思ってください。

▪️価格や見た目的な境目が曖昧になり始めているクロスバイクとシティサイクル

どの辺のバイクを「クロスバイク」と「シティサイクルの境目」定義するかというと。。。

ミヤタのこの「SJクロス」のようなバイクを境界線としています。

このタイプの自転車は
・英式バルブのチューブが採用されてる
・ホイールがナット留めである
この辺りから「一般車タイプのクロスバイク」と弊社内では呼ばれていて、一応クロスバイクの定義から外します。この辺に関しては様々な意見や見方があるのは存じておりますが、その議論をするのが目的ではないのであくまでも「弊社ではそう定義してサービスなどを切り分けている」と言うのをご理解ください。

このバイクを例に取って言えば「シティサイクル規格のパーツを使用したクロスバイクに近い自転車」と言う事ができて「何が違うのさ!」と言うご質問について我々は説明できるのですが、全ての方に理解していただくのは難しいと言う部分もあります。

もう少し細かく見ていきましょう。

・多段変速機(7速)がついている
・前かご・泥除け・キックスタンド・ライトが装備されている
・スポーツ車用のVブレーキ
・重量は少し重た目
・とにかく頑丈
・英式バルブのチューブで一般車用の空気入れが使える
・鍵も最初からついてくる

弊社での扱いはありませんが(申し訳ありませんが作業等の受付も出来ないのです)純粋に「日常使いの自転車」としてみるとパッケージも良く、使い易い自転車だなぁと言う印象を受けます。

このバイクのクラスまでをシティサイクル(ママチャリ)のカテゴリーに入れる

と言う前提でお話を進めていきますね。
うーん。しかしいい自転車だなぁ。。。

▪️弊社扱いのクロスバイクの中で中心になる機種が幾ら位にするのか?と言うのもお話ししておこうと思います。

メリダ クロスウェイ300D

弊社小岩店で2024年現在ですとこの「メリダ・クロスウェイ300D」がよくご案内するバイクです。72600円(税込)になります。
その差額約20000円強となるので、ひと昔前の「ママチャリ1万円時代」から考えたら「比較対象にならなかったスポーツバイク」も価格差が狭まって来たと言えると思うのです。


・ロードバイクと同規格の高性能アルミチューブを採用したフレーム
・高性能油圧ディスクブレーキ
・2X8段の変速機
・スポーツバイク規格のタイヤやホイールを採用した軽快な走り

リア8速コンポーネントに油圧ディスクブレーキ外装式のケーブルで整備性も抜群。シンプルで実用的なクロスバイクとしてお手本のようなバイクです。
確かにシティサイクル系のバイクと比較すると装備品が少ない分箇条書きにすると、書ける項目が少ないのも事実です。

だからと言って性能が低いと言うことではありません。後付けする装備品は確かにシティサイクルよりも少ないのですが「走行性能」の部分にコストを徹底的に注ぎ込んでいます。



▪️ハイエンドモデルのクロスバイクオススメはTREK FX3

もう一つのオススメがTREKクロスバイクのマスターピースとも言えるTREK FX3です。

価格は125000円(税込)と決してお安くはありません。
でもこのバイクに詰め込まれたスペックは質実剛健と豪華さを兼ね備えたバイクです。

・最高品質のアルミフレーム
・軽量で振動吸収性に優れたカーボンフォーク
・高性能油圧ディスクブレーキシステム
・1X10のワイドレシオギア
・専用パーツ(別売)を使用すればチューブレスタイヤも使用可能

クロスバイクのフォーマットとパーツに徹底的に走行性能を追求したバイクです。そしてさらにチューブレスタイヤを使用できる拡張性もあります。
あくまでもスポーツをしながら日常生活を楽しむ為のバイクと言えるでしょう。

実はスズキ「ニューバランス」のスニーカーが好きなのですが、このFXの造り込みには「ニューバランス ライフスタイル系のUS/UK生産モデル」に似たものを感じるのです。様々な質感も含めて「ちょっといいもの」を日常生活で使う楽しさがあるのです。

ここまで書いてきてみて自分自身でも驚いているのですが「車体についての特徴」を書いていくと驚くほど「走り」の部分についての記載ばかりになってしまうのです。

やはり「クロスバイクの本質」もその「スポーツバイクとしての走り」にあるのです。


クロスバイクの楽しさはカスタマイズにもあります

恐らくシティサイクルを購入する時には、様々なオプションを追加で購入する事は少ない筈です。あくまでも走行性能にステータスを振ったクロスバイクは、その人の使い方に合わせて「カスタマイズ」する楽しさがあります。

当然ラック(荷台)もつけられますし泥除けも付ける子が可能です。方向性的に「シティサイクル」のようなカスタマイズも当然できるのです。
ただ、走行性能を考えて作られた車体なので最低限のカスタマイズに留めて、使いながら自分好みにしていくのをオススメします。

最初から装備しておくオススメのカスタマイズは「前後バッテリー式ライト」&「キックスタンド」

え?泥除けは?前カゴは?って思うかもしれません。なるべく軽快に走る為には身軽な方がいいに決まってます。ちょっとスポーツする時に重たい鞄って持ちませんよね?なるべく軽いリュックやウェストポーチにしたりしますよね?なので最初は必要な最低限のものを揃えて、思い切り走ってみましょう。

ライダーは人それぞれ違うように必要な物や、その重要度が少しづつ違います。
それをカスタマイズして追加していくのが楽しいと思いますよ。

最後に重要な事を書きます「クロスバイクは乗りっぱなしではダメ」と言うこと

シティサイクルのようなカスタマイズのできる「クロスバイク」ですが本質はロードバイクなどと似たような「スポーツバイク」です。性能の殆どを「走行性能」の為に割り振られています。そもそも論として「乗って放置」を設計の中に含んでいません。
また屋外での雨曝し保管も考慮されていません、

どんなお世話をすれば良いのでしょうか?

難しく考える必要はありません。
・定期的に(1−2週間に1度)空気を入れる
・汚れたら拭く(有償ですが洗車サービスもあります)
・時々チェーンに専用の油を差す
・定期的にお店で点検をする(2ヶ月に1回程度)
この3点が出来ていればOKです。
シティサイクルよりも気遣う頻度を多くしてあげてください。
そうする事で「機械の性能」を維持できますし、整備コストを減らすことも結果的にはできます。

どうしてもスポーツサイクル用の高性能パーツを使っている以上、部品単価も高くなってしまいます。消耗によって連鎖的に壊れてしまうと、かなり大幅な整備費用が掛かるのも事実です。
車体購入費用の半分を超える整備費用が必要な事も、乗りっぱなしで酷使したクロスバイクだと起きてしまいます。

もし、クロスバイクにしようかな?ママチャリ(シティサイクル)でもいいかな悩んででいる時、上記の整備の事を頭に思い浮かべてみてください。また、通学用にクロスバイクを導入する学生さんやその親御さんも、このポイントは避けて通れないので気にしていただけると楽しいサイクルライフが送れると思いますよ。