新型MADONE試乗インプレッション

TREKさんの試乗イベントがあったので新型MADONEに乗ってきました。
※写真は山本代表ですが記事を書いてるのはスズキです（紛らわしくてスミマセン）

前作のMADONE Gen6は少し前になりますが、JBCFのレースでE3からE2に昇格させてもらったりと割と良い思い出のあるバイクなのです。
Emondaも大好きなバイクなのですが（昔から知っているロードレーサーのフィーリングなので）結果に繋がっているのはMADONEだったりします。

このバイクの真骨頂は「とにかく速い！」と言う事に尽きます

MADONE Gen6の特徴は徹底的に高められた剛性と洗練された空力性能。ISOスピードという振動減衰装置を可変式にする事で快適性を確保。そんな感じでした。
正直な所重量は軽くありません。2019年にツールドおきなわに臨んだ時は、専用ハンドルもノーマルステムに変更するなど様々な工夫をしてようやく7.4キロ位だった筈です。ただISOスピードの調整が出来てしまえば沖縄のような荒れた路面だと無敵のダウンヒルスピードを見せてくれます。
その前の年に乗ったEmondaと比較しても下りで脚を止めていられる時間が明確に長かったのをデータでも確認出出来る位でしたね。
重量は軽くなくても、踏んでいけば結構登ってくれるので登りに向けたバイクチョイスをするライダーが多い中迷わずMADONEを選んで沖縄に臨んだのを覚えています。

「重量以外は欠点がないレースバイク」
「テクノロジーで制御されたちょっと強引だけど速いバイク」

こんな印象だったのです。

さて新型MADONEはどんな風になったのでしょうか？

皆さんは恐らくあの特徴的な「ISOフロー」（シートチューブに開いた開口部）に注目されているかと思います。同様の意味に取られるかもしれませんが、個人的には「ISOスピードが廃止された事」に一番興味がありました。

何故かと言うと「フレームの剛性設計などは前作・前々作共にISO スピードありきでされていた筈」だからです。ISOフローの部分でシート側の快適性を確保しているのは間違い無いのですが、ISOスピードを最弱の状態にセットして乗るのが好みだったのです。ペダリングフィールがその状態でないと好みではなかったのです。
そしてそういった調整が出来るのも魅力だったと言えます。
なのでアッサリとそれをかなぐり捨ててしまうと、かなり別物のバイクになるのでは？と思っていました。

実際に乗ってみてどうだったか？

乗った時に最初に浮かんだワードは「とてもスムーズなロードバイク」でした。Gen6の様な「荒々しい硬さ」は鳴りを潜めていて、といってもEmondaよりは「ガチっとした踏み心地」です。

全体的にはフィールとしてはEmonda寄りになったのは確かです。Gen6は「言葉の通じないマッシーンに乗ってるぜ！イェイ！」って感じがして、それはそれで好きでした。
今回の新型はなんとなく「有機的な感じ」になったなと思いました。
Emondaさん程色々親切にしてくれる訳じゃ無いけれど「少なくとも言葉での意思の疎通は可能」という感じで「機械」と言うフィーリングでは無くなりました。

正直言ってペダリングフィールに関してはとても向上しています。選手レベルだと結構「硬ければOK」みたいな所があって、この辺をあまり気にしないとは思うのです。
フレームの空力的な設計を軸にされているのは事実だと思うので、積層や形状によってとてもペダリングフィールが洗練されたのが印象に残りました。
特にダンシング時の「ヒラヒラ」とバイクを振れる感じはとても気持ちよかったです。
MADONEだと皆さん空力について触れる人が多いかと思うのですが、個人的にはこのペダリングフィーリングがとても気に入りました。
そして緩斜面を含めた登りはとても気持ちよく登れます。うーん、コレは良いなぁ。。。

空力性能が良いのは最早当然と言うべきか

空力的にどれ位改善されているのか？と言う点。現状で設計的に新しいバイクなので興味がありました。少し前に新型オルトレに乗っているので、その違いも感じられるかなと。テストライドした昨日はかなりの爆風で7m近い風が吹いていました。第一印象は「あれ？今向かい風だっけ？」
一緒にライドした山本とそんな会話を真っ先にしました。
空力性能ってトータルな物であって、カタログスペックのように「時速何キロの時に何W削減！」みたいなのを感じ取り難いんです。
「おっなんかバイクが流れていくなぁ」
みたいな事を感じ取る必要があります。

この日は会場までの35キロをEmondaで自走して行きましたので、明確に空力のEmondaとの違いは感じましたね。そしてバイクの全体重量が軽い点なども好印象でした。ミスリードを承知で言うとですね。。。

「Emondaを硬くして空力を物凄く良くしたロードバイク（当然軽い）」

うん、、、コレ完璧じゃぁ無いですか。

昨今のエアロ系バイクにありがちな「なんか専用規格モリモリで無理した設計」でないのも好感が持てます。ハンドルなどは当然専用品なのですがオルトレよりは無理してないなぁと。この辺は好みが分かれますが「奇抜な形状でもない」と言うのも「乗り始めて1−2年経ったら陳腐に感じない」ので良さそうです。

小岩店でも西葛西店でもオーダーは受け付けております
ご相談くださいね。

一番好きなバイクはEmondaなんですけどね　スズキ