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LAKE CX333 インプレッション
LAKE話題の最新モデルCX333を使用してみました。皆さんが気になるであろうCX332やCX403との違いなども含めてインプレッションしていきます。表記の全てのモデルを実際に使用してきていますので割と正確に書けるのではないかと思います。
先ずは製品を初めて手にした時の
レビューなどをご覧くださいシューズの全体的な特徴などをご案内しております。
今回は少し踏み込んで実際の使用感などを中心にインプレッションをしていきます。
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前作と比べてカンガルー革アッパーの厚みが少し増しました
CX332と比べて変化したと感じるのはアッパーの厚みが増したという事です。裏地などの工夫も変わってるかもしれません。サッと履いた時の足当たりはCX332よりも硬く感じる可能性もあります。
またCX332と比較すると重量は少し増しています。最終的な重量はCX403とCX333は近づいている印象があります。
直接本国へ確認した訳ではありませんがシューズの全体的な剛性を確保するのが目的のように感じます。CX332はアッパーのしなやかさが顕著ですが、少し剛性が足りなかったりパネル分割の違いでBOAワイヤが甲に食い込む感触がありました。この辺が解消されているのが改良点ですね。
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42サイズで実測重量はこれくらいです。CX403より大体40g程軽いです。CX332と比較をすると大体20-30g程片側で重くなりました。
「なんだ!CX332より進化したんじゃないのかよ!」
そう思う方もいらっしゃるかもしれません。長らく使用されているCX332をみていると落車などを経験した個体はサイドの革が比較的ボロボロに破れやすいように思います。
多少頑丈さが増したのは「長く使えるシューズという点ではメリットに感じます。
履いた瞬間からシンデレラフィット!というよりは馴染んで丁度良くなって快適に使える期間が長くなるでしょう。2シーズン程度で製品寿命を迎えてしまう他社ハイエンドシューズと違って、このくらいの堅牢さがあった方がむしろ適切ではないかと考えます。
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爪先側のタイトさが無くなった
CX332とCX333を比較するとCX403の足型に近づいたといえます。CX332はCX403と比較すると割と爪先側は尖った形状をしています。ある程度は成形や革伸ばしで対応できますが、可能な限り形を変えなくて済むならその方が良いのです。
日本人は欧米人と比べると親指の長い四角いエジプト型と呼ばれる足型をしています。親指側の長さをカバーする為にサイズを上げる方が結構いるのですがCX333はそれをあまりしなくても良さそうです。より足に合った適切なサイズを選ぶ事ができるのが大きなメリットですね。
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初期の足当たりは少し硬いけど直ぐに馴染む
今回はスーパーフィートのインソールや、前足部にカントシムを入れて傾きを修正するなどの装具を入れる前提でサイズを出しました。
CX333紹介の記事でも触れましたがこのモデルからサイズ表記が変わりました。
CX333「Raceナロー」 =CX332の「レギュラー」
CX333「Raceレギュラー」=CX332の「ワイド」
CX333「Raceワイド」=CX332の「エクストラワイド」
この他にも「ウィメンズ」という足型も存在しますので注意が必要です。
特に今までCX332を愛用していて「CX333を新たに買うぞ!」という方は注意が必要です。また足型も少し変わっていますので、できればサイズ出しなどのできる店舗や試着会に行かれるのをお勧めしますよ(ええ!当然サンクスに来てくださいね)
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先ずはシューズの成形から
いつもの通り踵を整形するのですが、90度の定温にできるオーブンが必要です。この作業は一人でも出来るのですが、出来れば他の人にやって貰うのがベストです。
コツはいくつかありますので列挙しますね。
・踵のサイズとシューズの納まり方を観察
・CX332ー333はどれ位全体を窄めていくか?をイメージする
・成形時は踵をしっかりと合わせる
この辺を大事にしてあげればCX333の場合はOKです。個人的にはお店での施工をお勧めしますよ。
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早速装着&実走インプレッション!
そもそもシューズの実走インプレッションって中々しないですよね(笑
歴代のLAKEシューズは色々使ってきましたが先ずは、成形してインソールや各種装具を入れてセットアップを完了させました。
早速足を入れてみます。
CX332の「ふんわり」とした履き心地よりはCX403をソフトにした感じという印象です。CX403は「スキーブーツ」の様な感触なのですが、あくまでCX333は「良質な靴」と言った感じです。
CX332の時もそうなのですが履いた瞬間の感触と、履いてから暫くたった(20分位)の感触は全く異なります。革が足の凹凸に対して少しづつ馴染んでいく感じです。
この時にBOAダイヤルは思い切り締め込み過ぎない方が足が痛くなりづらいです。
ただ20分位経過して革が馴染んでくるとBOAが緩く感じる筈です。この時に適切なテンションにセットするのがストレス少ないですよ。
「本革シューズは履いてから時間が経過すると馴染んで緩く感じる」
これは覚えておいても損がないです。あくまでもアッパーが靴下ののように足を包み込んでくれる状態を作りましょう。あくまでもアッパーが全体的に押さえてくれていて、そこに必要なテンションをBOAダイヤルで掛けていくイメージを持つと良いです。
さて実走してみます!!!!
CX403を愛用していたのですが、比較してみると足あたりの柔らかさと剛性の絶妙なバランスを感じます。ソールは当然カーボンソールで力を逃さないように出来ているのですが、マイクロニット系のシューズのように靴の硬さが上下で違う印象もありません。
「足をカッチリと固められてる筈なのに何処にもストレスがない」そしてCX403は踵からクリートにかけて「ガッチリ!」が印象的な履き心地なのですがCX333は全体がシームレスに同じ感触です。
CX332も優れたシューズでしたが後継のCX333はより進化した様に感じます。「足当たりが柔らかい」とかそう言った事よりも「良質なバイクシューズはどうあるべきか?」を本気で追求している事が窺えます。剛性に関して言うとCX403を知らなければ「もうこれで十分」としか言いようがありません。
踵のホールド感に関してもガチガチではないけれど、適切にホールドしてくれて快適です。そして、踵が緩くなってきたら再成形すればホールド感が復活!
長時間履いていてもストレスが少ないですね。
硬いとか柔らかいとかではなくてライド中は「靴の存在を忘れる」と言うのが良いシューズの条件だと思うのですがCX333は正にそれです。
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ええモンを所有しているという満足感がLAKE CX333にはあります
今のハイエンドシューズは5−6万も当たり前になってきています。作りはマイクロニットだったりクラリーノだったりするのですが、LAKEのシューズに関して言うと「いい靴を所有してる」という満足感や、足に馴染んで来てより履き心地が向上してくるという「育ててる感」があったりします。ただの「高性能品」ってだけじゃないのです。
「高級品」を所有してる楽しさが味わえます。昨今のバイクや用品の中では珍しいものだと思っています。CX403に関して言えばどちらかというと「高性能品」と言う印象が強いのですがCX333は「いいものを所有してる」と言う満足感が味わえますよ。
折角趣味の道具です思い切り楽しめるもの使ってみませんか?