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いのちの星屑

口元はニッコリしているのに、目が笑っていない。なんでずっと黙っているんだろう?
 感じることをとっくにやめてしまっていたから、なんにも感じなかった。知らないおじさんが来てくれたおかげで、もう父ちゃんの顔色をうかがわなくていいんだと思ったら、ツーンと鼻が痛くなりだし、次から次へと鼻水があふれ出てきた。こんなこと初めてだった。
 あとでわかったけど、連れていかれた場所は海辺近くの児童養護施設。
そこで、人生最初で最大の苦しみを味わうことになる。
つづく

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