大学生活とパニック障害①
タイトルの通り、この記事では自分の大学生活とパニック障害についてフォーカスしていきます。
京都大学に落ちた僕は早稲田大学に進学します。僕が入学したのは2020年4月。新型コロナウイルスが猛威を振るい始めた時期です。授業はすべてオンラインとなり、地元にとどまったため友達などはしばらく全くできませんでした。しかし、あるバンドサークルに入会するため、僕は上京を決めます。幸いなことに、制限のもとでは細々とサークル活動ができ友達も少しずつできました。サークルが始まる頃には僕は成人していたのでお酒やたばこといった大人の世界を知り始めました。東京に来てからの半年間は本当に夢のような楽しい日々でした。一人暮らしで自分の時間が多く取れる、少人数ながら友人と酒を酌み交わしたり、たばこを一緒に吸ったり、朝まで遊んだり。楽器がうまい人、お金持ちの家の子、帰国子女の子、ものすごく頭のいい人、海外からの留学生、様々な個性、バックグラウンドを持った人々との出会いに胸が高鳴りました。余談ですが、自己紹介浪人生活編で京都大学に落ちてもそこまで落ち込まなかったのは、本当は早稲田大学に進学して色々なひとに会いたいという願いがあったからです。実家の金銭状況を考えると関西圏の国立大学が妥当であったので京都大学を志望していましたが、本心では早稲田大学へ進学したいなと思っていたのです。(負け惜しみのように見えますが)
そのような生活がずっと続くかと思われた2021年1月、帰省から帰った直後でした。ある日、体がずっとソワソワする状態になったのです。歩いたりすれば紛れるが、座ったりするとすぐにまたソワソワする。あくる日もあくる日もこのソワソワは収まらず、日に日にその焦燥感のような不快な感覚は増大していきました。あまりの耐えがたさに再び心療内科を受診、アルプラゾラムという抗不安薬を処方されました。安定剤を飲んでみましたが、次は頭が怖いくらい真っ白になり、逆に怖くなって震えてしまいました。それ以来安定剤には抵抗ができ、お酒を飲んで不快感を紛らわせる日々が続きました。
そして忘れもしない、2021年3月10日。朝目を覚ますと、さっそく僕はたばこを一本吸った。しかし1吸い目をした直後、急に今までにないくらいの正体不明の恐怖感に襲われ、急いでまだまだ残っているたばこを消した。すぐに約束があったので準備をして家を出て電車に乗る。しかし、電車に乗っていても再びどうしようもなくらいの焦燥感と恐怖に包まれ苦しくて電車を降り、目的地まで歩いていくことにした。目的地に到着すると友人や先輩がすでに到着していた。その日はスタジオでギターを持ち寄ってギタリスト同士で喋るという約束でとても楽しみにしていたのだが、僕はそれどころではない。ずっと、過呼吸が止まらなくなっていたのだ。さすがにこれはおかしいと思い、その場で病院を予約し、せっかくの楽しい会を途中で離脱した。以前から話を聞いていたパニック障害の症状に酷似していたので、もしかしてこれではないだろうかと不安になりながら病院へ向かった。到着するとコロナ禍でメンタルを病んでしまった人が多いのだろう、たくさんの患者が診療を待っている。過呼吸に耐えながら何とか自分の診療の番だ。過呼吸でゼエゼエといいながらも声を振り絞って先生に症状を話すと先生は「ソワソワするという症状がパーキンソン病にも似ているな」とボソッと言った。とりあえずリボトリールというお薬を処方してもらい、診察室をあとにした。「パーキンソン病?難病じゃん、本当に?」と自分の中で不安はますます巨大になってきた。そうしてお会計を待っていると、脚が痺れてきた。とにかく立って気を紛らわせていたので、足の血行が悪くなってきているんだろうと思った。しかし、その痺れは脚を上ってきたのだ。太腿、お腹、胸、腕、手、
顔全体がビリビリと疼き、そしてついに視界もホワイトアウトしてきた。僕はこの痺れ、過呼吸、意識の遠のいていくのが怖くて涙が止まらなくなり、スタッフに「救急車を呼んでください」と助けを求めた。このままでは間違いなく死ぬと思ったからだ。そこからの記憶は曖昧で覚えていないが、僕は別室のソファで横になっていた。その時も何度もあの痺れが襲ってきたが、何とか難を乗り越え平常に戻った。その場にいた心理士さんとお話をしたところほとんどパニック発作で間違いがないとのことだった。また処方されたリボトリールはパニック障害の治療薬だからきちんと飲むように言われた。その帰り、電車は怖くて乗れなかったので歩いて帰宅した。
以上、大学生活の始まりからパニック障害の発症までを書いてみました。タイピングしながら出来事を思い返すだけで、少し不安が蘇ってきました。次回以降ではパニック障害を発症した原因と思われることや、その後の闘病大学生活、不安障害、鬱病の発症によりさらに大変なことになってしまったお話をしようと思います。
大学生活とパニック障害②へ続く