サブゼロ処理

本屋に行った折に、懐かしい本を見つけたので買ってみた。それは、「よくわかるこれからの外注管理」と「トコトンやさしい 機械材料の本」である。

タイで製造業の世界に身を置いていた頃はよくこういった類の実用書を読むようにしていた。往時はあくまで仕事のために読む努力をしていたに過ぎず、そして、自分でも薄々、製造業にあまり興味がないことは自覚していたので、こういった実用書に心底面白みを感じることは無かった。

ところが、仕事を離れて改めてこの手の実用書を読んでみると、興味を持って読みすすめられることに気が付いた。あくまで趣味としての読書であるから本当に気楽である。

「よくわかるこれからの外注管理」については、私が営業マンとして見積書を提出する側として働いていたから、その逆の立場からの考察の本ということで興味深く読める。

「トコトンやさしい 機械材料の本」の熱処理の項目には、サブゼロ処理が出てきた。サブゼロ処理というのは「残留オーステナイト」をマルテンサイト化するために、材料を0度以下の温度に冷却する熱処理方法である。

全然関係ない話だが、昔観た映画、「バトルランナー」という映画で、サブゼロという悪人が登場した。サブゼロはアジア系の太った悪人であった。

このサブゼロ処理という言葉に出逢った時に、「サブゼロって、バトルランナーのサブゼロじゃないか」と、私の頭の中で両者が妙に一致したのだ。まあ、全然、関係ないのだが。

これからも出来る限り、自分の興味関心の無い分野の本を出来るだけ渉猟できればと思う。そういう本は自分の予備知識が無くて内容を完全に理解できないことも多いのだが、意外に知的な発見というものがあるものである。


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