🇹🇭タイで育つ子どもたち①

2023年1月19日 11:35

教育移住という選択

　長引く不景気・低迷する経済…
そのダメージをモロに受けた日本の子育て環境や子どもたちの教育環境・将来を嘆く声はよく耳にするし、ぼんやりとでも不安を感じている人は多いのではないだろうか？

　また小学校お受験・中学受験共に年々競争は激しくなってきている。
授業を英語で行う私立校の人気は目を見張るものがあり、英語をキャリアパスの柱にと考える人が増えているのは明らかだろう。

#おうち英語 #バカロレア #英語育児　etc…
子育ての味方SNSを開き英語にまつわるハッシュタグをクリックすれば、
世の保護者達の英語への努力が情報としていくらでも手に入る時代。　

とは言え
確かな英語力を！と、インター校の人気も高いものの「名門」や「老舗」と言われる質の高いインターでは国籍調整が行われ、日本人には受験以上に狭き門と言う事実が突き刺さる。

そんな中
子どもの教育環境やネイティブ並の英語力を我が子に授けるべく
海外に教育のための移住をする人が増えている。

「留学」から「移住」へ

　留学といえば、アメリカ・カナダ・オーストラリアなどが人気だった以前と違い、最近では東南アジアへの教育移住が増えている理由はなんであろうか？

　大きな理由として“低年齢化“が挙げられる。　
以前は英語で海外といえば留学
それも、子どもが中学生以上・ボーディングやホームステイがメインであったが

「低年齢のうちから耳を育てたい」　　
「中学受験のために4年生までには日本に戻りたい」
「親自身は高校から留学したが最初はかなり苦労をしたので、子どもには吸収の早い小さいうちからその英語環境を与えたい」…
などの理由から　

まだ子どもが幼稚園や小学校の年齢の子である為
父は日本で働き母親のみ子どもに同行したり、現地就職や日本の会社と契約してリモートで働きながら両親も海外に移住するケースが増えたのだ。

「留学」から「移住」ヘ潮目が変わったと言えよう。

東南アジアに教育移住？人気の理由

VISAの取りやすさ
家族で…となると費用が嵩むため生活費を抑えられる国
日本への行き来のしやすさ
人種差別が少ない

など東南アジアが魅力的に映るのは自然な流れとなった。
植民地化された歴史がある国も多く、インター校も数多く存在し
日本よりも西洋文化が意外と身近なことに驚く人も多いようだ。

タイは出遅れた？
見直される時代の変化

インター校が多く価格の幅が魅力のマレーシア
金融ハブとされ高い学力に定評のあるシンガポール
リゾートステイ感覚かつ物価の安さが魅力のフィリピンのセブ

この辺りが人気だったことは言うまでもないだろう。

　そんな中タイは
バックパッカーの聖地と呼ばれる世界有数の観光大国であり、
敬虔な仏教徒の国・レディボーイがいる夜の歓楽街
と言うイメージが強かったのではないだろうか？
街ゆく欧米人の多さをタイへ旅行に来た人達は肌で感じることになるが

・カラフルなタイの街並やリーズナブルで美味しいタイ料理などのエキゾチックな魅力
・世界のハブであるスワナプーム空港の存在
・プーケットをはじめとした数多くの国内リゾートへのアクセスの快適さetc…

旅行者だけでなく移住者やビジネスパーソンも含め
実は世界中から「ヒト・モノ・カネ」が集まるのがタイである。

地の利と強かさ

　ASEAN諸国における教育ハブを標榜するタイは、全土で200以上・バンコクだけでも約160校ものインター校があり（2023年1月調べ）岩手の安比に出来たことで注目の集まる【ハーロウ】が実は、30年近く前からタイに進出しているのはご存知だろうか？
【キングスカレッジ】も東南アジア初の分校の地としてバンコクを選んだ。

パタヤにもラグビースポーツ発祥のイギリスの名門【ラグビースクール】があり
プーケットには【UWC Thailand】【BISP 】

70年以上の伝統校である【lSB】
アジアトップクラスのIB実績を誇る【NIST】
spears school indexでアジアのベストスクールに2年連続選ばれた【PATANA】
などの、タイの国内名門インター校からも
オックスブリッジやアイビーリーグをはじめとする世界の超名門大学に
毎年多くの生徒を輩出しているため、タイインター校は海外大学受験ノウハウの宝庫と言えよう。

　観光大国のイメージの下で
貧富の差が激しいが故に、シンガポールよりも実は層が厚いと言われる「タイの超富裕層」をはじめとし着々と優秀な国際人材を育んで来たアメージングタイランド。
　この超富裕層にとってインター校はステイタスであり、未来の人脈作りの“小さな社交界“である。
幼稚園からインター育ち、中高からは、イギリス・アメリカ・スイスなどに留学させる親も多いため、海外進学先への情報も驚くほど豊富。

　そこに日本人が目を向けはじめたのはここ5年ほどのことで
コロナ禍にその認識は加速したという体感がある。

出遅れたのか？出し抜いたのか？
それすらタイらしさな気がする当たりも
アメージングタイランド

　『タイで育つ子どもたち』では、
シリーズとして、駐在員家庭とは違う視点で
まだレアケースなタイ教育移住家庭の子どもたちのリアルを
記事として投稿していく予定である。

　躍動するタイで育つ子どもたちは、どんなことを感じ・吸収するのであろうか？