復帰勢が後攻特化ヌメロンでプラチナTier1になった話
超概要
遊戯王復帰勢が後攻特化ヌメロンデッキを使ってプラチナTier1に到達する話です。その過程で、環境デッキの分布を意識しながら、メインギミックが苦手とする相手を手札誘発や捲り札、サブプランで処理できるようにデッキを組み直して、勝率8割超えを達成しました。復帰勢やヌメロンデッキ使用者の参考になる内容になっていると思います 😄
ヌメロンを選んだ理由
前回のブログにおいて、負け先の概念がないマスターデュエルでは先攻後攻がランダムに決まるため、先攻後攻共に戦える構築が強いという話をしました。
しかし、書き終わった後に気づいたのですが、コイントスに負けたら後攻を押し付けられることがほとんどならば、後攻特化にすれば先攻後攻の運に左右されない最強のデッキができるのではと思い至りました!
サイバー・ドラゴンなど後攻ワンキルデッキは多々ありますが、ドライトロンを筆頭に環境デッキの制圧力はブッ飛んでいるため、それすらも貫通できるだけのパワーを持ったデッキとしてヌメロンを採用しました。ヌメロンなら好き勝手回した環境トップのエルドリッチすら気持ちよく粉砕できます!
今シーズンはこのヌメロンデッキでプラチナTier1を達成できたので、またその過程を書いていけたらと思います!
(一応証拠画像)
想定読者
そんなわけで、今回のブログでは以下のような方々にオススメな内容になっています。
プラチナTier1になりたい復帰勢の方
ヌメロンデッキの勝率を上げたい方
後攻特化デッキを構築する際のヒントがほしい方
ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです!
ヌメロン基本情報
前回のブログ同様、「そもそもヌメロンって何?」とか「ヌメロンカードの効果が分からない!」という疑問に対しては、他の方が分かりやすくまとめてくださっているので、例によってそちらを紹介しておきます。
とは言ったものの、やりたいことはものすごくシンプルです。4体のゲート・オブ・ヌメロンがモンスターとの戦闘後に全てのヌメロンモンスターの攻撃力を倍にする効果を持っており、さらにそれらがヌメロン・ネットワーク1枚から4体出てくるので、攻撃力を1000→2000→4000→8000と上げながら殴るだけです。如何に相手の妨害や制圧を乗り越えてこの攻撃を通すかだけに心血を注ぐデッキになります。
色々なところで「ヌメロンは簡単」、「考えることが少なくて良い」と書かれていましたが、少なくとも復帰勢目線では後手捲り自体に考えることやプレイングが絡む点があったため、本ブログではそれにも言及したいと思っています。
参考にしたページ紹介
各カードの効果を解説した上で相性の良いカードにも言及してくれているので、まずこれでヌメロンのやりたいことを把握しました。
マスターデュエル環境に近い環境で大会で結果を出していらっしゃる方の構築記事です。無料部分だけでも環境への考察がなされていて非常に参考になりました。
初期構築
早速最初に作ったデッキレシピを紹介しつつ、ざっくりとした採用理由を書いていきたいと思います。
初動札
ネットワークからダイレクトを落とすのが唯一の展開手段なため、本体を含めて12枚採用していました。これで初手確率が後攻時には約90%になります。ポケモンの飛び膝当てる確率だと思うと少々心許ないですが、ワン・フォー・ワンや左腕の代償を入れ始めると捲り札を引けなくなってしまうので、このあたりで妥協しました。
展開札
ダイレクトを3枚構成にしています。発動を妨害されてもまだ2回展開チャンスが残る点を評価しましたが、一番の理由は汎用リンクのレアリティが軒並み高いことですね…ポイント高すぎ… 😢
手札誘発
広範囲に刺さるうららと後手捲りを強化できる増Gをフル投入して、ネットワークのサーチに飛んでくるうららを弾きつつハンデスもできるγを採用し、空いた枠に無限泡影を可能な限り採用しました。後述しますが、ここが雑だったことが勝率が安定しなかった要因になります。
後手捲り札
耐性持ちを問答無用で除去できるガターラをフル投入しています。ガターラな理由は、風属性であるためLL鉄獣が使ってくる烈風の結界像を除去できるからですね。
そして、このデッキを成立させる最強の捲り札である一滴もフル投入です。コストが必要ではあるものの、アルデクですら無力化できるこのカードを強く使うことができることがヌメロンの一番の強みだと思っています。
また、前回のブログで遭遇率が高いと述べたエルドリッチ対策に羽箒、ライスト、ツイツイをフル投入し、全てを破壊しにいきます!!!!
実戦結果
「ゴールド帯は雑な構築で回してプラチナに上がったら組み直すかー」と高を括っていたら、ゴールド帯でもイマイチ勝率が伸びず、昇格に時間がかかってしまいました。冷静に考えれば、月替り直後は元プラチナ帯の民がみんなゴールド帯に押し込まれている状態だったので、そりゃそうだなあと…
前回と同様にこちらのブログでも敗因分析について語りたいと思います。
敗因分析
ゴールド帯ですら連勝が難しかった要因として、以下3つの要因があると考察しました。
環境デッキへの対策が不十分
手札事故でワンキルできない
対応可能な範囲が狭い
前回のブログでも紹介しましたが、現状のマスターデュエルでは、
エルドリッチ
ドライトロン
(LLor 十二獣)鉄獣
閃刀姫
あたりがシェア上位を占めているという前提で、これら相手になぜ勝てなかったのかを中心に紹介します。
環境デッキへの対策が不十分
このデッキで最も勝率が低かったのがドライトロンです。エルドリッチ対策に7枚採用した魔法罠除去が一切刺さらず、一滴や壊獣でアルデクを無力化しても朱光にネットワークサーチやゲート・オブ・ヌメロンを止められてワンキルできないことが多発しました。
同様に、LL鉄獣の制圧盤面である未来龍皇 + アポロウーサ + 抗戦のような盤面も解決は一滴依存で、ネットワークまでたどり着けてもワンキルまでには至らず負けていました。
前回使った召喚シャドールではこれらのデッキはさほど脅威ではなかったので、正直舐めていました…よくよく考えてみれば、召喚シャドールは先行取ってミドラーシュ立てとけばどうとでもなったから楽だっただけで、本来は並大抵のデッキでは突破できない制圧力を持っているからこそ環境デッキだったんですね。
一方で、魔法罠による除去が有効なエルドリッチや閃刀姫には滅法強く、トータルで勝率がマッチング運によって左右される事態が発生しました。
各デッキの遭遇率に合わせて対策カードの採用枚数を検討したり、デッキのメインギミックが苦手とする相手に対しての対策カードを厚くするなど、デッキ全体でバランスよく対策を講じないと勝率を安定させられないことに気づかされました。
手札事故でワンキルできない
いくら一滴やツイツイのコストになるとはいえ、不要札を引きすぎると後手捲りが安定しなくなります。ネットワークにアクセスする初動札が被るのは初手確率を上げるための副作用なので仕方がないとして、ドライバーやダイレクトを後手で素引きする確率が約50%もあり、捲りの質が落ちる要因になっていました。
サーチ不可な一滴を引く確率を高めるために40枚デッキにしましたが、キーカードを素引きしないためのデッキ構築も重要な観点なんだと学びました。
対応可能な範囲が狭い
ヌメロンデッキは打点を倍々にしてライフを削りきる単純明快な戦法であるが故に、戦闘に強いモンスターの突破方法がサーチできない一滴と壊獣頼りになってしまう脆さがあります。
閃刀姫が出してくる攻撃力5300のアクセスや、それなりにマッチングするホープが出してくるライトニングがそれに当たります。
また、戦闘破壊で相手モンスターを全滅させたときに飛んでくるγでゲート・オブ・ヌメロンを失うと、シニューニャを立てることしかできないことも、ワンキルできない上に次のターンまで盤面ががら空きになる弱さを抱えていました。
極レアケースな耐性持ちはともかくとして、頻出な耐性やカードに対してはサブプランで対応できるようにデッキを構築する必要があったんですね。
改善版構築
以上のような反省点を踏まえてデッキを改善しました。まずはレシピを見てもらってから、前デッキの弱点をどう克服したのかを語っていきます!
主な変更点は以下のようになっています。
手札誘発の増量
素引きに弱いカードの調整
汎用リンクの採用
これによって勝率が8割を超え、あっという間にプラチナTier1に昇格することができました!!
手札誘発の増量
いくら壊獣と一滴が強いとはいえ、環境デッキに敷かれた制圧盤面をひっくり返すのはかなり厳しいです。幸いヌメロンデッキはネットワークにさえアクセスできれば展開できるので、相手の展開を阻害し、棒立ちになったモンスターをサンドバッグにしてワンキルする戦略にシフトしました。
今回追加でドロール&ロックバードとスカル・マイスターをそれぞれ3枚採用して、無限抱影を3枚に増量しました。ドロバは初期構築で勝率が低かったドライトロンに強烈に刺さり、スカル・マイスターはドライトロン、エルドリッチ、鉄獣を広く妨害できるため、採用に至りました。除外ギミックを潰し、指名者もはじくことができるロンギヌスも検討しましたが、ドライトロンへの刺さりが弱かったため不採用にしました。電脳堺や鉄獣をほぼ機能停止させられるので、環境の分布が変わったら再度検討しようと思いました。
これで手札誘発が驚異の15枚体制になり、手札誘発の初手確率が約90%、2枚以上引く確率が約57%と、何かしらの妨害を高確率で打てるようになりました。
素引きに弱いカードの調整
ドライバーとダイレクトの素引き確率がそこそこ高い上に弱いので、まずは後述する汎用リンクの採用も兼ねてダイレクトの枚数を2枚に減らしました。また、γは無効の範囲が広く便利ですが、無効にして破壊する都合上サンドバッグにするモンスターがいなくなってしまうことが地味に嚙み合わせが悪かったため、不採用にしました。
更に、デッキ全体を40枚から43枚に増量して、初動札の初手確率を約90%に維持しながら、不要札の素引き確率を約25%まで下げることができました。
汎用リンクの採用
戦闘破壊耐性を持つモンスターを貫通してライフを削り切ったり、超高打点モンスターを処理したりするために、アストラムとヴァレルソードを採用しました。
また、戦闘で処理しきれなかったモンスターや耐性持ちを問答無用で処理できる閉ザサレシ世界ノ冥神を採用しました。
さらに、γなどでゲート・オブ・ヌメロンが処理されたときにも最低限盤面を残せるようにメガトンゲイルも採用しました。
これら汎用リンクによって、戦闘一辺倒ではどうしようもなかった盤面を切り返すことができるようになり、勝率が安定しました!
プレイングのコツ
最後にメモレベルではありますが、ヌメロンデッキを回す上で工夫したプレイングを列挙しようと思います!
ヴェーラーや泡影の回避
ピリ・レイスでサーチしたヌメロンを召喚したときに発動確認をONにしておくと、召喚して即座に効果を使って無効にされずにネットワークにアクセスできます。ぼくはゲーム設定で発動確認をホールド①にしてやってます!
対エルドリッチ
ライストでバックを割ったときや1体のみのエルドリッチをサンドバッグにワンキル狙おうとすると、もう一体エルドリッチを出されることがあります。そのときは攻撃をやめてシニューニャで複数体まとめて除外してやれば、あとはもう一体のエルドリッチに気をつけていれば楽に勝てます。
その意味でも、コンキスタドールを弾けるなら名推理では10以外を指定して敢えて場に出させるのも良いです。オススメは2ですかね。エクストリオ出されるとキツすぎるので…
ニビルケア
特に閃刀姫対面で警戒する必要があります。ネットワークから直接展開すれば基本引っかからないのですが、壊獣や惑星探査車からスタートするとゲート・オブ・ヌメロンを4体出したタイミングで隕石が降ってきます。
時と場合によるとしか言いようはありませんが、ライフを削り切れるときは場に出すのは合計4体以下に抑えたり、他にモンスターがいなければ5回目の特殊召喚にXモンスター以外の効果を受けないメガトンゲイルを出したりすることで、ニビルが出てくるのを防ぐことができます。
テキスト通り、ニビルは1体もリリースできなかったら特殊召喚できないですし、効果によるリリースなのでメガトンゲイルには効きません 😜
ネットワークへのアクセス方法
その時々の手札によると言ってしまえばそうなのですが、いくつか定石にしていた方法を紹介します。
惑星探査車とピリ・レイスが両方ある場合
ピリ・レイスでうららを釣ります。無効になればライフ半減のデメリットはないですし、通してもらえれば上述した小ワザでヴェーラーも貫通します。
ウォールとネットワークが両方ある場合
モンスター効果無効をゲート・オブ・ヌメロンに打たれるのが最悪なので、ウォールで釣ります。また、ダイレクト発動後にネットワークを除去されても、手札にネットワークを残しておけば貼り直すだけでリカバリーできます。
ピリ・レイスとネットワークが両方ある場合
かなり悩みます…当たり前ですが、未判明札がなく、無効効果を吐かせたいときはピリ・レイスから入ります。対エルドリッチの場合はライフカットも遅いので、次の自ターンに打たれるであろう赤き血染めを止めるためにうららをサーチするのもありかなと思っています。
こんなところでしょうか。また、何か思い出したら追記するかもしれませんが、ヌメロンをしばらく使って考えたことや学んだことは書ききれたと思っています!!!
あとがき
後攻毎回取れば最強!と思って構築しましたが、先攻のアドバンテージが如何に大きいかを思い知らされました…前回組んだ召喚シャドールと比べると勝率は落ちてはいましたが、対戦テンポがよく、ランク上げには非常に適していると感じました!
あと、やっぱり相手が敷いた制圧盤面を強引にこじ開けてワンキルまで持っていくプロレスみたいな展開が気持ちよく、クセになって何戦も潜ってしまいました。
次回の構築はセフィラを考えています。シャドールパックを開けてたくさん持っているのもありますが、ヌメロンで潜っているときに遭遇したエンディミオンセフィラが3妨害を貫通して、逆に2妨害敷いてきたのが印象的で、自分でも組んでみたいと思いました!😍
またどこかで 👋