ALUMNI STORY エキサイト株式会社 石田 健太(文学部卒) さん
自己紹介:東北大学文学部を卒業して、幅広いことを経験してきました!
※こちらの収録は2023年3月に行われたものです
石田健太と申します。僭越ながらお話させていただければと思います。僕は、2014年に東北大学文学部を卒業しました。文学部では日本思想史という研究室におりました。今日はこれまでのキャリアの話をしたいと思うのですが、スライドに肩書きを書かせていただいているように、幅広く色んなことをやってきた人間だと思っていただければと思います。今日は学生の方もいらっしゃるという話も聞いたのですが、キャリアの参考になる部分があったりなかったりするかと思います(笑) あんまり立派な人間でもないので、普通の人間だということをお伝えできればと思います。
大学入学前:ドラマ『オレンジデイズ』に憧れて、理系から文学部へ
スライドには、家族でディズニーランドに行った写真を載せています。プルートの舌を引っ張っているのが、僕になります。
僕は、1990年に生まれました。青森県むつ市というところで生まれ育ちまして、公務員の父、専業主婦の母、3人兄弟という普通の家庭で育ちました。青森で過ごした後、千葉でちょっと一浪してから東北大学に入ったという形になります。
東北大学に入った経緯としては、僕は、大学では理系に進学希望でして、高校も理系だったのですが、一浪していて、その時に「自分は結局何がしたいんだっけ?」と思って、1年間ずっと考えていました。大学に落ちてからですね、ずっと考えた結果、ドラマ『オレンジデイズ』のような大学生になりたいと思いつき、文転しようということで、最終的に文学部に入ろうと思いました。
これは理由の半分で、もう半分は、僕はホリエモンとひろゆきにすごく憧れていて、文学部に入ってからエンジニアになろうと、浪人生の時点で実は決めていたという経緯もあり、文学部に入りました。知ってる方も知らない方もいらっしゃると思いますが、『オレンジデイズ』という大学生の青春ドラマがあって、登場人物が全員文学部でラブストーリーが描かれることに憧れていました。
大学入学後:マジックやスタートアップイベント、大学祭では脱出ゲームに挑戦
大学入学以後の話をさせていただくと、僕は少年時代にマジックがすごい好きで、浪人時代に検索していたら、仙台にマジックバーがあるということを知り、大学入学直後にすぐにメールを送って、マジシャンに弟子入りをしました。スライドにあるのは、お店のイベントでマジシャンのふじいあきらさんに来ていただいた時の写真で、僕は後ろにいます。
震災前の2010年ごろにお店に入っていて、震災があってお店は潰れてしまったのですが、潰れるまでの間、自分でお客さんにマジックを見せながら思ったこととしては、お金をもらってサービス提供するということは非常に難しいなと。これは、僕の中でかなり強烈な印象として残っております。
大学に入学した後は、友達とダンボールハウスで広瀬川に一泊してみたり、元々スタートアップに興味があったので、大学在学中にイベントに何度も参加して、開発系のイベントに行ったりして、将来はITの世界に行きたいなと自分の中で固めていきました。
大学入学以前は、将来的に『オレンジデイズ』のような和気藹々としたクリスマスを送りたいなと思っていたのですが、現実的には男だけで『オレンジデイズ』を見て、クリスマスに反省会するというような、全然和気藹々とした大学生ではなかったのですが、僕の中では非常に面白いことも沢山あったので、特に後悔はしていません。
僕の中でとても印象に残ったこととして、大学4年生の時の大学祭で、今でいうリアル脱出ゲームを開催したことがあります。10年前の当時、脱出ゲームが流行りかけで、仙台でたまたま参加した時があって、参加者の熱狂ぶりに衝撃を受けたんです。じゃあ自分たちもゼロからやってみようということで、2年ぐらいの期間で仕込んで、大学祭でやってみることにしました。これが僕の中では、お金をもらって、0→1で、自分でやってみる、という原体験になっております。
実際やった時の写真がスライドにあるのですが、大学祭の出店は100円とか200円でイベントをやるのが普通だと思うのですが、あえて強気の700円で実施しました。合計約200名ほど参加しまして、1人で4回参加されて、2000円以上払っている方も普通に何人もいて、主催者としてすごく衝撃を受けたことを覚えています。約200名が参加してくださって。200名というのは、もともと想定した枠の満員でした。お客さんがお金を700円も払ってくれて、学生にしてはまあまあ高い金額だったにも関わらず、ものすごく満足して感謝までしてくださいました。各回10名以上参加するものを10回、3日間に分けてやったのですが、本当に最後の最後まで予約待ちになるぐらい大盛況で、一番最後の脱出ゲームの回では皆さんから自然に拍手をいただくこともできました。
この大学祭での経験を通じて、お金をもらいながら人に喜ばれるような、そして感謝までされる、そんな欲張りなことを将来に渡ってやりたいなと思うようになり、自分の人生の軸となりました。
就職活動時:大学からIT業界でアルバイトを重ね、新卒はエンジニア職に
大学を卒業して、仕事を始めるのですが、簡単なサマリーみたいなのをお伝えさせていただきます。大学3年生から実は、WEB制作の会社でテレアポのバイトをして、大学4年生はエンジニアのバイトを1年ほどやっておりました。そこからエンジニアとして入社しました。
現在の仕事内容:3社を通して、課題解決型のキャリアを経験
新卒では、WEBエンジニアとして、とある上場会社に入社しました。そして入社1ヶ月目で、社内失業を経験しました。何が起きたかというと、入社して配属された1日目に、上司と一緒に新宿駅へ帰りながら「うーん、仕事がないけど大丈夫」と言われて、「どういうこと?」となり(笑)。僕は仕事があるのが当たり前だと思っていたのですが、本当に仕事がなくて、3ヶ月ぐらい社内失業を経験していました。そこで「仕事を作る」ということを強烈意識して、社内のゴミ拾いをしたり、後ろから声を掛けて「何か困ってませんか?」と毎日聞いて回るみたいなことをやっていて、その中でだんだん困っていることがわかって、自分が解決できそうなものが見つかって、どんどん仕事が得られるようになった、ということが、入社1年目にありました。
2年目のタイミングで、グノシーやスマートニュースなどのWEBメディア、いわゆるキュレーションメディアのブームがあり、そのタイミングで、エンジニアをやっていたのですが、メディアを作ってみないか?という話があって、じゃあ僕はビジネスもやります!ということになり、2年目でエンジニアを兼務しながらビジネスをやって、WEBメディアとして、主婦のサイトというのを作ってきました。「ママスタセレクト」というサイトを作ったのですが、ほとんどゼロから作って、いま国内だと、日本で一番大きいサイトとして認知されているようなものになっています。
スライドの下にある写真は、ピクサーとウォルトディズニーになるのですが、アメリカのピクサーとウォルトディズニーに、海外のディズニーさんからご招待いただいて、取材した時の写真になります。サイトとしては本当にゼロから、予算もほとんどない中で、4年ぐらいやってきて、海外取材したり、色んな著名人を取材したり、黒字として事業を回して、今も続いているという経験ができたので、ここは僕の中でも、ゼロイチの原体験、ベンチャーっぽい体験となっております。
メディア事業をやっていると、ちょっと欲張りになってきて、ユーザーから課金して何かやりたいなと思っていたのですが、会社の方針的にできなくて、それじゃあ転職しようということになりました。物販なら、ユーザーに直接課金できるじゃんと思って、株式会社シロクというサイバーエージェントの子会社に転職しまして、CRMという部門と、あと物流、コールセンターを見るような責任者としてやってきまして、ブランドが成長するという過程を、本当に生々しいところも含めて見てきたというような形でした。
大学時代に強く思うようになった「将来、お金をもらいながらも人に喜ばれる仕事をしたい」ということに対して、2社目でかなり近いところまで実現できたので、ちょっと横ばいになったこともあり、もっともっと他にもできることはないかなというので、そこからキャリアを積んできたというところになります。
今は、エキサイトという会社におりまして、現職の社長と出会いがあって、これまでやってきたメディア事業やEC事業、新規事業に関係するようなスキルを全部活かせるような会社だったので、チャンスと思って入りました。そしてこの2年くらい、既存事業の立て直しと、新規事業の創出に関わりまして、もともと赤字の会社だったのですが、そこから事業再生というフェーズのターンアラウンドの中で、自分ができることを最大限発揮してきました。
今後貢献していきたいこと:会社員からフリーランスへ、機会創出型のキャリアを目指す
これからの話というところで、今日お伝えしたかったメインテーマでいうと、会社員として色々やりたかったのですが、結局、会社員としてやってきた中で、自分としては何をやりたいのかということを、今年になって、自分の中ですごく疑問として湧いてきて、いっそのこと自分に向き合って、ゼロから考えたいなと思って、2022年4月より独立してフリーランスになるというところを決めました。自分を見つめ直すという意味で、スライドに滝行の写真を持ってきました(笑)
その中で、キャリア意識の変化としては、これまでは「できることはなんでもやる」と思って、会社の中で色々やってきて、僕はそれを「課題解決型のキャリア」というように呼んでいるのですが、会社にとって必要なことをとにかくやる、というところから、これからの自分の人生は、できることはなんでもやりたいけれども、やるテーマ自体も本当にゼロから自分で探す、という自分で機会を創出するようなキャリアを描いていきたいなという欲が出てきたので、今回の意思決定したというような形になっています。
今回の、東北大のスタートアップアルムナイというコミュニティの中で、貢献していきたいこととしては、一つ目は、ターゲットとして、事業創造フェーズの大企業、もしくはスタートアップの関係者の方に対して、自分でやってきたことも通して、新規事業やマーケティングの側面での知恵出しやご協力をしたいなと思っています。実は今日も渋谷QWSというところで、鉄道会社さんや、誰でも知っているメーカーさんなどの大企業の新規事業に携わっている方々、スタートアップの方々に対して、壁打ちを今日一日やっていました。ですので、東北大のスタートアップの関係者の皆さんにも、できることがあれば、僕の得意領域であるメディアやECなど、そういったところであれば、ぜひご協力させていただきたいなと思っています。実際、自分が携わってきた経験の中で、グロスの部分でご協力できるところがあれば、フリーランスとしてお手伝いさせて頂ければなと思います。
また、学生の方々に対しては、色んな会社を経験してきたというところが僕のある意味、強みであって、職でいうと、ビジネス職、エンジニア職、あるいはベンチャー企業、上場企業、未上場企業も経験していますし、未上場から上場みたいなところも経験してきたので、その辺りのリアルなお話ができるかなと思っています。皆さんとは末永くお付き合いできればなと思いますので、よろしくお願いします。以上となります。ありがとうございました。
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[東北大学スタートアップアルムナイ-コミュニティについて]
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