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ALUMNI STORY 株式会社ATOMica 嶋田 瑞生(経済学部卒)さん

東北大学の出身者や関係者でスタートアップ界隈で活躍されている方、そして官公庁や大手企業などにいるこれから東北大発のスタートアップに関わっていきたいと思われているOBOGの方々をご紹介する「東北大学スタートアップアルムナイ100人カイギ」このイベントで収録された東北大学OBOGの講演内容を「ALUMNI STORY」として記事化してお送り致します。
※東北大学スタートアップアルムナイの詳細についてはコチラをご覧下さい。


自己紹介:1994年に宮城県仙台市で生まれ、現在はスタートアップを経営

※こちらの収録は2022年6月に行われたものです
嶋田と申します。よろしくお願いします。大学時代は黒髪短髪でかろうじて好青年ギリギリぐらいだったのですが、今は金髪ロン毛になっています(笑) 5個のお題に沿って、お話させていただきます。

大学入学前:人に翻弄された小中高時代

僕は、ずっと人生において人に翻弄され続けているタイプの人で、それにずっと一貫していました。大学入学前についてハッシュタグを3つ書いてみたのですが、まずは「#軽いいじめ」ということで、小5の冬から小6の夏ぐらいまで緩やかにいじめられっ子でした。二次性徴を迎えた女子は、男子より背が大きい時期があって、一瞬強い感じになって、そのタイミングで結構ゴリッといじめられていたタイミングがありました。そこで保健室に登校という、個人的には中の上程度ぐらいだと思っているのですが、ちょっとしんどい時期がありました。

中学校に上がるタイミングで、2つの小学校が一個に合体するタイプの中学校だったので、もう1つの小学校の子たちと頑張って友達になろうと思って、頑張りました。そうしたら、なんとか社会に復帰できて、中1の夏ぐらいには、なんと初めて彼女もできました。初めて彼女ができたら、成績も良くなるし、部活で県大会にも出るし、みたいな進研ゼミだなという感じになって、それを受けて、人が人に与える影響ってめちゃめちゃ面白いなと感じるようになりました。小学生の時は女の子に社会的にやられかけて、中学生になったら、女の子と付き合ったおかげで、自分の人生が天国になったので、人が人に与える影響って面白いなと思っていました。

もう一つ、人とか文化みたいなもので面白いなと思ったのが高校生の時で、僕は仙台一高出身なのですが、僕らの代が共学化第一期生でした。仙台で高校生を送ったことがある方はピンと来るかもしれないのですが、仙台一高は本当に変な高校で、この共学になるというタイミングで、共学化断固反対運動というのが行われて、絶対に共学化するなということで、在校生やOBが街中を練り歩いて、デモがみたいなものが行われているくらい、過激なことをやる高校でした。

ただ、共学化になったことによって、何の文化を残さなきゃいけなくて、何の文化は変えなきゃいけないみたいな、何を変える?何を残す?という伝統と文化をどうやって重んじたらいいんだろうかというテーマを、高校生で色々話せたのが良かったな思っています。
それも結局、人が作ってきた歴史をどうアップデートするかという話だったので、高校まで、やっぱり人って面白いなというのを思い続けていました。

人が人に与える影響を感じた小中高時代

大学入学後:学生起業を経験、様々な大人と出会い、共創の面白さに気付く

大学に入学して、この時も今と全然ビジュアルが違って、黒髪の青年でした(笑) 大学1年生の冬に、友達から誘ってもらって、2人で会社を作りました。スライドの一番左の記事に「ボードゲームで起業後押し」と書いてますが、教育ゲームみたいなものを作って、地元の中小企業さんとかに売っ払うという事業をしてました。

その中で、色々な大人たちに可愛がっていただいて、この人と会ってみたら面白いよとか、このイベント行ってみたらとか、東京のこの人とか会いに行ってみなよ、というような形で、色々な人たちに会わせていただきました。そうしたら面白い人と会うたびに、このおじさんと会わなかったら、こんなことやらなかったなと思えるような、自分の人生が非連続的にぴょこんと成長する機会が沢山できました。

そんな経験があり、大人と学生が出会う、もっと色んな機会があったら、学生のキャリアはもっと開くよねと思って、大人と学生が接する機会をつくるという目的で、靴磨き団体を作りました。学生が大人にギブできるものは何だろうと考えたときに、靴磨きか、肩たたきか、カバン持ちだったらできるのではないかと思って、カバン持ちは駅からオフィスまで近すぎて自己紹介したら終わってしまうという課題があって、肩たたきはちょっとエッチな感じがするからダメだと思い、靴磨きになったという経緯があります。この団体は一時期40,50人ぐらいの規模になっていて、その文脈で仙台市のスタートアップイベントに登壇する機会があって、そこで表彰していただきました。

起業したのも人に誘われてはじめていますし、その後、色々な物事が切り開いていかれたのも色んな人に繋いでもらったご縁だったなと思っていて、大学生のタイミングで、やっぱり人って面白いなということが確信に変わっていきました。

起業をし、事業開発を通じて様々な大人と出会い、共創が起きていく面白さに気づく

就職活動時:新卒はワークスアプリケーションズにエンジニアとして就職

就活の時の話になりますが、やりたいことがないのがコンプレックスだったタイプなので、学校で将来の夢を書かされるのは、結構ハラスメントだなと思っていて、あの時間がしんどいと思っていました(笑) 就活の中でも、やりたいことがないというのを認めることが一番難しかったなと思っていて、周りが、英語使って仕事したいとか、海外で仕事したいとか、こういうことやってみたいと言っている中で、ぶっちゃけあんまりそういうのないんだよなと思っていて、さてさてどうしようかなと思って、したくないことをどんどん言語化していきました。したいことは言えなかったのですが、したくないことは結構言語化ができたので、そこから、どうにかこれだったらやってもいいんじゃないかというのを形にしていって、今の仕事を選んでいきました。
ただ、後輩とかに聞かれて、こういう理由が3つあって、ワークスアプリケーションズに最初入ったんだよ、という話を当時はしていましたが、いま思い返すと理由は後付けで、結局直感で決めてるだけなのかもしれないなと思っています。

ちなみに、ワークスアプリケーションズに入ったのは、仙台のとあるおじさまから、この会合に出てみなよと言われて出た会合に、その時、ワークスアプリケーションズの創業者である牧野さんが登壇をしており、当時53,54歳だったと思うのですが、人生で出会ったおじさんの中で一番暑苦しいおじさんで、こんなに暑苦しいおじさんがいるだと思って、その人が作った会社ってどんなだろうと興味を持って、インターンに行って、そこから入社をしたという流れだったので、結局就活についても、人と出会って決めていったというような過去があります。

就活についても、人と出会って決めていった

現在の仕事内容:ソーシャルコワーキング&CommunityTechスタートアップを経営

いま何の仕事をしているかというと、スライドに会社説明を載せているのですが、ATOMica(アトミカ)という設立して4期目のスタートアップの代表をしています。オフィシャルにしてない株主はロゴを黒塗りにさせていただいておりますが、地銀系VCさんだったり、官民によるスタートアップ支援プログラム「J-Startup」に採択してもらいながら、会社をやっています。
ちょうど今月末の3月31日が株主総会なので、いまはそこに向けてボロボロのロジをまわしています(苦笑)

コワーキングスペースの企画・運営をおこなう

会社では、コワーキングスペースの企画・運営をやっています。全国各地で、自分たちでやっているものもそうですが、いろんな地域の会社さんと一緒になって、地域活性だったり、コワーキングだったり、不動産の有効活用だったり、いろんなミッションに則ってコワーキングスペースをやっています。
今日この時点で、全国各地に9の拠点があるのですが、準備しているものを含めると20ちょいの拠点があります。コミュニティを作るというのもそうですが、ローカルのコワーキングスペースでちゃんと黒字化できている事例がそこまで多くない中で、ちゃんと黒字化もできている、というところが一つ評価をいただいているところなのかなと思っています。

僕は会社の共同代表をしていきながら、事業の根幹を担っているということもそうですが、全国にこの取り組みをする仲間をひたすら集め続ける仕事をしているのかなと思っています。それは社員の方々もそうですし、投資家さんもそうですし、事業者さん、行政さん、色んないいね、面白そうと言って、乗っかってくれる仲間をひたすら集める仕事をしています。

「人と場所とITの力」でCo-Work(コワーク)の価値最大化を図る

スライドは宮崎の拠点の写真になるのですが、百貨店の一角にコワーキングスペースを作って、本当に幅広い人たちに使っていただいています。7歳から80歳まで会員さんがいるので、コワーキングスペースではないんだと思いますが、、 公民館と市民センターと、そしてコワーキングスペースのあいのこみたいなところになっているのかなと思っています。

宮崎市にある老舗百貨店「ボンベルタ橘」内にあるローカルスタートアップ施設

今後貢献していきたいこと:コミュニティを横断した面白い例を作っていきたい

最後に、スタートアップ事業で挑戦、貢献していきたいことみたいな話になるのですが、これがまさしく自分が今やっている事業と、それからスタートアップの東北大のアルムナイに貢献したいことが似ていて、アルムナイの中に面白い例を作っていきたいと思っています。

僕らの会社で感じている課題感として、そもそも大人になってから意外と新しいコミュニティに出会う機会ってないよねということと、いろんなコミュニティは既にあるとは思うのですが、例えば学生さんとか地域の経営者団体とか、仙台だったら広瀬倫理法人会という団体もあったりしますが、そういうコミュニティはあるにしても、それを横断して出会う機会ってなかなかないよなということを思っています。私は面白い人と会うと、人の可能性は花開くと思っているタイプの人なので、その出会いの機会が損なわれてしまうと、その人の可能性が飛躍する機会が損なわれちゃってもったいないなって思っていて、これを解決したいし、これが東北大のアルムナイの中で一つクリアできたら、とてもおもろいんじゃないかなと思っています。

東北大のアルムナイで、コミュニティを横断した交流を作りたい!

あとは、こういう取り組みをしますという話をすると、どうしてもオンラインによってしまう傾向があるかなと思っているのですが、弱いつながりの力を活用しようと思ったら、オフラインであっちゃうのが早いところもあるかなと思っていて、僕らはオンラインのサービスを起点としているわけではなく、各地にどんどん拠点を進出していく中で、その地域の中、そして地域の外とのつながりをつくっていこうということをやっています。

仙台の拠点も実は今年の冬ないし来年の春のタイミングで開所を予定しているので、その中で、この東北大のアルムナイもうまく組み合わせていきながら、オンラインとオフラインを使って、いろんな出会いを紡いでいけたらなっていうことを思ってます。以上になります。ありがとうございました。

オンラインとオフラインを使って、いろんな出会いを紡いでいく

事務局より:2024年3月14日に嶋田さん率いるATOMicaはNTT都市開発、仙台市と連携し東北最大級の共創・イノベーション創出拠点『YUI NOS』の運営を開始されました。

[東北大学スタートアップアルムナイ-コミュニティについて]

「東北大学スタートアップアルムナイ」コミュニティは、ハッカズーク社提供の「https://official-alumni.com/」を活用し、有志が運営しております。

現在本コミュニティへの登録は、招待/承認制とさせていただいております。東北大OBOG(および関係者)であったかなどの在籍確認や、本コミュニティへの貢献意思、スタートアップ業界でのご活躍状況などを登録の際に確認させて頂いております。その為、ご登録までにお時間がかかる場合がございますので、その旨あらかじめご了承ください。
https://app.official-alumni.com/register/tohoku-u

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