GGSTとどうやって付き合っていくか ~どこまでも青く見える隣の芝生、どこまでも美味そうな隣の家のリンゴ~

てぐれさんやナゲさんの素晴らしい記事を読んで、自分の中の解決しないモヤモヤを晴らすための一助になればと思って言葉にしてみます。


0.はじめに

自分がプレイしているGGST(ギルティギアストライブ)について主に言及します。

①腕前、ゲーム歴

ブレイブルーCF:7段(ラグナ)
GGXrd rev2:9段(カイ)
GGST:9-10階、天上経験あり(カイ)
スト5:ブロンズ(キャミィ)
GBVS:B(カタリナ)
ペルソナ4U:ランクマ未プレイ(足立)

②プレイ時間

GGST:1400時間程度
*シーズン2からやり始めたので、約2年半。

1.GGSTを通じて得たもの

ネガティブな話をしたいわけではないので、プラスになったことも書いておきます。

①コミュニティ

格ゲーやっててよかったなーって一番思うのはコミュニティの輪が広がったこと。こまめに配信に来て下さる方、Xの投稿にいいねつけてくださる方がいるのはとても安心感がありますし、所属してるDiscordのサーバーのメンバーが大会に出ているときなんかは応援にも熱が入ります。

②一つのゲームを続けることの面白さ

ボスを倒して全クリしたら終わり!というものでもないので、同タイトルを数年にわたって遊ぶとなったとき、アップデートなどで変化していく様子をリアルタイムで体験していくのは自分の中では新鮮な経験です。
また、一つのゲームを遊びつくすことの面白さも感じられるようになったので、ほかのゲームでも「頑張ってトロコンするか」と思うようになったのも変化の一つです。

2.直面している悩み

得られたものもそこそこ大きいGGSTですが、プレイしていて悩むことも増えました。

①とにもかくにも勝てない

実際の勝率を考えてみると完璧に負け越しているわけではないのですが、このゲームは負けるときは何もできずに一瞬でケリがつくことも多いので、そういう印象がつきやすいのかも。そうするとどんどん自信がなくなっていき、消極的なプレイが目立つようになっていって、さらにいらん負けを重ねるようになります。
???「フンサイ!タエテミロ!」
???「ファフニール!オラァ!ヴォルカニックヴァイパー!ゴタクハイラネェ!」

②どこまでも相手が強く見える

これが今回のメインテーマ。負け続けていると自分のキャラはどこまでも弱く、相手のキャラはどこまでも強く見える不思議!!!

③後発組にひたすら抜かされていく焦り

②に絡む内容ではあるんですが、 「格ゲー初めてですが〇ヶ月で天上界行きました!」 みたいなポストがXでは見受けられます。
*GGSTでは他ゲーでいうランクマッチに相当するシステムとしてランクタワーがあり、1~10階と天上界という全11階層に分かれている。天上界に上がればランクが落ちることがなくなるが、その権利は基本的にその月内だけで、毎月「天上界チャレンジ」というこの世のクソを煮詰めたような大変すばらしいシステムによって、プレイヤーに不必要なストレスを与える競争心を高める画期的なシステムを搭載している。ちなみに天上界チャレンジは、「天上界のプレイヤー相手に6戦中5勝する」というもの。この基準考えたやつ出てこい

次項では、②について深堀してみます。

3.どこまでも青いように見えてしまう隣の芝生とどうやって向き合えばいいのか

*キャラクターごとの強さや自キャラの弱さというワードが出てきますが、「今の筆者の目線からはそういうふうに見えている」という話なので、「それはお前が知らないだけだろ」という突っ込みはご勘弁ください。

⓪「隣の芝を見ない」ということはあり得ない

大前提として、GGSTが対戦ゲームである以上、競い合う相手がいるのは当然のことなので、どうやったって隣の芝は目に入ります。
*それゆえに単に知識と実力と経験差が思いっきりでる同キャラ戦は本当に心にキます。

①相手も同じ「成長するプレイヤー」である

結論としてはこれに尽きてしまうのですが、アクションゲームのCPUを相手にしているわけではないので、試行錯誤を繰り返していればいつかは「絶対に」勝てる…なんてことはないんですよね。少し細かく見ていくと、

ⅰGGSTにかけた量の違い

本当に当たり前のことなんですが、上手いプレイヤーほど努力しています。単なるプレイ時間だけでなく、徹底的にフレーム周りを詰めたり、常に新しい連携を考えたり、大会の動画を検証してみたりと様々です。

ⅱ GGSTにかけた質の違い

単なる時間の量だけでなく、限られた時間の中でどういう練習をしているかが明確になっている人ほど強いイメージです。コンボの反復練習だけでも強くなる部分はあるんでしょうが、それはあくまで日々の基礎トレであって、それをやった上でのメニューを考えないと、対戦相手のことを何も考えずに実戦に出てしまうわけで…。そうなるとただランクタワーをやみくもに繰り返して、たまたま勝った、たまたま負けた、負けに意識が行ってネガティブになる…という何にもならない時間だけが量産されていくことに。
自分で書いてて辛くなってきました。

②「キレイに勝ちたい」はいったん横に置いておく

フレーム周りを徹底的に覚え、キャラごとの対策を煮詰めれば、理詰めの戦いができるようになるのかもしれませんが、相手の体力をゼロにしてしまえば勝ちになるルールの関係上、「キレイに」戦おうが、「荒らして」戦おうが、どちらも結論としては勝ちか負けかのどちらか一つしかないわけです。特に、ランクタワーのような3試合しか行わない仕様で、勝つことに絶対の価値があるものでは、DIO様の思考がやはり強いわけです。ブリンガーをガードさせた上で昇竜をしようが、無限に投げでコカそうが、溜めダストを連発しようが、何をしてもOKです。

しかし!承太郎…このどたん場に来て…
やはりおまえは人間だ……クククク…
ごく短い時の流れでしか生きない人間の考え方をする…

『あと味のよくないものを残す』とか
『人生に悔いを残さない』だとか…
便所のネズミのクソにも匹敵するその考え方が命とりよ!
クックックックッ

このDIOにはそれはない・・・・・…
あるのはシンプルな たったひとつの思想だけだ
…たったひとつ・・・・・・!
『勝利して支配する』!
それだけよ・・・・・…それだけが満足感よ!

(過程や……!)

(方法なぞ………!)

どうでもよいのだァーーーーッ

まぁそれでDIO様は負けたんですけどね!

③「相手だけ持っていてずるい」はそこそこにブーメラン

ネットで適当に調べたら、隣の芝生が青く見える理由は「嫉妬」と「自分の自信のなさ」が原因なんだそうで。

カイを使っていると定期的に頭をよぎるものとして、
「相手だけ強力な崩しやそこからつながるコンボを持っていてずるい!」
があります。まぁ確かにダスト以外の中段技や、コマンド投げを持っているわけでないのは事実です。なんだったら「カイの通常技って弱くね?」って思った時期もあります。他キャラ使いや上位カイ使いが聞いたら暗殺者を送り込まれても文句はいえません。遠Sやスタンエッジを地面にめり込まんばかりの低姿勢でくぐってくる奴や遠Sで有利取ってくるが悪いよ

ただ、冷静に考えて、

・回転率がよくリーチもあり、判定も強い遠S
・硬直こそ伸びたものの、暴れをことごとく潰し、亜空間を叩き切る6HS
・素直な飛び道具のスタンエッジ
・以前ほど低姿勢というほどではなくなったものの、高速下段で突っ込んでくるスタンディッパー
・なんかよくわからないけど全部判定があほみたいにつよいジャンプ攻撃の数々
・無敵昇竜のS版ヴェイパースラスト
・壁が遠くても割れてしまうライド・ザ・ライトニング
・足の長さが光る2Kと2D
・コカした後に重ねて相手にガードを強要するチャージスタンエッジ
・固めに使ってよし、高火力コンボのおともに使ってよし、帯電させて壁割に使ってよし、なセイクリッドエッジ
・無法な安全起き攻めだけでなくなぜか相手の突進技すら潰す下段の5K
・運び性能こそ弱体化したものの、相手のうかつな空中行動を全部潰して起き攻めがついてくるフードゥルアルク
・通常ガードでほぼ確反なし、直ガに失敗したり暴れるとカウンターで大変なことになるダイアエクラ
・そこそこのリーチでガトリングからディレイかけるとひっかかる下段、2S
・謎なリーチを誇るダスト
・硬直が増えて以前ほど気軽ではないけれど、いろいろな技を撃墜してしまう6P
・逆転性の高さがすさまじいドラゴンインストール

私ぐらいのプレイヤーが考えただけでもこれだけの長所を持っているカイ。どう考えても弱いわけがない。確かにこれをマイナス面だけで考えたら「器用貧乏」だとか「とがった強みがない」とかって言葉に変換されるんでしょうけれど、全教科75点以上取っているやつはオールマイティって言い方をするのでは…?

ただのカイに対するのろけ話になってしまいましたが、そのキャラの手札に十分すぎる強力なカードがあって、それで勝負することに変わりはないので、相手の強い部分に注目するだけではなくて、自キャラの強さを自覚することが嫉妬心だけでなく自信のなさも克服できる第一歩になるような気がします。今まさに自分で書いてて「マジでカイ強くね???」ってなってました。このキャラにお気軽な中段だのコマ投げだのつけていいわけがない気がしてきました。でもつけましょう。待ってますよアークさん

④上達するための必要な経験値は個人差があることへの自覚

めちゃくちゃ残酷な真実ですが、格ゲーに限らず、すべての物事において「プレイヤーごとの個体差によって上達スピードには明確な違いがでる」ことは間違いなさそうです。それは「センス」や「才能」など、いろんな言葉に置き換えることが可能ですが、先ほども述べたように、上手い人ほど努力をしているので、適当にプレイしているだけではその差は開いていく一方です。逆に言えば、身体能力が直接作用するわけではないので、努力の質と量で埋めることは(理論上は)可能なはずです。机上の空論な気もしますが
まぁ楽して勝てることはありえないってことですね…

4.今後の方針を考える

①自キャラと向き合う時間を増やす

基本的なコマンドの反復練習を増やしつつ、コンボの精度を上げたり、間合いを把握することで、自キャラへの理解度を深める時間を取るようにします。

②持ちキャラを増やしていく

これに関しては確実に否定的な意見が飛んできそうですが、他のキャラを使うことで結果的にカイにフィードバックされることも多いので、キャラ対策のためというよりは後述する自身のモチベーション維持のためというのが大きいです。
*システムがそもそも違う他ゲーは触るのを諦めました。

③当面、一人でのタワーはお休み

結局ランクマッチやらないの!?と言われるかもしれませんが、以前目標にしていた「天上界に常駐すること」や、「天上界チャレンジの安定」が今の自分にはかなり難易度の高い目標になっており、ランクというものが相手と自分を比較してしまう悩みの根源になっているので、そこからはいったん離れるつもりです。
正確に言うと、一人で黙々とタワーをこなすのはやめようかなと思っています。いろんなサーバーに所属させていただいているので、①で得たものを確かめるためにも誰かに見てもらいつつやるのがいいかなと思ってます。

④当面の目標設定

ビジネスとかよく言われる、大目標→中目標→小目標という風に分けて考えていく方法ですが、③でも述べたとおり、大目標「天上界の常駐」があまりに遠く感じられるようになってしまったので、小目標を細かく設定して、それをこなしていくことに方針を変えるつもりです。一応の中目標として、「カイ以外のキャラクターの練度(コンボ精度やキャラの強みの理解)を、カイと同程度に上げる」ことを考えています。全キャラは無理なので、私が興味を持っているキャラ限定ではありますが。

⑤「具体的な」質問をできるようにする

中身のない、具体性に欠けた質問ほど困るものはありません。
「〇〇に勝てません。どうしたらいいですか」が最たる例です。仕事ではこういう質問をしてくる部下や後輩に対して指導することがあるのですが、なぜ格ゲーでは自分がそういう質問する側に回っているのか、コレガワカラナイ

「このキャラのこういう行動に困っていて、自分ではこういう対処をしているつもりだが上手くいっていない。どこから間違っているのかを指摘してほしい」といった具合に、きちんと状況を説明したうえで、何を求めているのかを明確にしておかないと、ただ漠然とした時間だけが流れてしまうのは本当に気まずいので、大いに反省しています。
特にうまい人に対戦をお願いするときに、何の対策も講じずにただ負けを積み重ねて「このキャラわかりません!どうしたらいいですか!」は相手からするとそこそこに無礼な行為なのでは…?と思うようになりました。
*これは以前対戦してもらったプレイヤーに「基礎対策してない・しようとしない人と対戦重ねても、アドバイスしようにも同じことしか言えない」と言われたことを自分なりに消化した結論です。

基礎対策なんてそんなもんわからん!という場合でも、「キャラ名 対策」でXなりYoutubeなりで何かしらあるので、それは最低限押さえておいた上で、「〇〇が基礎対策だと聞いたので、実践してみました。ほかに押さえておいた方がいいポイントはありますか」という風に聞くだけでもだいぶ印象が違う気がします。

⑥大目標達成と時間は等価交換だという覚悟を持つかどうか

本当に身もふたもないことを言うと、いろいろ誘惑が多すぎてGGSTだけに時間をかけられないんです!
もちろんほかのことをやりながらGGSTで天上界常駐をしているプレイヤーはいます。その場合は時間はもとより練習なり対戦の質がとにかく高い。しかしその質の高い練習は現時点での自分には(主に知識不足という点で)無理です。それを解消するためにはやはり時間をかけることがシンプルな解決方法ではあるので、「他のことはいったん封印して、GGSTに本腰いれるか!」ってなる覚悟があるのかどうかは自分に問い続けることになりそうです。
目の前にモンハンをぶらさげられて我慢できる人類がどれだけいるのでしょうか。

⑦自分に自信を持つ

今からとんでもないことを言います。許してください。

2年前と比べて、絶対に私は上手くなってます!8階に上がれるかどうかというやつが、今日までで天上界を3階経験しています。天上界常駐しているようなプレイヤーにも50戦やって1引くことだってできることもあります。
どう考えても確実にうまくなっています。

上にも書いた通り、カイというキャラはとんでもない強みをもったキャラで、なおかつプレイヤーの腕前と一緒に成長してくれるキャラです。私はキャラ選びで成功したと言って差し支えないでしょう

周りのプレイヤーにも恵まれました。質問したら答えてくださる、対戦してくださる方々ばかりです。そういうコミュニティに出会えたことそのものが幸運です。

5.最後に


書き始めた当初(半年前)はネガティブな文言ばかりでしたが、書いては消し、書いては消し…で、ようやく完成に至りました。蓋を開けてみれば、自キャラに対するのろけと、「なんだ俺、そこそこやれてるじゃん」という怪しげな自信を書き連ねた怪文書が出来上がりました。
結局のところ、自分を卑下するほど成長していないわけではないし、対戦してくださる相手へのリスペクトを持って練習していけば、おのずと結果はついてくるわけです。この先も悩むことはあるでしょうけれど、笑い飛ばして乗り越えられるようになったら最高ですね。

我ながらひどい駄文長文ですが、ようやく半年かけて暗黒期を抜けられました。ネガティブなGGSTは今日で終わり!

最後までお読みいただきありがとうございました。
ということで対戦よろしくお願いいたします。

戸愚呂


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