憧れとコンプレックス
今日は憧れとコンプレックスについて少しお話ししたいと思います。
完璧な人間とはなかなかいないもので、誰しも自分自身にコンプレックスを大なり小なり抱えながら生きていると思いますが、みなさんいかがでしょう?
かくいう私もコンプレックスの塊で、しかも見栄っ張りな性格なので劣等感やコンプレックスにまみれながら日々を過ごしてきました。
コンプレックスというと、何か失敗をしたり、誰かにからかわれたり、他の人と比べたりして芽生えたりすることが多いかと思いますが、えてして他人から見ると「なぜそこまで気にするの?」なんて些細なことも多いですよね。
私がコンプレックスの塊になり始めたのは中学生の頃。みなさんの学校には学内ヒエラルキーなるものが存在しませんでしたか?
運動・勉強ができるキラキラ人気者グループ、キラキラグループとも仲良いけどそこまで華やかではないグループ、可もなく不可もなくグループ、少し地味目な大人しいグループ、みたいな。
学校によってグループのニュアンスは違うかもしれませんが、こう言うヒエラルキーって存在しましたよね?
私の中学校ではスポーツができる=華やか、文化系=地味と言う感じでグループ分けされており、美術部だったので私は地味目なグループに分類されていました。
別にいじめがあったりそう言うわけではないのですが、なんだかそう言う「あなたは私たちより下」のような空気感を肌で感じており(気にしすぎかもしれませんが)、人より劣っているかもしれないことへの恐怖心はここから生まれたように思います。
そう言う気持ちのおかげでと言うかなんと言うか、華やかなことや「できる人」への憧れが強く、服に興味をもったり、自分が知らない領域のことは勉強する癖がついたので、あながちコンプレックスも悪くないかなと今振り返ればそう感じます。
しかし当時から私は人の目や評価を気にしがちな性格でしたので、高校生くらいの頃から20代前半ごろまで精神的にかなり不安定でした。
まだ当時はメンヘラという言葉は存在しなかったので、「なんか精神的におかしい人」と思われることが嫌で学校では普通に、いや普通以上に明るく振る舞っていたと思います。(友達に相談したりとかはまずしませんでした)
特別なにか事件やいじめがあったわけではないけれど、周りの目を気にしすぎたりネガティブに捉えすぎたりやなんやらで、気持ちがわーっとなってリストカット…なんてことも。
でもリストカット=おかしい人がするという認識だったので、リスカ跡がある自分がまたコンプレックスになる…という悪循環。周りには絶対に隠し通していました。(まぁバレていたでしょうけど)
そんな10代を過ごし、20代前半、学生時代にしていたアルバイト先で人生の価値観が大きく変わる転機が訪れました。
当時私は20歳くらいだったかな。店長は7つ上のかわもさんという男性の方。
ひょうきんで話やすく、お客さんからもスタッフからも好かれるような人でした。
そこは制服が長袖だったので普段は傷痕なんか見えなかったのですが、ある日かわもさんが私の大きな傷を見て一言、「かっこいいな〜」と言いました。
私はコンプレックスの傷痕を見られることも話題に上ることも嫌だったんですが、意外な一言で、思わず「え?なんで?気持ち悪くない?」と聞き返しました。
するとかわもさんは、
「まぁ確かに嫌って人もおるかもしれへんけど、でも良くも悪くも絶対お前のこと忘れへんやん?そんなんすごいやん」
と言ったのです。
眼から鱗、青天の霹靂、なんと表現したらいいのかわかりませんが、すごくすごくコンプレックスだった私からするとそういう見方もあるのか!と、とてもびっくりしたことを覚えています。
かわもさんがこのことを覚えているかわかりませんが、私の人生は確実にこの一言で大きく変わりました。
物事は見る視点を少し変えるだけで、コンプレックスにも武器にもなる!ということを、この時知ることができたのです。
これはコンプレックスに限らず、人生において大きな価値のある出来事でした。
今回なぜこんな話を取り上げたかというと、私がお仕事をしている会社の一つにメイドカフェのお仕事(企画とキャリコンをしてます)があります。(なぜメイドカフェにいるのかはまたいずれ、、)
先日「面接に受かりやすくなる方法」というyoutube動画を更新したのですが、ここで少ーしだけ「リストカットの跡がある人はこうした方がいいよ!」というアドバイスをしています。
こんなこと経験者じゃないと言えませんからね(笑)
あんなに嫌だったコンプレックスが、今はその経験を生かして同じコンプレックスを持ってる人にアドバイスできる日が来るなんて…!
10年前の私からは想像もつきません。
今、いろんなコンプレックスを抱えている人も、もしかしたら視点を少しだけ変えるだけで、それは大きな強みになったりするかもしれません。
同じようにコンプレックスにがんじがらめになっている人に、少しでも届けばいいなと思い自分語りをさせていただきました。
それではみなさま良い週末を。
2021.2.17
アサイハルカ
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