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21年秋アニメとか(1) 求められたのは“ヒーロー願望”

 これはもっと早く用意しておくべきだったなと思いながら。

 昨年度末は、特にロボットものの多さが騒がれましたね。

 ある程度視聴を終えたものの中からいくつかを厳選して、できればシリーズ的に書いておこうと思います。

 ロボットものは、『メガトン級ムサシ』『境界戦機』『サクガン』『逆転世界ノ電池少女』『闘神機ジーズフレーム』『マヴラブオルタネイティブ』『シキザクラ(※ただし装着型のパワードスーツである)』、あとほぼ通年かな?でやってる『新幹線変形ロボシンカリオンZ』の中盤折り返しぐらいに差し掛かってきたかなぁという印象です。

 ほぼ一年以上、noteでの更新は見送っていたのですが、アニメやゲーム、ラノベのなかでドはまりして、少し書き留めておきたい作品がいくつか出てきたので、本当に久々にテキストしたためてます。

 この記事ではおもにロボットもののことばっかり書くつもりです。

 秋、取り分け良作だったのは、メガトン級、ジーズフレーム、シキザクラ、電池少女あたりかと。

 境界戦機は二期に入るまで評価は様子見です、サクガンは……製作側の苦労が見られる構成といいますか。マヴラブオルタはそのうち原作やりたいですね。

 観たものが偏ってるとは思うんですが、特にこの一クール、ある種後腐れ(たとえば続編匂わせとかそういうの)がない、二本、三本ぐらいについては(無論全話視聴できたやつで)ここで書こうかなと。ではよろしくお願いします。

 ……さて、21年秋アニメ、陰ながら、登場人物の動機に「ヒーローになりたい」というものがクローズアップされるアニメが、なんと三本もあったという話をしようと思います。それはなにか。

『ディープインサニティ ロストチャイルド』、『逆転世界ノ電池少女』、そして『シキザクラ』です!!!!!


 ある種の英雄願望、というとそれは確かに類似する概念ではあるかもしれませんが、ここで敢えて「ヒーロー」という字義にこだわってみようと思います。

 アニメ版ディープインサニティは主人公時雨・ダニエル・魁がアサイラムとかいう南極地下の広大な異空間に挑んでいく、死と隣り合わせの環境に敢えて突入していく動機がヒーローになりたい。電池少女はホスト主人公に共鳴し彼を戦いに巻き込む少女は、とあるロボットアニメに傾倒し、主人公細道をヒーローに仕立てたがる。シキザクラは過去の災害で、ただひとり生き残った主人公、翔は自分の使命、生き方を「ヒーローになる、皆を救う」ために生き残ったと定義して戦いに身を投じていく――。

 ……なんて熱い魂の持ち主たちなんだよ!!!!!(;^ω^)

 コロナなどで製作遅延は、映像業界ほんとあっという間に侵食され、その影響はこの秋アニメにも多少なり影響してるわけでしょうが、このクールになぜ「ヒーローになりたい」という憧憬を持つキャラクター像とそれを軸に据えたハイティーン向けアニメが揃い踏むことになったのか、個人的には結構気になりましたね。

 それについての答えをここで出せるとはまったく考えておりませんが、作り手側、キャラクターと脚本構成における根底で求めている意識があって反映されているはずですし、結果これらが21年末の同時期に並んだことは、ある種世相の結実だと考えています。

 ヒーローという夢が、過酷な現実を覆し、救っていく力になる。

 などと書いてみると、そんな味はありますかね……。

 ここで大事なのは「ヒーローが欲しい」、ではなく、「ヒーローになりたい、自らがヒーローになる」というある意味かなりの青臭い主体性です。

 わかりやすい別のたとえでいえば、女の子でも男の子でも誰でもプ〇キュアになれる、というアレですね(アレってなんだよ)(わかりやすいとは?)。

 令和のアニメはほんとに価値観のアップデートと脚本の質が高くて驚いてばっかりです。次回に続きます。続くといいな。

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