夜更かし/ジュース/いつだって目移り
2021年11月20日 土曜日
昨日親知らずを抜いた。19時には寝て、今朝は7時に目が覚めた。ダメ押しでもう一度寝て、10時からの消毒に間に合うようにもう一度起きた。歯医者で「昨日あの後、すぐ19時くらいには寝て〜、」というとお医者さんに「え〜はや〜!」と驚かれたのがなんかおかしかった。親知らずを抜かれた後の夜なんて、入浴もするなって言われたし、やることなんてないじゃん、と思うのだけど、でっかい歯を抜かれてもなお夜更かしに精を出す人々がいるのも想像はできる。夜更かしは楽しいからな。
最近ハマっている八百屋に行った。最近ハマっているぶどう「スチューベン」の紹介POPがあって、「ニューヨーク生まれの津軽育ち 甘くとろけるようなテーブルグレープ」と書いてあった。テーブルグレープ……、机に置いてあるぶどう、普段使いのぶどう……。なんかオシャレ……。ニューヨーク生まれなのに津軽育ち、華やかながら頑固で真面目……。なんかオシャレ……。しかもテーブルグレープ。テーブルグレープ……。日本の家庭のテーブルに乗ってるフルーツって、りんご、みかん、バナナ、せいぜいキウイくらいだと思うので、「テーブルグレープ」という耳なれない響きと、想起される家庭のイメージがとても魅力的に思えたのであった。家に帰ってきて、いつものように種ごとボリボリ食べようと思ったのだけど、やはりあまり口を動かすのはよしておこうと思って、思い切ってジュースにした。いつもなら果物をジュースにするなんて、なんか勿体なくてできないのだけど、今日は親知らず抜歯からの回復という大義名分があるので踏み切れた。妖しくも真っ赤で紫なぶどうスカッシュ(炭酸水を混ぜたから)ができたけど、江國香織の『やわらかなレタス』で紹介されていた「あたたかいジュース」も赤色じゃなかったっけ、と思い出した。(『やわらかなレタス』は、僕にとっても、世界の多くの人にとっても名著で、これからも食エッセイのバイブルとして輝き続けるだろうと思う。)
夜になると、クリスマスの予定が埋まった。クリスマスに中華食べるんだって。クリスマスと、クリスマスイヴって、どっちがデートの日なんだろう、って毎年思うけど、毎年答えを知らないまま師走が通り過ぎていく。ケーキは何を食べようか考えあぐねている。何も考えてないと、ケーキにありつけなくなるんじゃないかなと思っているけど、腰が重くて。こういう時にアクティブな友達がいたらなあと思うけど、他力本願はやめよう。クリスマスはみんなホールケーキ買うから、案外1個ずつ売られてるケーキはあまり売れない、なんてことないかな。グラン ヴァニーユ、ロトス、パティスリー エス、夏に行ったパティスリーはどこもおいしかったので目移りしてしまう。