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リビングラボ×持続可能なまちを研究するなら

こんにちは。升です。
今日は、ゼミの後輩の研究テーマである「リビングラボ×持続可能なまち」について友人と話している中で、もし自分が研究するならどんな研究がしたい?という話が盛り上がったので、備忘録的ではありますが記しておきたいと思います。

後輩へ
このnoteには何らプレッシャーの意図はありません。自分の興味のあるテーマを1年かけて追及し尽くしてください。1年後に研究報告を聞くのを楽しみにしています!


前提

この妄想をするにあたって、友人Yも私も何もリサーチをしていません。的外れなことを言っていたとしても温かい目で見てください。

そもそも、リビングラボと持続可能なまちづくりって非常に相性が良い。まちの持続可能性について考える以上、そのまちで住み続ける人ファーストであるべきだから、そこに住む多様な人々の合意形成の場になり得るリビングラボを手段として用いることはかなりの最適解ではないだろうか。
この点において後輩の研究テーマの設定は一定的を射ていると言える。
前提として、現在大学のあるまちにリビングラボ的な運営をしている施設は無いが、新しくできる市民のコミュニティ施設がリビングラボとして場所を貸してくださる、という設定(概ね後輩の現状)。うーん、なかなかにハードルが高い。まず施設の方に交渉してるのがすごい。いばらの道に果敢に突っ込む後輩を見守っています。頑張れ!

研究テーマ案

リビングラボで取り組む内容

  • Future designとバックキャスト型まち計画の作成

    • 文字通りです。そのまちについてせっかく色んな人が集まるなら、フューチャーデザインは外せないのでは?みたいなノリで提案。実践研究的なテーマ。1年間の研究であることを鑑みると、半年で場の構築とビジョン作成、もう半年でその未来のために何が必要?をテーマに市民が創るまち計画書作成、とかが良さそう。最終成果物はリビングラボそのもののシステム、まちのビジョン、まち計画書の3点。

ミクロな視点

  • リビングラボ参加者の心理的安全性

    • 何もリサーチをしていないので勝手を言いますが、ダイナミックなコミュニティを構築すること、その中でディープな意見交換を行うことについて考えた時、その参加者の心理的安全性が確保されていることは非常に重要なのでは?且つ、その心理的安全性を高めるための研究は汎用性が高いのでは?です。仮説なし、ただの着眼点の記述です。

  • 新参者がどのようにコミュニティにインクルードされるのか

    • これもただの着眼点の記述。状況的学習論における正統的周辺参加の理論をベースにした研究になるのでは。

  • 多様なステークホルダー間の合意形成プロセスのモデル作成+支援ツールの作成

    • リビングラボって色んな立場・価値観・関わり方の人が集まる場所。なかなか八方良しのアイデアなぞ出ない中で、人々がどうやって合意形成するのか、そのプロセスを明らかにしたい。プラス、明らかにしたからにはその手助けになる支援ツールが作りたい!1年間で検証までできると尚良し。こっちは友人Yの卒論にかなり近い流れの研究計画(友人Yは共助をテーマにそのモデル作成と支援ツールの開発を卒論のテーマにしてました)。

  • フューチャーデザイン作成による、参加者のまちや未来に対する意識の変化

    • これは多分沢山研究されてて、郷土愛とか若年層への教育の分野でアツそう。だから仮説を立てやすくはある。だからこそ、平易なアンケートで郷土愛が強化されました、とかじゃなくてテキストマイニングとか使って深く分析・考察してみたい。

  • フューチャーデザイン作成による参加者の思考法の変化

    • 日常でバックキャスト的な考え方をここまで大きな規模で行う機会ってそう無いのでは、この経験が参加者の思考法を大きく変えてもおかしくないのでは、的な研究。実は私の修士研究にかなり近い着眼点。

参考にしたHP。質的研究についてもしっかり勉強したい。
余談だが私の学部生時代の担当教員はエスノメソドロジーを専門にしていたので、最終的にここに行きついてしまったか…という感情が無きにしも非ず。避けては通れないが底なし沼…(に見える、少なくとも素人の私には)。

マクロな視点

  • リビングラボと地域性

    • 同じまちに住む人々のコミュニティ/共同体であるリビングラボには、その地域の特色や県民性が色濃く反映されるのでは?これも友人Yの共助研究から得られた示唆。この研究は、リビングラボ内で起こるミクロな化学反応の分析 or リビングラボの運営体制や仕組み、運営側のステークホルダーなどマクロな視点での分析、のどちらでも可能な気がする。

  • リビングラボ設立時のステークホルダーについて

    • そもそもリビングラボを自分たちで一から創るのアツい。そこにどんな登場人物がいるのか?どんな人に協力をお願いすることになるのか?どんな対立があって、その対立の原因は何なのか?みたいなことって実は研究が難しくてあんまりされていない気がする。気になる。これは地域医療について研究していた友人の「関係者各位の意見が全然合わず板挟みだよ~ぴえ~」という泣き言から示唆を得ました。人はなぜ対立するのかって中々分析しづらそう…

もしかして:全部できる

一つ目に挙げたフューチャーデザインを核にして、その実践の中で起こる色々な事象をゼミ生が様々な切り口で各自分析すればいいのでは?

このテーマで研究するなら、どこから着手する?

まず既往研究の調査。それぞれのテーマに対してどこまで明らかになっているのか、何がホワイトスペース(まだ誰も研究しておらず未知な部分)なのか。次に仮説/調査対象の設定。その後に研究手法の決定。ここから先は研究テーマによって全く違うから何とも言えないけど、一般的な話だとこの辺りまでかな?
あと全体的に侵襲性が高くてビビる。ラポール形成と研究倫理大事。あと何よりも、この研究において学生はまちに土足で踏み入る人間であることを十分に自覚しないと。

友人Yの研究と有難さ

以上が友人Yとの盛大な妄想。テスト週間に掃除が捗るように、卒論執筆中に別の研究の妄想が捗ってしまった…

そして、友人Yと私の学士・修士の研究に繋がる知識や視点の多さ!各自の卒論、私の修士研究、後輩の研究、全部研究対象やカテゴリーは違うけどこうやって身に付けた知識は全てつながるんだな、と壮大な伏線回収の気分。楽しい。一緒に社会人大学院生とかして共同研究したいよー!

学問に限らず、同じ熱量を持って何かに向き合える友人の貴重さに改めて気づかされます。この友人がいなければ私はここまで学問の楽しさに気付けなかった。いつも本当にありがとう!

余談
私は総合型選抜の受験の時に、英語の講義を聞き取る試験で初めて「ステークホルダー」という単語を耳にしました。「ステーキを持つ人…??」と頭にハテナを浮かべつつ頓珍漢な推測で回答したことを覚えています。これだけで4年前の合格を取り消されそうなレベルの大失態。

特にオチも無く、締めも無く唐突に終わります(未だにnoteの終わらせ方が分からず、広げた風呂敷をそのままに放置してしまいがち…)。
沢山議論したいので、コメントお待ちしています!


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