わたしのこと。#7 菜食になったはなし。
食べ物のはなし。第二章。
菜食になった話です。
「試しにさ、動物食べるのやめてみようと思うんだけど。」と母が言った。
大学を卒業して東京に出てから数年経った頃だった。
ん?なに?急に?と一瞬思ったが、なんとなく、それいいね、とも思った。
それまでも積極的に食べたいなと思う方ではなかったし、食べると体調良くないなあとも思っていた。胃がもたれて身体も重いし、肉を食べたあとはうんちもおならも臭い。ああなんかそれ、わかる、と思った。体内環境にも良さそうだし、そう聞いてからわたしもなんとなく控えるようになった。結果から言うとそれから15年くらいはそのまま続いている。長!
すでに実家を出ていたのでしょっちゅう会っていたわけではなかったが、次に母に会った時、明らかに見た目が若返っていると思った。肌が明るくなって透明感というか、なんだろう、小さなキラキラを身に纏っているように見えてびっくりしたのを覚えている。とくに瞳が綺麗で、え!なにそれ!?と思った。自分もそうだったかどうかは毎日見ていたからわからなかったが、少なくとも久しぶりに母に会った時のファーストインプレッションはそうだった。
姪のゆったんに久しぶりに会うと、おっきくなったねー!と思うのだけれど、あ、そう?いつも見てるからわからないや、って言われるあれである。いや、ちがう、よ…?
見た目や体調が軽快になったこともあり、父以外の家族はふんわりと菜食生活にはいった。
外では口にすることもあるが、今ではウチにあるものの99%はプラントベースのものになっている(麺つゆやドレッシング類にはちょっと入ってるものもある)。そしてできるものは基本常温以上にしている。アイス以外は。(アイス、美味しいよね!美味しいよね!アイス)
夏場でも基本冷たい飲み物は頼まない。あまりに暑いときは氷抜きにしてもらう。飲み会などでもそうなので、よく行くひとたちは何も言わなくても氷抜きの人で認識してくれていて、そう頼んでくれる。ありがとう。
外食するときは気にしないけれど、基本的な調味料などは表示もよく見る。なるべく口にするものは安全なものにしたいと思っている。近所に自然食品のお店があるのでとても重宝している。
白だし、味の母、アガベシロップ、オリーブオイル、ココナッツオイル、ごま油、塩、醤油、味噌、ポン酢、胡麻、麻辣醤、生姜パウダー、海苔、わかめなどを愛用している。米は基本玄米。豆腐や納豆や海藻はよく食べる。なにしろ海苔が好きで、よくそのままパリパリ食べている。サラダはできたら1日1回は食べたい。朝は白湯。朝食はほとんど食べないけれど、食べるときは果物。カフェではオーツミルクのドリンクが好き。ブラックコーヒーは飲めない。コーヒー風味のほぼお湯なら飲める。薄いお茶がすき。お酒とタバコはまったく習慣がない。
サプリメントはわりと飲んでいる方だと思う。昔より土にパワーがないから、と聞いてそれは確かにと思うので、補うようにしている。毎日飲んでいるのは消化酵素、ビタミンC、クエン酸、グルタミン、ビオチン、ミネラル類。あとは体調に合わせて調整している。近年はプロゲステロンクリームも使いはじめた。女性ホルモン、急激に減るらしいじゃん。やめて。
長生きしたい願望はあまりないが、生きているあいだは内臓が元気な方がいいし、健康寿命は大事なので、そのようにしている。どういうわけか、わたしは45歳でパッタリ死ぬとずっと思っていて、周りにもそう言ってきたんだけど、近ごろそれよりも生き延びそうな気がしてきたので、備えます…?
前回にも書いたが、わたしはお菓子が大好きなので、それだけは要注意である。お菓子がご褒美感覚はたぶん一生抜けない。毎日ご褒美与えたい人生!プリン!(今は節制中)
菜食になってどう?というのは気になるところだと思う。が、なにしろ菜食期間が長いので、正直もはやよくわからない。小さい頃身体が弱くて、しょっちゅう寝込んだり早退したりしていたことを考えると、5年に1回風邪を引くか引かないかくらいなので、だいぶ改善されたのでは?とは思う。基礎体温も高いし、大病も一度もしていない。骨を折ったこともない。細かな不調も今のところ思い当たらない。携帯を見過ぎると目が疲れるのと、カメラを長時間持ち歩くと、金属の塊なので首と背中がバキバキになるくらいだ。現場などで緊急でない場合は薬も一切飲まないので、体調の変化には人一倍敏感だ。そして出口の症状だけ止めても仕方ないと思っているので、どうしてこうなったのかな?と考えるようにしている。原因があって、結果があるはずなので、無理に止めたりはしない。そしてなんかおかしいぞ?と思ったらとにかく寝る!寝るのが一番効く。これには食事はあまり関係ない。というより、具合が悪い時には消化にエネルギーを使いたくないので、極力食べないようにしている。
そういえば先日、花粉が酷すぎた日に外ロケの仕事があり、両鼻が詰まって使い物にならなかったので、一度だけ即効性のある、鼻水鼻詰まりに効く薬を飲んだ。謳い文句通り、ピタッとすべての症状がおさまったのだが、代わりに身体がお怒りになったのか酷い揺り戻しがあり、一晩だけ発熱した。不自然なことをするとしっぺ返しに合う。身体は賢いなと思った。侮ってはいけない。
という感じに過ごしていて、とくに不便もないし、いまの菜食生活は身体に合っていると感じている。
あ、別に痩せたりはしないです。炭水化物も好きなので。あと、おいしくて、たくさん食べちゃう。腹八分目にしたい気持ちは山々だけれど、この勝負、世界で一番難しくないですか?バクバク食べちゃう。
ちなみにこれとは真逆の生活をしていた父は、母と同い年なのに、どこへ行っても祖母と夫婦に間違えられるほど酸化が早く、いつも灰色の顔で空咳をしていて、多臓器不全であっという間に亡くなってしまった。おそろしく老化が早かった印象がある。61歳と若くしてホームに入ったが、後ろ姿ではお年寄りのなかで判別もできなかった。
せっかち、酒、タバコ、インスタント食品、冷凍庫でギンギンに冷やしたドリンク、夜更かし、烏の行水、と極端であった。部屋は埃と酒瓶だらけだったな…
生活習慣の話をするとき、わが家では父の話は外せない。死ぬ直前に改めたいと言っていたことも。
習慣は習慣なので、難しいよね。
ガチガチに固める必要もないと思うけれど、楽しめる範囲で、これからも極力気をつけていきたいと思っている。
とまあ、わたしの食生活はこんなかんじです。
菜食についての質問が実は一番多いのです。
答えになっています?
本当はグルテンももう少し控えたいところ。
お菓子ィィ!
(禁断症状)
(和菓子より洋菓子派)
(ほんとは和菓子の方がいいんだろうなあ)
(でもほら、ご褒美だから)
(ひゃん!)
恒例なので、本の宣伝も。
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