ゲーム&ウオッチ:グリーンハウス
最近ゲーム&ウオッチの『グリーンハウス』に割とハマっている。
2画面4箇所に置かれた花に迫りくる害虫を殺虫剤で駆除するゲーム。
リスクヘッジ
ゲーム&ウオッチにしては珍しく、目標に対していつでも対処できる。
ゲーム&ウオッチは予兆を見せられた上で特定のタイミングに特定の場所へ行く、あるいはそこだけを避けるような、俗に言う「受け止めゲー」がほとんど。
それに対してグリーンハウスは、敵の害虫にいつでも攻撃できるという非常に独特な作りになっている。
害虫には芋虫と蜘蛛の2種類がいて、芋虫はほぼ常に駆除できる代わりに花の手前で駆除すると高得点になる。
蜘蛛の方は花の手前でないと駆除はできないが、その代わり花の手前以外で殺虫剤を当てるとしばらく花から遠ざけることができる。
これがまぁー面白い。
安全を重視すれば当然出てきた瞬間から駆除し続けるのが当然なのだけど、それではなかなかスコアが増えない。
ということでギリギリまで引きつけようとすると、今度は花から花への移動がどんどん遠くなるし、ミス一歩手前なので当然ミスの危険性も高まる。
言ってしまえばただのリスク・リターン問題なのだけど、ゲーム&ウオッチは基本的に短期記憶と反射神経のゲームなので、そもそもリスクヘッジを楽しめるゲームが少ない。
『オクトパス』でも宝物を何個取っても引き揚げた時の点数は3点で、他は精々『ドンキーコング』系統でクリアせずにもたもたしているとボーナスが減る程度。
視界
グリーンハウスでは縦開き2画面の上下四隅に置かれた花に迫る害虫に対処していくことになるのだが、当然集中していると全画面を見ている余裕がなくなる。
これがまた短期記憶を狂わせるのにちょうどいい。
見えなければ記憶できないので。
これもレベルデザインに入るのか…?ちょっと盤外戦術な気がしないでもないけど。
『ゲームボーイギャラリー3』では正方形に近い1画面に圧縮されているのでほとんど気にならないが、きちんと2画面で移植された『ゲーム&ウオッチ コレクション』なんかでは顕著になる。勿論実機でも顕著になる。
この辺りは『マリオブラザーズ』なんかでもそうだと思っていて、マルチスクリーンのキャッチコピーである「スクリーンが2枚で楽しさ3倍!」というのはあながち間違いではないのかもしれない。
そんなこんなで、欲をかかなければ難しくない…気がするのに気がついたらゲームオーバーになっている名作。
スクリーンが1枚なので楽しさ3倍!にならないのが残念だが、Switchオンラインの『ゲームボーイギャラリー3』にも収録されていて比較的遊びやすいので、是非。