夏休みの自由研究:ゲーム&ウオッチのしくみ
ゲーム&ウオッチを修理して得られた知見をまとめるところ。
一部修理の備忘録と被る内容があるかも。
液晶の不具合の原因
修理できる症状
波紋のようなシミは「ビネガーシンドローム」とよばれるものらしい。
ゲーム&ウオッチの場合、偏光板や反射板と背景シートとを接着する接着剤の経年劣化によって起きているらしい。
だから修理の際はシートを接着しなかったのだと思う。
修理できない症状
一方で不規則なシミは液漏れによるものらしい。
こちらは交換不可能なパターンから染み出しており、交換や清掃で改善することができない。詳細は後述。
「ゲーム&ウオッチの液漏れ品は買うな」と言われる理由はここにあった。
表示部のしくみ
ゲーム&ウオッチの液晶は複数枚のシート等で構成されている。
分かった範囲だとこんな感じ。
背景シート
ゲーム中に動かない背景はここに描かれている。
パターンの前後に配置することで奥行きを出している。
見た所「ポパイ」は全ての背景が手前に描かれているので、もしかしたら「ポパイ」の背景シートは1枚しかないのかもしれない。そのせいか影が映る。
「ミッキー&ドナルド」はビルやハシゴが奥、散水車等が手前。
パターン
ゲーム中に動く全パターンが描かれ、ゲーム展開に応じて表示を切り替えている。
基盤とくっついているが、基盤との間には反射板を入れる隙間がある。
要するにゲーム&ウオッチの液晶で一番大事なところ。
結構厚みがあり、パッと見では透明なのでアクリル板みたいな感じ。
おそらくこの間のところで漏れた液が悪さをしているので、手入れのしようがない。
まとめ
そんなこんなで修理できない品を落札したために修理はできなかったが、ゲーム&ウオッチに関する知見を得ることができた。
「液漏れは直せない」とは聞いていたが正直どれが液漏れなのか確証が持てていなかったところがあるので、そこを明らかにできただけでも学びがあったと言っていいのではないだろうか。
あとは今後同じような症状のブツを落札しないこと。
友人から事前に「ちょっとした工作レベル」と言われ半信半疑だったが、本当に小一時間で終わる作業だった。
シートの大きさを合わせたらあとはだいたいドライバーを回すだけ。
他の人も恐れずに是非やってみていただきたい。
ゲーム&ウオッチを買うような人間が周りにいるとは思えないが。