【活動報告】DMM主催『ChatGPT×ライター』のイベントに参加してきました
こんにちは!テキスパート編集部の今野です。
今回も活動報告をさせてください。
2023年6月30日に下記のイベントに参加させていただきました。
ライターとして活躍するヨッピー氏、日本マイクロソフト社でChatGPT領域を担当する高野氏、そしてファシリテーターに一般社団法人42 Tokyo理事長の坂之上氏を招き、
『ChatGPTの台頭をきっかけに、ライターの未来はどうなってしまうのか』を語り合うというのが大まかなイベントの趣旨です。
私たちテキスパート編集部も日々多くのライターさん達と協力しながら文章コンテンツを制作している身として、ChatGPTの存在は決して他人事ではありません。
他人事ではないというか、モロ当事者です。
詳しいイベントレポートは以下記事と動画を見ていただくとして、私たちテキスパートがイベントを通じて感じたことと、ChatGPTをはじめとするAIとの向き合い方について解説していきます。
多くのライターはAIを活用しつつもその存在を恐れている
ヨッピー氏から
「この中でChatGPTを使ったことがある人?」
という質問が飛ぶと、半数以上が手を上げていました。
ちなみに、私たちテキスパートのTwitterで同様のアンケートを行った際も、半数以上の方がChatGPTを使っているとの結果が出ています。
多くのライターが、AIにライティングの仕事を奪われることを危惧しつつも、現状は便利なツールとして活用しているようです。
いずれは強大な敵として相対するけれど、今はまだ仲間として上手く付き合っている。今日の仲間は明日の敵。AIとライターの関係をそのように考えている人もいるのではないでしょうか。
イベントでは、ライティング分野におけるAIの活用方法についてマイクロソフト社の高野氏から説明があり、参加者一同感動少々、恐怖大半といった反応でした。
私たちテキスパートも記事のアイデア出しや情報収集の一つの手段としてAIを利用することはあります。
(※テキスパートでは各分野の専門家と編集者がタッグを組んで記事を制作するため、最終的な情報のファクトチェックは必ず専門家が行います。)
AIの進化に戦々恐々とするのではなく、如何に活用し、より良い文章コンテンツを生み出していくか、改めて真剣に考えなければならないと感じた一幕でした。
「AIっぽい文章」はまだまだ受け入れられない
一方、多くのクライアントではAIによるコンテンツ制作を発注先に禁じているケースも多く見られます。
やはり情報の精度に課題があること、AIによって制作された文章にはまだまだ違和感が残ることなどが理由として挙げられます。
SEOへの影響についても、Google公式から以下のような見解が出されています。
要は、「ユーザーのことを第一に考えたAIコンテンツであれば良いけど、SEOのみを目的にしたコンテンツはダメだよ。」ということです。
つまり、人が手を加えず、ユーザーのことも考えず、ただAIに書かせただけのコンテンツをGoogleは評価しない、と解釈できます。
私たちテキスパートとしても、AIが提供する情報の精度についてはかなり懐疑的です。
しかも正しい情報の中にしれっと誤情報を混ぜてくるからたちが悪い・・・
真顔で嘘ついてくる人、みたいな感じ。
やはり、現状ChatGPTをはじめとするAIツールはあくまで補助ツールとして使い、WEBライティングにおける記事構成の作成や執筆は人間の手で行うべきと考えています。(実際、私たちもテキスパート登録ライターのAIツール利用は一部制限しています。)
高野氏も、マイクロソフト社のAIツールが『Copilot(コパイロット=副操縦士)』と名付けられた通り、あくまで主役(操縦士)は人間であり、AIをどう活かして日々の仕事に活かすかが重要であると語っていました。
「正解」はAIに任せ、人間は「解釈」の時代へ。
とはいえ、上述した情報の精度や文章力といったAIの課題はいずれ解消されるでしょう。
それに、まだ人々の中には
「AIの作ったコンテンツは信用できない(事実情報の精度はまだまだ低い)」
「コンテンツは人が作るからこそ価値がある」
といったような、AIに対する心理的な抵抗があるように思いますが、これも徐々になくなり、AIが私たちの生活になくてはならないもの、あって当たり前のものになっていくはずです。(もう既になっているかもしれませんね。気づいていないだけで。)
例えば、
「◯◯病 治療方法」
「住宅ローン シミュレーション」
「パスポート更新 必要書類」
上記のようなテーマで、単純に「正解」を求めるのであれば人間が調べてライティングをするより、AIに答えを出してもらったほうが遥かに精度が高くなる時代がもうすぐ来ます。
では、ライティングという仕事が完全にAIに代替されるかというと、そうは思いません。
これからの人間が提供できる価値は「正解」ではなく、「解釈」ではないでしょうか。
「世間ではこれが正解とされているけれど、私はこう思う。」
「あるテーマについて私はこう思い、こういう行動をしたらこういう結果が得られた。」
「正解のやり方に加えて、もっとこうするとよりさらに良い結果が出た。」
ある意味、人間一人ひとりがこれまでの人生で培ってきた経験や知識を今まで以上に活かせる時代が来たと言えます。
インターネット上に既に存在する情報を収集して、リライトするだけのライティングは終わりを迎え、これからは一人ひとりの「個性」を活かせるライティングが求められるのではないでしょうか。
文章力に加え、
「これについては誰にも負けないくらい経験・勉強してきた」
「◯◯愛が止まらない」
そんな一面を持っている、良い意味で「偏っている」ライターが重宝される時代が来る、そう感じました。
私たちテキスパートも、あらゆる「個性」を持ったライターの方々と出会い、「人」にしか生み出せない文章コンテンツを制作していきたいと考えています。
同時に、AIの存在も決して否定することなく、活用することでより良いコンテンツを生み出せないか、模索していきます。
実は、今後私たちとしてもより「美しい文章」を追求すべく、水面下で新たなプロジェクトを立ち上げています。
追って詳細はお伝えしますので、お楽しみに!