日本学術振興会特別研究員の良し悪し
どうもテキサス猫です。
今回は研究者を目指す人間なら避けては通れないFellowshipについて書きたいと思います。
博士課程もしくはポスドク中に研究者が応募できるFellowshipは企業や財団が財源のものもありますが代表的なものとしては日本学術振興会の特別研究員、いわゆる学振、が有名です。
日本学術振興会には博士課程の学生が応募できる特別研究員(DC)、ポスドク時に応募できるPD、海外でポスドクをするときに応募できる海外特別研究員があります。
私が採択されていたのはDCと海外特別研究員です。
特別研究員になるメリットは
①金銭面で安定するので研究に専念できる。
特別研究員に採択されるとDCだと月20万円、PDだと月30万円、海外特別研究員だと月40-50万円ほどが支給されます。
特に博士課程の学生にとっては月20万円は非常に大きいです。
バイトをする必要がないので研究に没頭できますし、生活するには十分です。
②Fellowshipの獲得歴は業績として認められる。
これも研究者として生きていこうとする者にはメリットがあります。
履歴書に職歴として書けますし、競争的資金の獲得歴として研究費と同様に記載することができます。
③資金面で自立できるので研究の自由度が広がる。
研究をするにはお金が必要になります。と言っても博士課程の学生や成りたてのポスドクは研究費など持っていません。
研究するにはラボが持っている研究費を使わせてもらう必要があるので、どうしてもラボの意向に従う必要があります。
そこでDCやPDに採択されていると少ないながらも研究費がつきますし、海外特別研究員の場合、ラボから人件費を出す必要がないのである程度、自分の好きなように実験ができます。
デメリットとしては
①アルバイトが原則禁止なので追加での収入が制限される。
研究に関連する非常勤講師などの一部のアルバイトを除いて特別研究員の副業は原則禁止です。
DCもPDも生活するには足りる額ですが、貯蓄を増やせるほどの額ではありません。
②書類関連が面倒くさい
特別研究員に採択されると中間報告や最終報告書をださなければいけません。
この書類仕事はかなり面倒くさいです。
物事には良し悪しがあるものです。
デメリットを挙げて学振には応募しなくてもいいという人もいます。
ただ経験者の立場で言わせてもらえば、特別研究員に採択されることは、特研究者として生き抜いていこうとする場合、メリットはデメリットを大きく上回ります。
次回は特別研究員に採択されるために私がしたことを書こうと思います。
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