博士研究員が海外で生き残るには
どうもテキサス猫です。
テキサス猫は今年でアメリカに来てポスドク4年目です。渡米する前に1年間日本でもポスドクしていたのでポスドク生活全体としては5年目です。
時期的にはわりと教員としてのポストを得られるかどうか瀬戸際のところです。
特に日本ではポスドクを長く続け過ぎると次の職を見つけるのが難しくなる傾向にあります。
ではアメリカではというとずっとポスドク(リサーチサイエンティスト等呼び名が変わることはあるが業務内容は同じ)を続けている人が割といます。
理由としては日本のポスドクは給与が業績によって規定されていることが多く、額もそれほどではないですが、アメリカの場合、毎年少しづつ給料が上がっていくので長く続けているとそこそこお金が貰えるのです。
大きなラボだと研究費がたくさんあってやることもたくさんあるのでボスもポスドクを雇うことは投資だと考えている節があります。なので同じラボにずっといる人や色々なラボを転々としている人も珍しくありません。
また日本とアメリカではキャリアップの機会にも違いがあります。
日本の大学の場合、特に国立大学では教員枠が決められているので空きがでて公募がでたときに応募してポストを得ることを目指します。
アメリカの場合は業績や競争的資金の獲得状況をアピールポイントとして自分を売り込んで雇ってもらいます。つまり自分の交渉次第のところもあります。
アメリカでは間接経費の割合が日本とは比べ物にならないくらい高いので研究費を獲得できる研究者は大学側にもお金をもたらすので大歓迎というわけです。
私の場合はアメリカ市民権も永住権もっておらずビザで働いています。ビザ関連の手続きは複雑でトラブルも多く、雇う側としてはリスクとして判断されます。ですので大学から雇ってもらうにはアメリカ人に比べてより多くの業績を求められます。
また他の方法としてはNIH のKグラントのようなキャリア・ディベロップメント関連の研究費を獲得して教員のポジションを寄こせと大学側に交渉することもできます。
なんにせよ生き残るためには研究成果を出し続ける必要があるわけです。