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Apple Vision Proタダ体験記

結論:でもやっぱり60万円は高いよ


VRっていつまでも元年言ってるよね

 VR元年、なんて謳い文句が出回り出したのはいつだったか。最初に言われ出したのは確か2016年のPlayStation VRだったように記憶しておりますが、その後2020年のMeta Quest2の際にも同じことが言われてた記憶もあります。んで現状普及率どうよ?まだまだ使用者はレアと言ってしまって差し支えないレベルでしょう。なんで普及しないのか、まぁ色々あるでしょうけど個人的に思うのが

  • コンテンツの数の割に機器の値段が高い

  • そもそも自分で体験しないと魅力が伝わらない

この辺りですかね。実際問題自分でちゃんと被らないと全然魅力とか伝わらないんですよね。んでコンテンツに関してもみんな逆に何したいと思う?VRChat?FANZAでVRのAV?ビートセイバー?どれも7万とかヘッドセットに出してまでやりたいと思う人がどれだけいるのでしょうかね。そんなこんなでいつまで経っても普及が進まない、そんなデバイスという印象です。ちなみにVR機器にもいくつか種類がありますが大別すると

  • VRゴーグル(スマホなどをセットするタイプ。安価だが当然できることは少ない。)

  • VRヘッドセット(PCに接続するタイプ。PC側のマシンパワーに相当なものが要求される。)

  • PSVR(PCじゃなくてPlayStationに繋げるアレ。ゲームや動画使途に限れば上記と同等のものをより安価に環境構築できる。)

  • スタンドアロン型(ヘッドセットにSoCなど搭載し単体で動作するタイプ。PC接続も可能で現状最も主流。)

こんなもんですかね。多分一番主流なのは最後のスタンドアロン型。シェアの一番大きなMeta Questシリーズもだし今回のテーマのVision Proもそうですし。やっぱ被るだけで完結するというのが大きいんですかね。

Vision Proはタダで触れます

 触れるって別に額面通りの意味ではないですよ。んなもんApple Store行っていくらでもベタベタ触ってなさい。多分不審者としてマークされる。そうではなく、デモ機を操作できる機会の話です。こういった機器できちんと被って体験できる機会、実は少ないんですよね。これが先述した体験しないと魅力が伝わらないけど…という無限ループに繋がるわけですが。それがこの子、予約こそ必要ですが無料でApple Storeで約30分触ることができるんですよ。スタッフの人がマンツーマンで説明しながらという人によってメリットにもデメリットにもなる方式ですが、業務用端末(2024年8月時点ではiPad mini6だった)で視点を共有しつつ独特な操作感の多いVision Proの操作を手取り足取り教えてくれるのはありがたいですよ。

Vision Pro体験フロー

 まずApple公式サイトのVision Proのページから「デモを予約」というボタン?があるのでそこをクリック。

執筆日とか色々バレる

そうするとApple IDでのログインを要求されるのでログイン。そう、Apple ID必須なのでiPhone持ってない人とか要注意ですよ。ちなみに後述しますがこれ以外にも色々あるのでiPhoneはあった方がいいです。あとは近くのApple Storeがいくつか表示されるので行く予定の場所選んで希望する時間を指定すればOK。ちなみにこのデモの存在知った時は前日までの予約とか見た気がするんですけど私がやった時は普通に当日、それも30分前くらいまで予約入れられたので結構ふと思い立った時にできます。みんなも体験、しよう!

なお札幌、仙台の閉店で北日本の人間は最寄り店舗が丸の内(千代田区の方)とかいうふざけた状況になって久しいです。確かに新幹線乗れば東京駅丸の内南口から徒歩すぐだけどさぁ…。なんかこの話どっかでした気がするな、と思ったら以前見た「iPhoneの直販版とキャリア版の価格差で東北新幹線どこまで北上できるか」とかいう企画でしたね。13だか14の時代には既に東北新幹線を新青森まで完走できるレベルに達しておりましたが…。まぁとにかく札幌はともかく仙台復活はよ。

体験時に必要なもの、あると良いもの

Apple ID

 先述の通り。まぁApple ID持ってないってことはApple製品一個も持ってない可能性が大きいですけどそんな人がそもそも体験行こうってモチベ生まれるんですかね…?

iPhone

 Apple ID持ってるからっていって別にiPhone持ってるとは限りませんからね。iPadもMacも持ってるけどスマホはAndroid機です!って人は意外といる。でも体験行くならiPhoneは持ってた方がいいです。理由は二つでまずVision Pro装着前に顔の大きさなどをスキャンするのですがそれに使用するのがFaceID搭載iPhoneなんですよね。もちろんこの作業は必須なので持ってなきゃ貸してくれますが(2024年8月時点では業務用端末にiPhone15無印が使われてた)、自分で持ってればそれで代わりにできるので煩わしさが一つ解消されます。まぁこれはどうでもいいっちゃどうでもよくて二つ目が重要。次に紹介するものと関連するのでそっちで説明しますね。

パノラマ写真

宮城県大河原町の一目千本桜

 Vision Proのプッシュされてる機能の一つに自分で撮影した写真やビデオの閲覧、再生がありますが、中でもパノラマ写真は閲覧する際にそれを視界に歪みなしにクルッと(語彙力皆無故の悲劇)写し出せるんですがこれがまたすごい迫力なんですよ。このパノラマ写真、Vision Proデモ版にもいくつか入ってるのでそれでいいといえばいいんですが、やっぱ知りもしない外国の写真見るより自分で撮った写真の方がいいじゃないですか。自分で撮った写真を転送して見ることができるフローに8月中に切り替わったっぽいんですが(1回目の体験時はまだアメリカだけだったらしくスタッフさんが「日本でもそのうちできるようになるんですかね〜」と話していた)、パノラマ写真あるなら絶対それを転送して見るべきです。んでその転送フローに必要なのがiPhone。これがiPhoneがあると良い理由二つ目ですね。ちなみに私過去に撮影したパノラマ写真の相当数がAndroid機で撮影だったのですがこれら全てAmazonフォト経由でiPhoneにもってきました。

これはGalaxy S21撮影の安房鴨川の砂浜

あと多分空間ビデオとかあればそれも見れるんでしょうけど…iPhone15 Proシリーズか遅筆が過ぎて執筆中に発表、発売されてしまったiPhone16ファミリーがないと撮影できないから多分大多数には関係ない。私?レンタルのiPhone14無印ですよ言わせんな恥ずかしい。

んで、欲しいの?

 欲しいか欲しくないかでいえば間違いなく欲しいです。映像視聴用途にしても迫力は段違いですし、他にも空間コンピューティングというApple独特の表現の意味もブラウザなどを触ると理解できます。中にウィンドウが浮いてるものを操作するの、中々楽しいですよ。あとこれはスタッフさんも知らなかった機能なんですが、Apple公式サイトで見れるMacなどをARで見れるもの、Vision Proでも見れるんですよ。

ARのMac miniをGalaxy S21と比較。これの迫力も段違い

初めて気付いた時スタッフさんと2人でキャッキャしてました。また見に行きたいな。んで当然これは試せてないんですがMacの外部ディスプレイにできる機能も結構魅力的。というかこの度リリースされたVisionOS2でMac接続時の画面比率をウルトラワイドに設定できるようになるのが割と刺さった。ウルトラワイドモニターも欲しいけど今の住宅事情では結構な高望みだしお値段もするし…。
 最初見た時は「大丈夫なの?」という疑問が出た素手のジェスチャーと視線での操作も慣れれば快適。思ってたよりもずっとちゃんと認識してくれますし(完璧とは言ってない)、リモコンがないのは結構便利に感じる場面の方が多いですね。ナニするにはリモコンなんて持ってられないですし。解像度が純粋に高いのも高評価。全体的にさすがは価格が高いだけあるなって感じの完成度でした。
 じゃあ買うのか?それとこれとは話が別、というよりそもそも大学生に60万をポンと出せるような財力も分割枠もあるはずがなくてですね…。とはいえ60万ポン出しできるような支払い能力を得ても買うかと聞かれると…。ここで冒頭に戻るわけですね。純粋に高すぎる…。じゃあいくらなら買うのか。もちろんタダなら欲しいんですけども。自分の支払い能力を無視すれば20万、いや30万なら出して買いたいと考えるんじゃないだろうか。同性能クラスのiPad ProやMacBookなんかと同じ価格になれば多分こちらを買うようになると思います。特にiPadとはできることが結構被るんですよね。少なくとも動画見たりOfficeなど簡単な作業をやったりするのならこっちの方が快適にできそうです。2018年モデルの12.9インチiPad Proを持っていますがそれのリプレース先をこいつに…なんて未来があるのでしょうか。プロセッサもその頃にはM4とか新しいものに更新されてて欲しいですけどね。

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