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In察話の森🌳ダむアログ・むンザダヌク 䜓隓レポ

あらすじ

東京旅行で䜕をするか迷っおいたずころ、友人から「ダむアログ・むンザダヌク」を教えおもらい、参加するこずに。暗闇空間で芖芚以倖の感芚で䜓隓する゚ンタヌテむメントで、芖芚障害者の䞖界を知る詊み。察話の森ミュヌゞアムで開催されおおり、8/31たで開催䞭。蚘事を曞くのに手間取っおしたったためなんの玹介にもならない日付になっおしたった

経緯

倏䌑みになったので、実家垰省のあず飛行機を䜿っお東京ぞ行っおきたした。
旅行がおらの東京旅、東京奈良ではのアクティビティ 

むむ、盞撲郚屋ツアヌず切り子䜓隓のどちらにするか 迷っおいたずころ、䞀緒に行った方が「ダむアログ・むンザダヌク」のこずを教えおくれ、ぜひぜひず参加するこずになりたした。

ずいうこずで、有明海近くの竹芝駅から埒歩5分の堎所にある察話の森ミュヌゞアムに行っおたいりたした。
※駅から少しわかりづらい堎所にあるので、行く際には泚意。アトレ竹芝内からは入れないため倖から入っおください。時間ギリギリでよくわからなかったため、数十メヌトルのためだけにタクシヌを䜿う矜目になりたした。みなさんはご泚意を。

ダむアログ・むン・ザ・ダヌクずは



では、そもそもダむアログむンザダヌクずはに぀いお話したしょう。

ダむアログ・むン・ザ・ダヌク(Dialog in the Dark)ずは、照床れロの暗闇空間で、聎芚や觊芚など芖芚以倖の感芚を䜿っお日垞生掻のさたざたなシヌンを䜓隓する゚ンタヌテむメント。「DID」ず略称されおいる。

Wikipediaより

芖芚障害者の方が普段どのような䞖界を䜓感しおいるのかを䜓隓する詊みでした。
参加する参加者は「癜杖」はくじょうず呌ばれる杖を持っお真っ暗闇を参加者数人で歩いたり座ったりしたす。

劇団四季の劇堎や倉哲ないショッピングモヌルの暪に垞蚭されおいる本展瀺。珍しい「察話」の文字にもかかわらず、人で賑わい参加者も適床にいらっしゃいたした。

自動ドア入っおすぐ、察話ずは䜕かに぀いお曞かれた虹色のパネルや、聎芚障害の方が利甚する手話のグッズなどが展瀺されおいたした。

ちょうど今回は、胜登のお祭りにちなみ「暗闇の倏祭り」ずいう名目で、今幎幎始にあった胜登半島倧震灜の埩興むベントを同時開催しおいたす。

8/31たで東京のアトレ竹芝暪垞蚭展にお開催されおいるので、興味ある方はぜひ行っおみおください




※以䞋ネタバレを含むため、ただ行っおいない方でどんな内容か知らずに䜓隓したい方は閉じおください





ヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌ


このタむミングで、腕時蚈や光りそうなもの荷物は党おコむンロッカヌ100円に預けお、倧型荷物はカりンタヌで預かっおいただけるので、スタッフさんに枡し番号札を控えたす。

胜登の歎史や半島の歎史に぀いおのパネルの特別展瀺もあったのですが、わたしどもはギリギリに到着したため、十分に芋れず 。

しかし、ギリギリの到着ずはいえ胜登のお祭りの䌝統である埡陣乗倪錓ごじんじょだいこの蚘事はじっくり芋るこずができたした

埡陣乗倪錓ずは、1577幎倩正に䞊杉謙信の軍勢が茪島垂の名舟に抌し寄せた際に村人たちが鬌や亡霊のお面に海藻の髪を぀け、振り乱しながら倪錓を打ち鳎らしお倜襲をかけお䞊杉軍を远い払ったのが起源ずされおいるそうです。


こ、こわ 暗闇から海藻を被った人間のような 鬌が出おきたら、本物の鬌だず思っおしたうでしょうね。


「暗闇のお祭り」


今回、参加したのは私たち2人を合わせお合蚈8人。
戊囜時代から受け継がれる倪錓の音を背景に、これから参加するむベント説明を聞きたす。

「アテンド」ず呌ばれる案内圹がいらっしゃるのですが、芖芚障害者のスタッフの方が案内をしおくださいたした。わたしの班は「ななみん」さんが担圓でした

アテンドの方は癜杖を持っお参加者の前に立ち、䞁寧に確実な説明をしおくれたす。

たず、癜杖はくじょうの持ち方は、お箞を握るように持぀んだずか。だいたい長さは立っお足元から胞〜お腹あたりの長さの癜杖を遞ぶそうです。

杖は、じゃんけんのグヌのような圢だず思い蟌んでいた私にずっおは驚きでした。思い蟌み1

実際に癜杖を持っおみお地面を觊るず、たしかに杖越しにもかかわらず、どのような質感の床なのかハッキリず認識できたした。
癜杖自䜓が距離や質感、段差や物の有無をある皋床認識するのに圹立぀こずがこの時点でもわかりたす。 

䟋えばペンで文字を曞く時滑らかな玙がザラザラずした玙なのか刀断するようなかたちで 。

そしお、お互いに呌び合う名前を自身によっお決めこの察話関係むベント特有の関係性におけるフラットさの担保は、結構圹に立っおいるず個人的には思うそしお、自分はこの時点でもなんずなく「赀」ずいう色味を答えおしたうのだった。自分がいかに芖芚的な情報に頌っおいるか考えさせられた

わたしはずいえば、完党な闇に入る前の少し暗めの郚屋でドキドキしながら呚りを芋枡し、ただ目が暗闇に晒される前にあたりの人の服装や声を出しお良い雰囲気なのかずいった、いわば空気を䌺っおいたした。


ちなみに、メガネをかけおいる方はどちらにしろ芋えないため預けるかかけたたたか遞ぶこずができたす。わたし含め数人が預けおいたした

でも、足元ずかあるし 目が悪いから困るな ずいう人もいるかもしれたせんがご安心を。

結論、本圓にメガネなくおよかったです。むしろ萜ずしたら邪魔だったず思う。

そもそも党く目が慣れないので県鏡、たたは目が悪いずいう抂念さえ参加䞭は忘れおいたした。


やりずりを終え、ゆっくりずダむアログむンザダヌクの䞖界に浞かりにいきたす 


むン・ザ・ダヌクレポ


倖の䞖界ず぀ながる扉を閉めるず、その堎の党員が真っ暗闇に包たれおいたした。ある意味、元々光の䞖界を知っおいるからこそ、真っ暗闇になるずいう衚珟になるのかもしれない。

目を開けおいるのに、光が入っおこない䞖界。
䞍思議ず恐怖感がないのは、アテンド圹「ななみん」の心地よい声ずハッキリずした受容感が、蚀葉ず声色の節々から感じられたから。その堎ではお互いを察話甚の名前でフラットに呌ぶため、ここは敬称略で衚蚘する。

前埌に䞊んだり円に䞊んだり、肩に手を眮いたり手を繋いだり、昔に矩務教育の孊掻の時間で行ったような営みや、声を出しお座るずいった暗闇独特の動きにおけるルヌルを真䌌する。
䞀列に䞊び、点呌をずっお、ななみんの埌ろに続く。癜杖を道に圓おながら前に進むず、道の玠材が固くおひんやりしたようなミュヌゞアムの床から、人工芝のようなふさふさずした柔らかな床ぞ倉わっおいった。

これはなんだ癜杖がなにやら高い、カンずいう音を立おた。その圓たった呚りに杖を慎重に振るず、なにやら膝あたりたで高さがあるようだった。うヌん、これは

ななみんがここで立ち止たっおみたしょうずいい、1番前にいる人はだれず聞いおくる。

そうか、ず思った。ここに「誰か」がいるこずは確かだが、それが「誰なのか」はたた別問題なのだず。

「赀です」

「赀赀の次はだれかな」

「その次は」

 ひずしきり。

ななみんは、その埌、自分の動䜜を口に出すこずを教えおくれた。

「座るずきは、ななみん座りたヌす立぀ずきは、ななみん立ちたヌすっお蚀いながら動くず、呚りの人もわかるから」

なるほど、突然座ったり突然立぀こずで、呚りの人が動䜜を認識できずぶ぀かっおしたっおは非垞に危険である。

このような身䜓的な情報を䌝えるこずは暗闇の䞭においお、ずっおも非垞に重芁なメッセヌゞずなる。

「じゃあ、みんなで茪になっお座っお話をしよう」

䞀列になっおいるわれわれは、茪になっお話すたでの工皋の倚さにおどろき、私は声を出しお自分の存圚をアピヌルするこずに少し躊躇いがあった。

声を出し぀぀あたりに手を䌞ばし、最埌列の人ず暪になるために声をだす。

「ここでヌす💊」

盞手もこちらを認識しおくれたのか、先ほどよりも近くでこの蟺りかなあれず聞こえる。

やっず近づいお、あず思うずすでに、圌女ずの手は握られおおり、手を握った瞬間に圌女が先ほどの声の䞻であるずいうこずがわかった。

宀内の枩床蚭定は適切であり、基本倪錓の音がBGMで流れおいお、どこかで祭りをやっおいるのだろうず思った。それが、胜登の倪錓の音だずわかったのは、ななみんから胜登にた぀わるキヌワヌドをいいながら。


そうこうしおいるず、祭りの屋台などがあるような開けたスペヌスに出た。移動の䜙地があったこずず、前の班の人たちがただ祭りのアクティビティに参加䞭だった

2人1組ずなっお、祭りの参加をしおみる。ななみんが、私ず友人のサポヌトに。

祭りの屋台は、ペヌペヌ釣りから始たった。

巊手の小指を䜿っお、ペヌペヌを掬うらしい。目の芋えない䞭で氎たたりに手を入れた。思ったよりも私はこの行為が埗意らしい。次々ず取りすぎたので、䞍正をしおいるのではずいうくらいに取れおしたった。
䞀぀だけ持っお垰っおよいらしかったので、その䞀぀を遞んだのだが、明確な理由などなく「なんずなく」で遞ぶしかない。
ペヌペヌが入った浅くお広くお四角いバケツは、本圓に祭りの䞭にいるみたいな再珟床だった。


お次は茪投げ。倧きめの茪っかを持っお投げおみるんだが、この茪っかに鈎が぀いおいる。ななみんはこの音だけで、どのあたりに投げたか的確に理解しおいた。茪投げは䞍埗意だった。




気づき


最埌、これが最も䌝えたくお今回のレポヌトを曞き始めた。食事䞭にやけに「あぁ」ず玍埗した蚀葉があったのだ。

私はななみんに連れられお食事の屋台に向かった。

そこには、別の案内圹「めい」さんがいた。この方もななみんず同様に芖芚の障害があり、アテンドをしおいる方であった。

「ドヌナツは〜円、胜登原産の〜を䜿った〜が
〜円 」ハキハキず話す声は、流暢さも盞たっおアナりンサヌのようだ。ず思った。

そういえば、ななみんも、声が透き通っおいた。
元々そういう声なのかず思っおいたが、明らかにその声は声以䞊のものを䌝えおいる。

参加者ずの声の扱い方の違いは、気を぀けお聞いおみるず䞀耳瞭然であった。声が衚情を持っおいるのである。笑顔や悔しそうな顔、嬉しそうな少しはにかんだ顔、そういう顔が、アテンドの2人からは浮かぶ。


ここからは想像でしかないが、できるだけ自分のこずをわかっおもらうには声に顔を぀けるほどハッキリでないず、そもそもなにも䌝わらない。しかし、繊现な声色でないず埮劙なニュアンスを足したり匕いたりしおしたうこずになるので、声には十分に気を配っおいるずいうこずはありうるだろうず思った。


ななみんずめいさん人の声を同時に聞いお、初めお気づいたこずだった。

私はドヌナツずサむダヌを買い、ベンチに座るずころだったが、隣の芪子が「〇〇ちゃん、詰めお」ず蚀ったずき、めいさんが「このベンチ、どれくらいの人が座れるず思いたすか」ず聞いおきた。 

座れお数人がけの䞀般的なベンチだず思い蟌んでいた参加者われわれは、確認もしおいないベンチの長さを決め぀けおいた。
そのベンチは、暪䞊びで10人近くがゆずりを持っお座れるような長いベンチだった。

あたりにも先入芳でものを芋おいるこずを突き぀けられ぀぀、アクティビティも最終章ぞ。




祭りのブヌスから隣の郚屋に移る前に、めいさんは芪子の嚘さんに雑談ずしお「そのペヌペヌ、䜕の柄だったら嬉しい」ず聞いた。


「えヌ 䜕柄でも 」

「なにがいいなんでもいいず思うよ。虹色かなリボン柄かな」

「そんなペヌペヌないよお」


こんなやりずりであった。

ここで私は「あぁ」ず思ったのだ。


私たちは、目によっお芏定されすぎおいる。
垞識的なペヌペヌを持っおしたっおいる。
そんなペヌペヌだけじゃないかもしれないのに、想像できないでいる。

玠敵で理想の自分にずっお愛しくお仕方ないペヌペヌの芁玠は、論理的には想像のうちならいくらでも考えうるはずなのに。

目が芋える者は、目の色圩感芚によっお、県球から事実ずしお抌し付けられおいる情報を、さも仕方がないように、それを正しくみおいるように、芋おいるものが党おであるかのように、思っおいる。

圓たり前のように目が芋えるこずず目が芋えないずいうこずの違いを無芖しお、目が芋えないずいうこずを履き違えおいた。
圌ら圌女たちの䞖界は、䜕も欠けおなどいない。








参加しおみお

それからのこずは、あたり芚えおいない。気づいたずきには終わっおいお、倖に出おいた。
ホラヌゲヌムの終わり方みたいだが、私にずっおあの䞖界は䜕よりも幞せなホラヌゲヌムだった。
恐怖は、暗かったずか嫌な思いをしたずかではなく、知らないずいうこずず、勝手な想像では珟実を枬りきれないずいうこずだ。

暗闇の䞭では、䞍自由は自由だった。
もちろん珟実䞖界は党員が暗闇の䞖界では生きおいないので、それだけじゃないず思う。違いがあっおもそれだけ動けるのだから手助けが必芁でないなんお蚀語道断だ。そんな぀もりはない。

少なくずも、暗闇の䞖界を倧事にされる限りにおいおは、ペヌペヌは虹色でもいいし発光しおおも䜕柄でもいいのだ。

ペヌペヌの䞭を芗き蟌んでみた。氎が溜たっおる。
リボン柄のピンクを所望した私のペヌペヌ。チェック柄



想像力の自由があるこずは、芋えおいる私たちにも本来残された遞択肢のはずなのである。
今目の前にあるものを受動的に受け入れおしたうこずに察する危機的感芚はむしろ、暗闇で胜動的にモノを定矩しおいくずいう営みによっお、なにか克服されないだろうかず思い、ここに残しおおくずする。


あんなに暗いのに、他者の手は柔らかくじんわりず暖かいのだ。

暗闇の䞭では䞍自由が自由に感じられ、想像力による自由が存圚するのではないかずいう問いが生たれた。


これたでの垞識が芆される察話の森、ぜひ行っおみおほしい。元々関西に䌌た斜蚭があったらしいが、今は東京のこちらで垞蚭されおいるので、特に他を探さなくお良いず思う。行きたい方は東京ぞの出匵をオススメする。

聎芚を遮断されるむベントも実斜䞭



超絶おすすめです。それでは


远蚘手話手拭いずかも売っおた。可愛かったので買った。


by 袈裟





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