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2024年の皐月賞にみる血統トレンドの変化

オールド競馬ファンによる血統からみた今回の皐月賞にみる血統トレンドの変化について思ったことを記載します。

まず勝ち馬のソールオリエンスは、スーパーホースとみて間違いないかと思います。最後方から大外まくり、結果として上がりは2位と比較しても1秒早い35.5秒。ドゥラメンテとかぶる声もありましたが、それをはるかに超えた力を感じました。

それでは、ソールオリエンスの血統背景をみていきましょう。

出典:競馬分析.com

まずは母系から観察

母父には何とモチベーターがいるのではないですか。欧州最強馬モンジューにつながる血統ですね。エルコンドルパサーを凱旋門のゴール寸前で交わした映像は記憶に新しく、とても悔しいシーンです。

モンジューとは

このモンジューは競走馬としても秀逸だったのですが、種牡馬としても素晴らしい実績をあげました。

あえてスペシャルウィークに負けたJCの画像をチョイス

以下モンジューのざっくり特徴です

1. 競走馬モンジューは、1999年から2012年まで活躍したアイルランドの競走馬。凱旋門賞とキングジョージを勝ってる名馬。

2. モンジューの産駒は主に中長距離路線で活躍し、特に2400メートル程度の距離が得意であることが多い。

3. 産駒の中には、St Nicholas Abbey、Authorized、Hurricane Run、およびTreveのような非常に成功した一流の競走馬がずらっと存在。

4. モンジューの産駒は持久力とスタミナに優れており、過酷なコンディション下でも競走で優秀な成績を達成することが可能。

5. その産駒は適応力が高く、様々な競馬場、距離、およびレース条件に対応できることが特徴の一つとして挙げられる。

あのハーツクライを負かしたハリケーンランの親父でもあるんですよね。

ハーツクライと死闘を演じたハリケーンランをはじめ、大種牡馬ガリレオ、世界の短距離王でかつ名種牡馬フランケルなど、現役時代の持久力とスタミナ、そしてタフさはそのまま息子たちに引き継がれ、欧州でリーディングサイヤーもとりました。その特性は当然ですが当馬の母父であるモチベーターにも引き継がれてます。

母父モチベーターもまあ化け物

現役時代終盤はモチベーションが低下しちゃいました

モチベーターは成長力こそモンジューの他産駒に劣りますが、イギリスダービーまで快進撃を続けてきたモンジューの初年度産駒でした。種牡馬になってからは、かの有名なトレヴを輩出。母父としては、ソールオリエンス以外にもタイトルホルダーもいて、タフなレース環境に耐えるメンタルと持久力を重厚に保有した血統であることがわかります。サドラーズウェルズ系なので、当然といえばそうなのですが。

まだ母父までしか語れていない・・・
ここまで結構文字数使ってますが、父側にも話を移しましょう。
父 キタサンブランクはすごく有名なのでシンプルに行きますが

凄まじい持久力とタフさと過小評価を背負った馬

父 ブラックタイド×母父 サクラバクシンオーというダビスタでもなかなか作らないびっくり配合でもありますw
晩成ステイヤーという種牡馬では致命的なハンデを背負いながらも、実際の産駒は仕上がりが早く、中距離で化け物クラスを連続で輩出という素晴らしく私の期待を裏切ってくれました。

出典:名馬列伝

ソールオリエンスの血統的特性とは

ここまで来るとわかりますが、当馬にとっては、皐月賞のような馬場は圧倒的に得意でした。あの馬場をものともしないパワーと、他馬を圧倒するスピードを生む大きなストライドは東京競馬場でこそさらに真価を発揮しそうです。
体躯も立派で持久力と切れ味が同居した非常にレアな競走馬だと思います。
通常なら、この血統は持久力タイプなのでタイトルホルダー的な競走馬になりそうですが、ソールオリエンスはその先入観を覆しました。

ストライドが美しい

切れ味の源泉はどこに?

最後に血統的に瞬発力がどこに眠ってるのかを考察します。

過去3戦の上がり3Fのタイムと順位と2位とのタイム差
・新馬戦 33.3 秒(全体2位 1位とのタイム差0.1秒※3位とのタイム差0.8秒)
・京成杯 34.5秒(全体1位 2位とのタイム差0.4秒)
・皐月賞 35.5秒(全体1位 2位とのタイム差0.9秒)

超スローの新馬戦のみ2位ですが33秒前半の足を使ってます。京成杯以降は圧倒的な末脚を使ってます。レースを見るにジョッキーの指示を受けて急激に加速できるタイプなのでギアの数が他馬とは違いそうです。
血統的に、この瞬発力はサンデーサイレンス系の特徴を色濃く受け継いだことに間違いはないのですが、実は4代前にデインヒルが母母母父に存在します。
デインヒルといえば、お転婆娘ファインモーションのように日本の馬場にも合う強烈な瞬発力が内包されています。サンデーとデインヒルの瞬発力と、タフさと持続力を父のキタサンブラックと母系の欧州組から受け継ぎ、バランス良く完成されたのが、このソールオリエンスだと言えるでしょう。秋のジャパンカップか有馬記念でイクイノックスとの対決が早くも楽しみです。

ちなみに私の皐月賞の本命は、ヨコテン騎乗のトップナイフでした。

スタート直後に出遅れて終わりましたけどね。。
上がりは全体2位だったので、まあ良しとしよう・・・・

今回はここまでです。今後は予想も交えようと思います。

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