見出し画像

家入レオ《空と青》歌詞意味:ヲタクが解説

やあこんにちは。家入レオのファンです。この題材にこれ以上の適任はいないでしょう。ドラマでも有名になりました空と青という曲の完全解説です。とは言っても、たいした曲じゃないんです。ここを見てくれている方は空と青という曲を一度は聞いたことがあると思います。どう思いましたか?薄っぺらい曲だと思いませんでした?僕は思いました。そうなんです。薄いんです。ここで実は違うんですよってくると思ったでしょう。あながち間違いじゃないんですけど、薄い事にも意味があったんです。
 この曲を作るにあたってインタビューで作詞の北川悦吏子さんが言った「1回聞いて覚えてもらわないとダメなのよね。カラオケで歌ってもらえるような曲にしないと」という言葉にレオ氏(家入レオのことです)は学ばせてもらったと話しています。もちろん作曲の川上洋平さんの想いもあると思いますが、1回聞いてカラオケで歌えるようにしようと思ったから初めは少し薄いような聞こえ方がしたのだと思います。どうしても未完成のような1度聞いてズシンと心に刺さるはっきりとした気持ちの方が初対面の曲の印象はいいのかもしれません。でももちろん聞けば聞くほど、意味を理解しようと近づくほど噛んだときに溢れ出る肉汁のように爆発します。三人のタッグで出来たこの三人でしか出来なかったこの曲を、より深く味わってもらえるように解説しますので是非最後まで楽しんでください。

動画で楽しみたい方はこちらからどうぞ。

君が笑うと 嬉しいから
どこまでもふたり 歩けそうで
君が泣いたら 空も泣くよ
星の隠れた夜は そばにいて

 先ず、この空と青という曲は別れるカップルについての歌っています。なぜこんなわかりきったことを、と思うかもしれませんが親子についての曲と書いている場所もあるからです。その前提を踏まえてどうぞ。
初めは歌詞の通りです。カップルが周りも見えずに互いの感情をすべてと思い込み空までもが君の涙に合わせて泣くとまで感じています。ですがここで注目図べきは「歩けそうで」のところです。今彼等は歩けない状態になっているのです。それでいて星の隠れた夜(寂しい夜)も、僕はそばには居られなくなっているのです。

君が生まれた その日には
遠くの月さえ 語りかける
空に浮かんだ 青い舟は
ゆらゆら あなたを運ぶだろう

君が生まれたその日には。ここのワードが親子関係を表しているんじゃないかと思われやすい所ですが、カップルだとしたら初めて出逢った日のことカモしれないですし、その時を想像しているだけかもしれないです。神様から命をいただいたことをありがたく想うシーンなのでそれを実際に見ている必要はないのです。それよりも空に浮かんだ青い舟という所に注目しましょう。ここでタイトルの空と青が出てきます。空に青い舟が浮かんでいると。では一体この青い舟とは何でしょうか。空に浮かぶ舟形のものは月しかないのでしょう。三日月です。さらに青いということは昼間の月だという事が解ります。きっと僕は晴天の日に浮かんだ三日月がコウノトリのように君を運んで来てくれたと感じているのでしょう。

やがて 時が過ぎてく
思い出の水たまり
うまく 飛び越えられずに 闇に散る
繰り返す 白いさよなら
心 小さく震え
愛を忘れていたけれど


それから少し成長して水たまりを飛び越えようとする君になります。小さな頃の水たまりです。大きな問題を乗り越えるようなものでしょう。そしてその課題が超えられずに闇になります。ここで水しぶきが闇に散ります。イメージしてください。闇に水しぶきが散っている状態です。星の散る夜だという事が解ります。それも水たまりに入ったその瞬間、問題を乗り越えられなかったその瞬間に一気に夜が来たことが解ります。昼間の真っ青な空が一気に黒に染まり、それと同時に恋の終わりが来ています。白いさよなら 心小さく震えここは一気に暗くなっていく空と同じように幸せだった時から冬になっている事を現しています。ここも恋の終わりを知らせています。そして最後衝撃の「愛を忘れていたけれど。」そうなんです。空の色が変わってきているのも、北風が吹き出したのも全ては僕が愛を忘れていたからだという事実が判明します。

いつかまた夜を越え 明日の風を待って
桜の舞う季節に 君と出逢おう
そしたら 朝がきて 降り注ぐ光に
青い空をつかまえたなら生きていこう

ここからは未来のお話です。もっと言うと妄想の話で絶対に来ないことが分かっているのに、もしもまた出逢えたならなんて事を考えているのです。また出逢えたなら明日になって、朝になって空に色が戻り、寒さからも解き放たれると信じているのです。

笑った声と 拗ねた顔が
胸に残り 今日も眠れない
雨の降る日は 会いたいかな?
言えずに 触れずに 時と遊ぶ

ここはまた過去のお話です。ちなみに、レオ氏がこの曲で好きな所と話していました。笑った声と拗ねた顔と聞くだけで楽しかった頃が十分に見えてきます。
そんな楽しかったことがあったなぁと思い返しているんですね。そんな時間も遊んでいる時間のようにあっという間でした。

青く光る ビー玉 夕焼けに吸い込まれ
届かないこの思いごと 落ちていく
いつか大人になって
駅のホーム佇んで 僕を忘れた君がいる

青く光るビー玉。ここが空と青という曲の中で最も理解するのに時間のかかった所です。青く光ると言っているのだから昼間だという事は解ります。ではビー玉は一面に広がっている青い空、楽しかった時間が、一気に一カ所に吸い取られ夕焼け色に染まったとき最後の一瞬が青いビー玉に見えたと言うことです。さらにそのビー玉は幸せな時間で光って見えたと言っています。届けようとした思いも夕日に吸い込まれるビー玉のように落ちていきます。
それからずっと後になって、僕は駅のホームにいます。ホームでたくさんの電車が通って行くところで君は僕のことを忘れて、うじゃうじゃとすれ違う他人のように通り過ぎて行ってしまう。もちろんここで忘れられているのは過去に僕が愛を忘れていたから。愛が夕日に飲み込まれて君に届かなかったからです。

いつか時はめぐり 君と 出逢えたなら
まだ見ない空に ふたり色を塗ろう
明日の日は遠くて 昨日は痛くて
それでも 君とふたりなら 花は咲く

ここからはまた妄想の話です。もしもまた出逢えたならまだない空にふたり色を塗ろうと。これはふたりで色を塗るとも取れますが、ふたり色というふたりだけのまだない色をまだない空に塗りたいと言う意味だと思います。でもそんなことは無い。そんな日は来なくて、明日は遠くて、昨日は痛い。それは僕が愛を忘れていたからに他ありません。それでも君となら花は咲く、春になると言っているのです。あるいは自分に言い聞かせているのです。

本当のこと言うよ 君と生きてたいよ
時の波が さらうとしても
いつかまた夜を越え 明日の風を待って
桜の舞う季節に 君と出逢おう
そしたら 朝がきて
降り注ぐ光に 青い空をつかまえたなら
生きていこう

ラストについにに別れる事をはっきり言われたのでしょう。君の影を消しきれずに夜を越えられると思い込み、冬を乗り越えられると思い込み、春になればまた君に出逢えると信じ切っているのです。そう必死に言って言い続けているのに手から流れ落ちる砂のように君は僕の前からいなくなります。そのまま僕は君の残した温もりだけを生きがいに青い空を捕まえる事を夢見ています。


終わりに

いかがでしたか。きっと初めて聞いた時とは全く違う曲にさえ聞こえるはずです。私も自分の中の好きな曲ランキングが大きく動きました。でも、それは必ずしもいい方向とは限らないと思います。あなたはどうでしたか。この完全解説は、私の空と青を完全解説しました。それぞれ曲を聴いて感じることは違います。私の解説でここは違うんじゃないかと思ったらそれでいいのです。それがあなたの中で曲が生きているのです。特にこの曲は噛めば噛むほど味の出るものです。じっくりとしゃぶり尽くしてください。

家入レオ《空と青》
作詞北川悦吏子
作曲川上洋平

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?