色々聴かないといけない論が説得力皆無な訳
色々な音楽を聴いたからといって、優れた演奏家になれるとは俺は思いません。
色々な音楽を聴くのは、単にその人が色々聴くのが好きだからです。
俺は常に音楽を聴く、見るのがとてもしんどいんです。
「マルムスティーンばっかり聴いてたらダメだよ!ブルースを聞かないダメだよ!ブルースなんだよ!」
とか言うとカッコええかも知れませんが、優れた資質のプレイヤーはマルムスティーンから既にブルースを聴き取ってるんです。
「いや、それは本物ではない。本物を聴かないとダメだぞ!」
「いや、お前の言うてるのはスリーコードでどの音使うか?やろ?それが本物か?それは単なるパターンだ」
なんですよ。
「いや!大御所を聴かないとダメだぞ!そんなんじゃあダメだ!」
なら
「なんでその大御所より後続のギタリストの方がカッコええギター弾けてんねん?それよりカッコ良くない物をなんで無理して聴かなあかんねん?」
正しい。
「ジャズを聴かないとダメだぞ!」
「なんでやねん、弾きたくないのに」
で、ジャズを弾きたくなったらカッコいいと思う物一つ位選んで聴くんですよ。
ジャズロックとかでいい。
そこからアレンジして盗むんです。
これのこの部分がジャズ的に聴こえるんかぁ、、とか資質で聴き分ける。
あくまでジャズ的。
「これを聴かないとダメだぞ!」
とか押し付けるギタリストに弾かせたら結局出てくるサウンドは「普通」やったりすんです。
沢山覚えたんやろあな、って歩くフレーズ集みたいになるパターンが実に多い。
田舎になる程偉そうになる。
「君はワンパターンなんだよ」
「ワンパターンって思う位に印象付けさせてるサウンドがある」って事。
俺はお前の「パターンを知らない」
「じゃああなたのパターン聴かせてご覧?勿論あなたの曲で」
フェア。
ワンカラーでいい。
エゲツナイ物を幾つか知ってれば、そこから掘り起こして、想像力働かせて、センスと資質でその裏に何があるかを探る事が出来る。
これが、「名盤は常に新らしい発見がある」
です。
受け取り側に委ねられる部分が音楽はとてつもなく大きいんです。
歩く音楽辞典のような人が優れたプレイヤーとは絶対に限らない。
マルムスティーンだけ聴いてりゃあええんですよ。それが好きならば。
後はその都度足していけばいい。
それが出来るかどうか?はセンスと資質、才能やと思う。