サッカーはどんなスポーツか?
コロナ禍第6波の影響をひしひしと感じている今日この頃。
どのようにお過ごしですか?
自チームは今年に入ってから1度も集合してTRをしていません笑
地域大会まで後1ヶ月ですが、果たしてどうなることやら・・・笑
前回の最後に、勝利と育成について書くと謳いましたが、先に上記のタイトルを説明した方が記事を書きやすいと思いテーマを変更しましたm(__)m
長文になりますが、最後まで読んでいただけたら幸いです。
サッカーの捉え方
あくまで現在の自分の考えです。サッカーをどのように捉えているか説明してきます。
ちなみに、原理原則とかその辺の言葉は以前に記事を上げたので、以下のご参照お願いしますm(__)m
皆さんに質問です。
サッカーの試合をするとします。
「勝利」と「敗北」どちらの状態で終えたいですか?
当然、勝利して試合を終えたいですよね笑
自分のサッカーの捉え方は、これが大前提にあった上での話になります。では、勝利した状態とは何か?
「試合終了の笛が鳴った際に、相手よりも多く点数を取っている状態」
こちらになりますね。もちろんPK戦などもありますが、単純に考えたらこのようになりますね。
それでは、相手よりも多く点数を取っている状態にするためには何をすべきか?
「点を取る」「失点しない」
これだけなんですよね。
これらのことから、サッカーを以下のように捉えています。
サッカーは、勝利するために「点を取る」「失点しない」ことを考えるスポーツである。
ただ、サッカーは上記を行う手段として、攻撃・守備の2つがあります(切り替えもありますがここでは割愛)。
今度は攻撃・守備を踏まえて、サッカーの捉え方を考えていきます。
攻撃と守備の定義
攻撃と守備はどのような状態のことを言うのでしょうか。
JFAの指導教本にも書いてありますが
攻撃:自チームがボールを保持している状態
守備:相手チームがボールを保持している状態
このように定義されます。
しかし、ハイプレス(プレッシング)やゲーゲンプレッシングなどは、攻撃的な要素を含んでいるとよく聞きます。
上記の定義だとこれらの行為は守備に分類されますね。
なぜハイプレスに対して、このような解釈が生まれるのでしょうか?
サッカーは局面に応じて「点を取る」・「失点しない」プレーを考えるスポーツである
皆さんはハイプレス(プレッシング)をどのように定義していますか?
自分は以下の通りです。
「アタッキングサード(相手ゴール前)で行われる守備行為」
つまり、場所で定義しています。
例えば、同様にビルドアップはどのように定義しているか?
「ディフェンディングサード(自陣ゴール前)における攻撃行為」
以上のようになります。
ハイプレスの解釈に戻しましょう。
ここで質問です。皆さんはアタッキングサード(相手ゴール前)ではどちらのプレーを、より望みますか?
「点を取る」?「失点しない」?
相手ゴール前なので、当然「失点しない」よりも「点を取る」プレーを望みますよね。
つまり、ハイプレスが攻撃的な要素を含んでいると考えられる理由の1つは、「相手ゴール前」で「点を取る」プレーだからです。
以上のことから、サッカーは局面(場所)によって、「点を取る」「失点しない」プレーを考えなければいけません。
しかし、「点を取る」ことのみに着目した場合、大変なことになります。
それは以下の図を参考にして説明していきます。
サッカーは局面に応じて「点を取る」・「失点しない」ことのバランスを考えるスポーツである
上の図は、アタッキングサードにおける守備で(ハイプレス)、「点を取る」ことのみを考慮したものです。赤チームの守備の仕方に注目してください。
確実におかしいですよね笑 なぜDFが誰もいないんだと。
それは当然です。
「点を取る」プレーしか考えられていないからです。
DFとか一切関係なく、前からボールを奪いに行っている選手しかいません。 しかし、上の図のままだと失点する可能性が高いことは、皆さんもわかると思います。
つまり、ハイプレスでも「点を取る」だけでなく、「失点しない」ことも考えてプレーしなけばいけません。
それを踏まえて下の図を確認しましょう。
さっきより随分良くなりましたね。DFの立ち位置が良くなり、他の選手も絞りながらボールを奪う準備をしています。
なぜ先程よりも良くなったのか?「失点しない」ことも考慮したからです。
つまり、
サッカーはどのような局面(場所)においても、「点を取る」「失点しない」の両方を、常に考えなければいけません。
しかし、先程質問した通り、相手ゴール前では「点を取る」プレーをより望みますよね。
したがって、アタッキングサード(相手ゴール前)では、「失点しない」ことよりも、「点を取る」ことに比重を置く事が望まれます。
反対に、ディフェンディングサード(自陣ゴール前)では、「点を取る」ことよりも「失点しない」ことに比重を置きますね。
つまり、
サッカーは、局面(場所)に応じて「点を取る」・「失点しない」ことのバランスを考えるスポーツである
と考えられます。
サッカーは『局面』と『状況』に応じて「点を取る」・「失点しない」ことのバランスを考えるスポーツである
サッカーは局面のみを参考に考えればいいのでしょうか?
今度はビルドアップを例に、2つの図を使って考えてみましょう。
次は青チームに注目してください。
ちなみに、ビルドアップは上述した通り、自陣ゴール前なので「失点しない」方に比重を置くべきですね。
図1
図1を見て、皆さんはどういう状況だと考えましたか?(特に黄色の部分)
ボールホルダーやその周辺の状況を観ると、相手のプレッシャーにさらされてボールを失う可能性が高そうですね。
次の図はどうでしょうか?
図2
状況はどのようになっていますか?
図1に比べて、ボールホルダーに対してのプレッシャーがありませんね。
上述した通り、自陣ゴール前は「点を取る」よりも「失点しない」ことに比重を置かなければいけません。
しかし、図1と図2に関して、同じビルドアップという局面でも「点を取る」「失点しない」の比重は、果たして同じでしょうか?
恐らく違うでしょう。図2は、図1よりも「点を取る」方に比重をあげてもいいのではないでしょうか?
なぜなら、ボールホルダーに対してプレッシャーがなく、ボールを失って「失点する」可能性が図1よりも低いからです。
つまり、
サッカーは『局面』だけでなく『状況』によっても「点を取る」・「失点しない」ことの比重を変えなければいけません。
また、図2のRCBやLHのサポートは正しいのでしょうか?
「点を取る」ことにより比重を置く事が出来るため、もっと高い位置を取ることが出来ます。ボールホルダーも運ぶことができますね(他にも色々な改善点がありますが、ここでは割愛します)
ちなみによく言われる和式とは、ビルドアップの局面で「点を取る」ことにより比重を置ける状況になっても、「失点しない」ことを考えて、近づいたり寄ったりしてサポートする現象だと考えています。
まとめ
サッカーの原理原則とは?
サッカーとはどんなスポーツか?
色んな考えがあると思います。
その1つ1つがきっと正解でしょう。
今の自分はサッカーを以下のように考えています。
サッカーは『局面』と『状況』に応じて「点を取る」・「失点しない」ことのバランスを考えるスポーツである
そして、上記を踏まえて、個人戦術や技術、フィジカルなど様々な構成要素に分けられていく物だと考えています。(以下のNoteに記しています)
おまけ~プレーモデルと原理原則の関係性~
今回は、自分のサッカーの捉え方について述べました。
このnoteにあげた過去記事も含めて、原理原則が成り立っていると考えています。
それでは、タイトルにある通りプレーモデルと原理原則の関係性について述べていきます。
結論を言うと、原理原則を理解してからプレーモデルを作成すべきだと思います。言い方を変えると、選手が原理原則を理解せずにプレーモデルに則ってプレーしている状態は危険だと思います。
特にプレーモデルと原理原則が剝離している場合は。
例えば、以下のようにビルドアップの原則を設定した場合
ビルドアップの原則:相手の1stラインを越す
きっとよく見られると思います。これが間違いではありません。
しかし、この文脈を読み取ると以下の図のようになります。
明らかにおかしいですよね笑
FWとかは何してんだと。
原理原則を考慮せずに、文脈をそのまま読み取ると上記のようになります。(若干屁理屈みたいになっていると思いますが)
この場合は、プレーの優先順位を理解しないといけませんね。1stラインを越すことも大切ですが、まずはDFラインの背後を狙わないといけません。
このような極端な例はないと思いますが、実際にプレーモデルを作成し、いざ選手にプレーしてもらうが、上手くいかない時があるのではないでしょうか?
その理由の1つは原理原則を理解せずにプレーしているからだと思います。
現代サッカーの潮流に対してのアンチテーゼみたいになりましたが、原理原則を理解せずにプレーモデルを設定すると、上記のようになる可能性があります。なので、まずは原理原則から教えることが大事だと思います。(もちろんプレーモデルは選手の判断基準として重要な役割を果たすので、あったほうがいいと思います)
長文になりましたが最後まで読んでいただきありがとうございましたm(__)m
次回こそ勝利と育成についての現時点での自分の考えを述べたいと思います。