吃音のせいで失敗したこと アルバイト編

こんにちは。

皆さんいかがお過ごしですか。ここ最近ヒートテックの偉大さをじわじわと感じているオールナイトです。

ヒートテックが見えているのは相当ダサい!と妻が言っておりました。皆さんもお気を付けください。

さて、本日は「吃音のせいで失敗したこと アルバイト編」というテーマで書かせていただきます。

当時、私は普通の大学生でした。大学と部活とアルバイトを両立しているどこにでもいる大学生です。しかしある時、勤めていたバイト先が「業績不振のためバイトを切る」との方針が出たために、来月からいきなりニート宣告をされたのです。

つまりクビになったわけです。

となれば新たなる働き先を見つけなければならず求人誌を漁ってました。その時、家の近くに焼き肉屋が新たに出来ることを知り、スタッフを募集してました。

「ホール」と「キッチン」で募集しており、もちろん吃音の僕は「キッチン」希望で面接に応募したわけです。

面接も無事終わり、いざ初出勤。新たに働く仲間たちと軽く挨拶をかわし、「ホール」と「キッチン」にそれぞれ分かれてオープンまでに仕事を覚えます。

当然、私はキッチンを希望したので、キッチンとして働く人たちに付いていきました。すると、とんでもない言葉をかけられたのです。

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「君、ホールだから、こっちね」

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時間が止まった感覚がしました。一気に地獄へ突き落されたような感覚です。しかし、そこで「いや、僕はキッチン希望で応募したはずです。キッチンで働かせてください」とは言えず、落ち込みながらもホールの仕事を覚えることに専念したのです。

しかし、ホールの仕事は「話す」が大前提。案の定ロープレ中に吃りの連続。。。周りからどう見えていたか、どう思われていたかは分かりませんが、「絶対、僕のことをバカにしている。笑っている」と心の中で思ってました。

「失礼します」が上手く言えない。「本日はご来店ありがとうございます」がまともに言えない。もう辞めてしまいたい、そう思いながらも何とか必死で食らいつき、オープンの日を迎えることになりました。

この日が本当に忘れられない日になるとはその時は想像もしませんでした。

17時からオープンでしたが、その日は僕が17時から入っており、オープンと同時にお客様が入ってきました。僕が最初に接客したお客様は、お一人で来られていた女性の方でした。

前述しましたが、「失礼します。本日はご来店ありがとうございます」が上手く言えません。緊張ではありません。明らかに吃って言えないのです。

案の定、どうなったかというと、「ししし、失礼いいいします。ほ、ほほんじつはご、ごごごご来店あーーー、ありがとうございます」というまさに地獄。心の中で自分で自分のことをバカにしました。「ほらね、言えないじゃないか、接客には向かないんだから早いところ辞めたら?」と自分で卑下しました。何とかファーストドリンクの注文までたどり着けた僕は、「このままではまずい、精神的に病んでしまう」と思い、いてもたってもいられず上司に打ち明けました。

会話はこんな感じでした。

僕「あの、、、やっぱり僕、ホールできないです。言葉が上手く言えない病気なんです」

上司「え?どういうこと?全然普通にみえるよ?」

僕「なんというか、まだ治療法が見つかっていない病気で、脳に障害があるんです」

上司「・・・・・・分かった、、じゃあドリンク教えるから。もうホールにでなくてもいいから」

上司は明らかに怒っていましたが、大人なのでぐっとこらえてその日のホールをやっていただきました。決して暇ではなかったと思います。僕がホールをしている間にやりたかった仕事もたくさんあったと思います。けど僕は自分のわがままを貫いてしまった。

そして、「脳に障害がある」という嘘もついてしまった。吃音はまだ完全には解明されていないものであることは事実ですが、

脳に障害がある、というのは嘘です。「きつおん」「どもり」といっても多分伝わらないだろうと思って、遠回しに言い過ぎた結果、嘘をついてしまうという最悪の展開。

僕はこの日以降、ホールに出ることは無くなりました。

がしかし、良かったこともありました。キッチンは楽しい、好きだ、と思えたことです。

ホールに出ることが無くなった分、裏の仕事は全部完璧にやってやろうと思い、結果的にはそのバイトにのめりこんでいったのです。

この経験が前の記事にもあるバーテンダーにも影響を与えていたと思います。

吃音で苦しんでいても、失敗しても、何とかやっていけました。

君も大丈夫だよ。

僕に比べたら大したことないかもしれない。

今日も頑張ろう

では。