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武豊線・東海道線の旅
9月初旬の休日。今日は愛知、岐阜方面の旅へ。
このエリアは言わずもがな名鉄(名古屋鉄道)の牙城で、地図を眺めると地域の隅々までその線路網が張り巡らされているのがわかる。JRはちょっと肩身の狭い存在だが、そんな中で、まず愛知県の大府から知多半島を南下していく武豊線に乗車、その後、東海道線で名古屋から岐阜を通って米原まで戻ってくる予定…。
どんな旅になるのか、楽しみ。
名古屋を出発
ということで、出発は名古屋から。
名古屋駅は巨大なターミナル駅で、多くの人が行き交っている。案内表示に従って東海道線上りの3番乗り場へ。そして12:48発岡崎行きに乗車する。電車は4両編成でほぼ満席。立ち身の人も多い。
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出発した電車はビルの立ち並ぶ市街地の中を進んでいく。左には名鉄が「JRには負けないぞ」とばかりに、しっかりと並走する。
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駅に停車するたびに多くの乗客が乗降する。ただし乗って来る人より降りる人の数がやや多く、車内は少しずつ空いてくる。それと同時に、車窓は少しずつビルより民家の割合が増えていき、郊外の風情となっていく。13:10共和を過ぎるころにはずいぶん空席も目立つようになる。
大府から武豊線へ
13:12大府着。当方はここで下車し、武豊線に向かう。
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武豊線乗り場は2番線。ホームには13:21発武豊行きの普通電車が待っている。2両編成のワンマンカーはほぼ満席である。窓側の席を確保したところで、電車は定刻に大府を出発した。
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しばらく市街地の中を走った後、やがて車窓には田んぼが広がってくる。かと思えば、また市街地が広がって大型量販店がすぐ近くに見えたりする。こうしたことを繰り返しながら、電車は知多半島を南下していく。
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13:44半田着。多くの乗客が下車し、車内はガラガラに。車窓には高架道路建設のための巨大な足場が見えている。あちこちのローカル線で鉄道がクルマに太刀打ちできない現実を見てきたが、都市部においてもそれは当てはまるのか…。線路のすぐ脇にこうして見降ろすように立派な道路が作られている姿を見ると、複雑な気分になる。
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そうこうしているうちに、13:53、終点武豊着。30分余りの武豊線の旅があっけなく終了した。
武豊線の歴史を少々
武豊駅は、終点の駅でありながら予想に反して小さな無人駅であった。駅前には大きな駐輪場があるものの、これといった商業施設があるわけでもなく少し寂しい印象…。
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ただ、駅にあった観光マップを見ると「(武豊線は)明治19年開業の県内最古の路線」で、三河湾を通ってきた船から陸揚げされた物資が武豊線を通して名古屋方面に運ばれ、この路線が日本の近代化に重要な役割を果たしていたことを知る。また「1km先に『転車台』があって、大変貴重な産業遺産である」とのこと。来てみて初めて知った話…。
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名鉄の実力
ところで、武豊線は“知多半島を南下”と言いながら、実は武豊駅はまだ半島の半分くらいしか来ていない。半島の先端近くまで線路を走らせているのは、やはり現在の実力者である名鉄である。
ということで、名鉄に乗り換えてこの先を進むという考え方もあるが、時間の関係でそれはやめて、その代わり名鉄に乗って名古屋まで戻ることに…。
JR武豊駅から名鉄の知多武豊駅まで徒歩数分。人通りは多くない。
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駅に到着したが、こちらも無人駅で、いずこも省力化が進んでいる。14:14知多武豊発、新鵜沼行き急行列車に乗車。ロングシートは空いていて、ゆっくりと座る。車内には若者の姿も多い。
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急行列車は、小さな駅を飛ばしながら快調に進んでいく。車窓から見える景色は行きのJR沿線よりも住宅が多く、賑やか感を感じる。これも名鉄の実力か…。
14:58名鉄名古屋に到着。下車。ちなみに乗ってきた列車は、この先まだまだ進んで岐阜県の新鵜沼まで行く(新鵜沼がどのあたりにあるのか念のため地図で確認した)。繰り返しになるが、この地域、名鉄の路線は網の目のように張り巡らされており、慣れない者が乗りこなすのは難しそう。
名古屋から岐阜を通って大垣まで
名古屋からは再びJRに戻り、米原方面への帰路につく。
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15:15名古屋発、新快速電車大垣行きに乗車。車内はほぼ座席が埋まっているといった感じである。
出発してすぐに車窓に「お城」が見える。もちろん名古屋城ではない。では何なのか、少し考えるがわからない。
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電車は市街地の中を快調に進んでいく。車窓からは周囲に山らしいものは見えない。濃尾平野の真ん中を突っ切っていることを実感! 青空の下に都会の街並みが延々と続いていく。
15:25尾張一宮着。多くの乗客が下車し、車内が少し空く。
ここで車掌さんが案内のアナウンス。「次は岐阜」と言ったのは良いのだが、続いて発したのが「ネクスト ストップ イズ ギフ」と、全く抑揚のない“カタカナ読み”の英語で、聞いているこちらが恥ずかしくなった。少し研修が必要だと、正直思います。
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15:30を過ぎて車窓にはようやく田んぼの緑が見え始める。しばらくして木曽川を渡った後、すぐにまた市街地が広がり、15:35岐阜に到着した。
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岐阜では多くの乗客が下車していく。駅前には高層ビルが林立。都会の街並みの中、後方の金華山の山頂には岐阜城が小さく見えている。
岐阜から先は、電車は各駅停車となる。車窓は徐々に郊外の様相となり、しばらくして長良川、そして揖斐川を渡り、15:48、約1分遅れて終点大垣に到着した。
関ケ原を越える
ここで米原行きの電車に乗り換える。待つこと約15分、後から名古屋を出発してきた快速電車が到着する(初めからこの電車に乗って来てもよかったのだが…)。6両編成の電車は混んでいて立ち身の人も多い。当方、4人掛けボックスの一つに席を見つけたところで、16:04大垣発。
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次の垂井を出たころから家々の密度が低くなり、田畑が一面に広がるようになる。そしてしばらくすると、右手上方に線路(東海道本線支線・新垂井線)が見えてくる。大垣~関ケ原間は勾配の関係で、垂井線と新垂井線に分かれて運用されてきており、現在は新垂井線は特急や貨物列車のみが走行しているようである。
ということで、電車はゆっくりと勾配を登りながら、15:17関ケ原着。数名が下車していく。
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関ケ原を出てしばらくしたところで、電車のモーター音がすっと軽くなりスピードが上がり出す。まさに峠を越えた感触。そして、滋賀県に入ったようである。
米原に到着
駅間長く、16:25、滋賀県最初の駅・柏原に到着。車窓には山村の景色が広がっている。そしてその景色の中を新幹線が猛スピードで走っていくのが見える。この辺り、冬の降雪時には新幹線が徐行を余儀なくされたりする場所である。
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その後、近江長岡、醒ヶ井と停車して、16:39、定刻に終点・米原に到着した。
ここまで車内はずっとほぼ満席で、この区間を日常の足として行き来している人が意外に多いことを知る旅となった。
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米原からは琵琶湖の北を回って家路について、本日の旅終了…。