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宗谷本線特急誕生

 本日も2000年のダイヤ改正についての記事を書いてきます。今回は宗谷本線に特急が運転された時の今日は裏話に触れていきます。
元々宗谷本線は急行しか走っていなかった
  宗谷本線は元々速度を出せる路線ではなかったので急行しか走っていませんでした。しかし長大な路線なので昭和時代は旭川から稚内まで4時間以上かけて走っていました。しかしこれではよくないということで路線改良の話が出ました。
自治体が出資を惜しまなかった
 路線改良と特急の設定は住民の悲願でした。そのためには自治体もお金を出すことにしました。宗谷本線高速化のために北海道高速開発という第三セクターを設立しました。高速化事業は北海道高速開発中心で進め、「スーパー宗谷」のために開発された261系も北海道高速開発が保有しました。この高速化の対象は利用が多い旭川~名寄間でしたが、名寄以北の沿線自治体もお金を出しました。
高速化は人命救助にも一役買った
 宗谷本線は旭川から稚内を高速輸送する手段となりました。そのため輸血も宗谷本線の特急を活用することがあります。現在も高速道路は全区間で開通しておらず、鉄道が速いようです。輸血は時間を争うので高速化のおかげですくわれた命もあります。
高速化で赤字も縮小?
 現在赤字路線の見直しが進む北海道ですが、宗谷本線も利用が少ないため見直し対象です。しかしながらJRの発表によると宗谷本線旭川~名寄間は高速化工事で設備が更新されているため維持費あ他の路線より少ないようです。このため廃線が当面見送られる可能性があります。
現在も沿線自治体は活性化に力を注ぐ
 これまでもブログで紹介してきましたが、宗谷線では様々な取り組みが行われています。
・旅客貨物混合列車の運転
・東日本から借りたトロッコの運転
・ANAと連携した観光施策
・臨時急行の運転
 注目したい点はさまざまな連携が生まれている点です。貨物混合列車は佐川急便などとの連携で、観光列車は自治体やJR東日本などとの連携、今回はANAとの連携もしています。このように連携関係を組みながら活性化を進めているというのも特徴的です。現在は沿線も財政難などがあり、なかなか財政投資はできないもの、観光促進には積極的です。
 現在、他の北海道の路線は設備更新を迫られていますが、沿線自治体も費用も出せないそうです。このためやむなく廃止になる路線も出てきそうです。しかし比較的元気な時に設備更新した宗谷本線はこのような問題は発生しにくいです。そのためまだ地方がいまより元気だった20年前に高速化を成し遂げた意義は大きいと思います。
他にも
 2000年のダイヤ改正では学園都市線の一部区間が複線化しました。現在北海道の路線の中でも比較的右肩上がりの路線ですが、少しずつ複線化することが利便性向上につながりました。
 また特急とかちにも当時の新型気動車特急283系が投入されて高速化が行われました。現在ではとかちとおおぞらも261系に統一されて283系は今年の春にオホーツク・大雪として第二の人生を歩みます。

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