猫の飲み水軟水化の道

はじめに

目的

飼い猫の健康診断で「ストルバイト結晶の種が見られる」という診断が出たため、食事や水の管理について整理しました。食事は泌尿器ケア用のフードを与えているのの、水の質に改善の余地がないか考えました。また、引っ越してから猫の状況に変化があったため、住んでいる地域を調べたところ日本の中では硬水よりのようで水の軟水化を検討しました。


水の種類と対策

水の軟水化を目的に、以下の4つの方法を検討しました。

  1. ミネラルウォーター

  2. 浄水器(自動給水機)

  3. 浄水器(ポット型)

  4. 軟水化セラミック


測定方法

水質の管理において、正確な測定が重要です。ミネラルウォーターはメーカーの公表値を参考にできますが、浄水器の効果を確認するには実際に測定が必要です。

高精度なICP分析も一瞬考えましたがが、コストや手間を考慮し、自宅で簡単に測定できる方法を採用しました。以下の方法を試しました。

  1. 試験紙

  2. 試験キット(混合式)

  3. 試験キット(滴定式)


各方法の詳細と結果

1. ミネラルウォーター

いくつかの軟水タイプのミネラルウォーターを試しました。その中でも、クリンスイの硬度0の水が最も硬度が低く、価格も比較的手頃です。ただし、ミネラルウォーターとしては安価という程度で、これだけで水をまかなうのはコストがかかります。

普段は災害備蓄を兼ねて保管し、水道水と混ぜて使用しています。


2. 浄水器(自動給水機)

ピュアクリスタルの自動給水機を利用しました。この装置は水を循環させるため、猫が好んで飲んでくれます。濾過フィルターでゴミや不純物を除去し、実際に測定したところ硬度はほぼ0に近い値になりました。

フィルターのコストは低めで、手入れの手間は多少ありますが、総合的に見て満足度が高いです。ただし電源が必要なため、設置場所が限定されます。


3. 浄水器(ポット型)

ブリタの浄水器を使用しました。硬度90程度の水が初回使用で10程度、数回使用しても30程度で、50を超えることはありませんでした。十分に軟水化されており、フィルター1つで数週間使用できるため、コスパも良いです。

以前はHARIOの製品も試しましたが、フィルターの価格が高かったためブリタに切り替えました。使い勝手も良好です。


4. 軟水化セラミック

ピュアクリスタルから販売されている軟水化セラミックも試しましたが、硬度に変化は見られませんでした。セラミックが水と接触してもミネラルが除去されないため、期待する効果は得られませんでした。


測定方法の詳細と評価

1. 試験紙

水に浸して色の変化を見るタイプの試験紙を使用しました。手軽で安価ですが、測定レンジが大雑把で精度に不安があるため、他の方法を検討しました。



2. 試験キット(混合式)

試薬を混ぜて色の変化を見る方法です。精度は高いと思われますが、数回分しか使えず、コスパが悪いため継続利用には不向きです。



3. 試験キット(滴定式)

現在はこの方法で運用しています。精度が高く、数十回の測定が可能で、コスパも良好です。具体的には、共立理化学のドロップテストを使用しています。


最後に

現時点では以下の方法で猫に水を与えています。

  • ミネラルウォーターを適度に利用

  • ブリタ浄水器自動給水機を併用

浄水ポットで通した水を、共立理化学のドロップテストで測定し、水道水(硬度90程度)を10~30程度に軟水化しています。浄水器は塩素も除去するため、浄化後は早めに与えるよう注意が必要です。

猫の健康を守るために、水の質にもこだわりながら管理を続けていきたいと思います。

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