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映画は過去だ。<『バック・トゥ・ザ・フューチャー』研究報告>
はじめに
どうも、こんにちは。
映画鑑賞という趣味が高じて、名作映画のリバイバル上映企画「午前十時の映画祭10」を制覇してしまったw大学生・大矢です。
今回は、金曜ロードSHOW!で地上波放送された、言わずと知れた名作SF映画の第1作をご紹介。
すでに観た方でも楽しめる内容を書いていきますので、是非、最後まで、お楽しみください。
今回の作品
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』
監督:ロバート・ゼメキス/制作国:アメリカ/上映時間:116分
出典:https://www.imdb.com/title/tt0088763/mediaviewer/rm554638848
あらすじ
出典:https://www.imdb.com/title/tt0088763/mediaviewer/rm79903232
1985年のヒルバレー。
ちょっとヤンチャな高校生・マーティには、年の離れた科学者の友人・ドクがいた。
ある日、ドクが発明した夢の自動車”デロリアン”を使い、30年前の過去にタイムスリップしたマーティ。
自分が生まれる以前のヒルバレーにやって来た彼は、若き日の両親に遭遇するが、そのことがきっかけで思わぬ事態が起こってしまい……。
見事なストーリー
出典:https://www.imdb.com/title/tt0088763/mediaviewer/rm73963776
本作の見どころは、有無を言わさず、ワクワクとドキドキが止まらない見事なストーリーテーリングと言えるでしょう。
1985年の様子を描いた後に、過去の1955年を描くことで明らかになっていく意外な事実。
見事な伏線回収も秀逸で、何年たっても名作と言われる理由が、よく分かります。
また、そんな物語の中にも、しっかりとホロリとさせられる感動シーンがあるのも素晴らしいところ。
恋愛や友情、親子愛といった「様々な愛の形」を、キャラクターたちが互いを思いやる行動の数々によって、説教臭くならずに描いている部分には、他のSF映画と比べても白眉といえる素晴らしさがあるように思われます。
古き良き時代のアメリカ
出典:https://www.imdb.com/title/tt0088763/mediaviewer/rm2829482752
本作で主人公がタイムスリップした時代は、古き良きアメリカの空気が残る1955年。
本作のパンフレットによると、この頃はエルビス・プレスリーさんがヒットする直前、ジェームズ・ディーンさんの急死が大きな衝撃を与えた年とのこと。
先生に怒られていた主人公が、過去にやってきて縦横無尽に駆け回っている姿には、どことなく二人の名スターの姿が透けて見えるような気もしました。
マーティの魅力
主人公・マーティを演じたのは、 マイケル・J・フォックスさん。
いまやタイトルを聞くと、パッと彼の姿が浮かんでしまうほどに、作品の顔となりました。
人気TVドラマ『家族の絆』(原題:『Family Ties』)にレギュラー出演していた彼を製作総指揮のスピルバーグさんが発見し、本作の主役に抜擢。
(コチラが、そんなドラマでの1シーン。)
実は、その時点で、別の役者が主演を演じた撮影が6週間進んでいたそうですが、マーティのイメージを考えた結果、彼へと変更になったのだとか。
ちなみに、主役のマイケル・J・フォックスさんは、学生だった15歳の頃、教師に「学業か役者か」という2択を迫られたらしく、その結果、俳優としてやっていくことを選んだ経緯があります。
そんなエピソードも、何となく、マーティというキャラクターにピッタリというような気がしてなりません。笑
豪華な製作陣
出典:https://www.imdb.com/title/tt0088763/mediaviewer/rm1030265088
本作の監督を務めたのは、ロバート・ゼメキスさん。
今でこそ本シリーズや『フォレスト・ガンプ/一期一会』(1994)の成功で、名匠の呼び声が高い彼ですが、当時は前作『ロマンシング・ストーン 秘宝の谷 』(1984)の成功で駆け出したばかりの若手監督でした。
ちなみに監督が初期に作った短編映画『Field of Honor』がコチラ。
この作品でスチューデント・アカデミー賞を獲得したことがきっかけとなり、スピルバーグ監督や脚本のボブ・ゲイルと共に仕事をするようになったとか。
BTTFの監督とは、にわかに信じがたいwブラックコメディではありますが、『大脱走』のパロディなど、映画愛に溢れる監督の原点が垣間見える作品でもあります。
また、製作総指揮にスティーブン・スピルバーグ[代表作:『JAWS/ジョーズ』(1975)、『ジュラシック・パーク』(1993)]とキャスリーン・ケネディ[近年のSWシリーズの製作などを担当]、音楽にアラン・シルヴェストリ[代表作:『アベンジャーズ』シリーズ]などなど、製作陣には豪華メンバーが集結していました。
『The Power of love』の物語
出典:https://www.imdb.com/title/tt0088763/mediaviewer/rm1234417409
SF映画として名高い『バック・トゥ・ザ・フューチャー』ですが、やはり本作を語るうえで「愛の力」のすばらしさというメッセージ性を避けて通ることは出来ないでしょう。
主題歌のタイトルが、まさしく『The Power of Love』なのには、さすがに笑ってしまいますが、本作のクライマックス、この言葉が見事に重なる「車」のシーンでは誰もが心を動かされるのではないでしょうか。
素晴らしい音楽と共にドラマチックに描かれるキャラクターの成長。
そこにこそ、痛快で楽しい本作の魅力が凝縮されており、それは「映画の醍醐味」と言えるのかもしれません。
(ちなみに、筆者は何度見ても、毎回、このシーンで泣いてしまいます。)
今回の小道具
身近なもので作品の特徴を捉える毎度お馴染みのコチラのチャレンジ。
今回は、一見、なんの変哲もない100均の時計に見えますが、地味に時刻設定をこだわってみました。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』観ました。
— Tetsuki Ohya (@tetsulikemovies) March 9, 2020
タイムトラベル映画の原点にして頂点。今、改めてみると、いかに様々な作品が本作の影響を受けているのかと、感慨深くなりました。 pic.twitter.com/7pkrklIftE
おわりに
何度見ても色あせることのないSF映画の大傑作と言える本作。
初めて観た方も、繰り返し観ている方も、一律で共に楽しめる作品って、そうそうないですよね……。
近年、視聴率の関係やTV局とのタイアップという関係もあり、なかなか過去の名作が放送されなくなってきた風潮はあります。
ですので、今回の放送を機に、ぜひ往年の名作映画も地上波で続々と放送していただきたいところです。
ちなみに、今回の地上波放送を観れなかった方は、各種ストリーミングサービスや「午前十時の映画祭10+」というリバイバル上映企画(全国のスケジュールはコチラ)でも鑑賞できますので、ぜひ、ご覧ください!!
それでは、また来週、『バック・トゥ・ザ・フューチャー Part2』の研究報告で会いましょう!!
TO BE CONTINUED…→