プロ家庭教師 個人契約のメリットデメリット
こんにちは!中学受験鉄人会 代表の長浜亮です。
今回は家庭教師の個人契約についての家庭教師側のメリット・デメリットについてお話したいと思います。と言いますのは、これからプロ家庭教師に転職(独立)、副業をお考えの方は、家庭教師派遣会社に登録した方がいいのか、個人契約した方がいいのか、お悩みになるのではないかと思うからです。
◆まずはメリットから。
① 時給が高い。
メリットはもうこれしかないのではないでしょうか。派遣会社から提示される時給よりは高く取り決められる可能性が高いです。個人契約の場合は自分の時給を決めて公表する方もいれば、各ご家庭と個別に取り決める方もいると思いますが、概ね、派遣会社が先生に払う時給とご家庭からもらう1時間あたりの料金の中間くらいが相場になると思います。
◆デメリットは実はけっこうあります。
① 生徒獲得が簡単ではない。
プロ家庭教師として生計を立てるには、常時7人から10人くらいの生徒を抱えている状態を作らなければ安定しません。しかし、これがなかなか難しいです。集客にかかる時間的・資金的なコストも馬鹿になりません。紹介サイトや口コミ、卒業生からの紹介を軸に、ブログやSNSなどをうまく利用して新規の生徒さんを獲得していく方法が一般的かと思いますが、並外れた営業力が必要になってきます。ただ、営業力があっても指導力がなければ指導がすぐに終了してしまいますので、「指導力+営業力」がセットで必要です。
② トラブル対応が起きた時に身動きがとれなくなる。
塾や家庭教師などの教育産業はクレーム産業だとよく言われます。最近ではトラブルに備えて顧問弁護士と契約している企業も多くなっており、トラブルが起こった場合、起こりそうな場合に備えています。例えば、家庭教師センターに紹介されたご家庭とトラブルが起こった場合は、家庭教師個人が対応するのではなく、熟練した企業の社員や顧問弁護士に対応がシフトしますので、家庭教師は教えることに専念することができますが、個人契約の場合はすべて自分で解決しなければなりませんので、大きなトラブルが起こった場合は、それはそれは想像を絶するほど大変です。個人契約は時給が高くなる分、リスクも高くなるということでしょう。
③ 集金・督促業務が大変
個人契約の場合は、授業料や交通費の集金も各ご家庭と直接やりとりしなければなりません。特にお金にルーズなご家庭の場合は苦労します。また、個人の場合はほとんどが後払い契約かと思いますが、受験結果によっては最後の1か月分を支払ってもらえなかった。というお話をよく聞きます。
④ 教材や過去問などのストックがない
これはピンと来ないかもしれませんが、ご家庭はプロ家庭教師はさまざまな学校の過去問やテキスト、テストなどをたっぷりストックしていると思っていますが、実際には個人のストックはそう簡単にはたまりませんので自腹で用意するなどの隠れた費用がかさみます。家庭教師派遣会社は通常さまざま教材、テストなどのストックを多く持っていますので、それらを適宜借りることができます。
◆結論
結論としては、個人契約する際の精神的なものも含めたコストやデメリットを考慮しても、派遣会社からの提示される時給よりも大幅に上がる場合は、個人契約もありだと思いますが、20%から30%くらいしか違わないのであれば、全くメリットがないのではないでしょうか。
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