RIZIN.20~最遅観戦記~
大晦日から、速くて以上1週間経ちましたか。
大変遅くなってしまいましたが、大晦日に行われた「RIZIN.20」の感想を書いていきます。
今回は、この4構成で↓↓↓
step.1 現場の様子
step.2 オープニングセレモニー 佐藤大輔流石だ。
step.3 各試合の感想
step.4 全体の総評(視聴率と会場観戦を経て感じたRIZINの未来)
step.1 現場の様子
チケットが大晦日の数日前に完売した情報をTwitterで知ったのですが、完売する日のちょうど前日にローチケ、チケットぴあ等チケット販売サイトを確認していたところ、一番安い「A席」にはまだまだ余裕がある感じだったので、『いきなり、そんな完売するなんてあるかあ?』等と不信感を抱いてましたが、実際会場入りすると、観客が400レベルの最上席までぎっしり。。。↓↓↓
バラちゃん、信じなくてごめんなさい。。。
会場の熱気が凄い。やはり大晦日ということもあってなのか。私もRIZINが2015年から発足以来さいたまスーパーアリーナでの興行はちょくちょく行ってますが、過去最高の熱気だったかもしれない。
瞬間的な盛り上がりで言えば、メイウェザー天心や堀口コールドウェルのあったRIZIN.14や天心堀口のあったRIZIN.13なのだろうけど、オープニングから大会終了まで一貫してここまで盛り上がったのは無かったと思う。
驚いたのはケイプ、プロハースカ、ライト級GPに出場する4人の外国人ファイターなど、外国人選手達への歓声も凄かったところだ。
なんか、嬉しかったなあ。旧K-1やPRIDEのような世界観がそこには確かにあった。PRIDEだ。あの景色は。
Step.2 オープニングセレモニー 佐藤大輔流石だ。
『また、佐藤大輔にしてやられた。』
これが今回のオープニングセレモニーのPVの感想。
だって、ズルいじゃないですか。Twitterで私も相互フォローさせていただいている、闘病中の「RIZIN大好きさん」を出すなんて。
思わず涙が出ました。また、佐藤大輔にやられた。これで泣かされたの何回目だ?
そして、堀口の入場曲「It's My time」が流れ場内大歓声。ここで、改めて堀口の存在の大きさを確認。堀口あってのRIZINなんだなあ。やはり。
Step.3 各試合の感想
第1試合 RIZIN FIGHTING WORLD GP ライトGP 準決勝
トフィック・ムサエフvsジョニー・ケース
ゴングなる前の会場の高揚感が凄い。ムサエフに対する会場の期待を凄く感じる。いつからそんな人気選手になったのだよ。
対するケースにも歓声が。
にしても、ムサエフこんな勝ち方するとは。。。
もっと接戦の末ムサエフ判定勝ちと予想したのですが、良い意味で裏切られました。『こりゃあ、ピットブルとの決勝戦も分からねえな』と。俄然決勝戦が楽しみになりました。
第2試合 RIZIN FIGHTING WORLD GP 2019 ライト級GP 準決勝
ルイス・グスタボvsパトリッキー・“ピッドブル”・フレイレ
まぁこうなるよね。。。
これ観たら、改めて朝倉未来をライト級GPに出さなくて正解だったね。。。
第3試合 RIZIN MMAルール 女子スーパーアトム級
山本美憂vsアム・ザ・ロケット
山本美憂が勝つパターンの塩試合でしたが、40代という年齢でこんな試合できる所を観ると、山本美憂がMMA転向するのが後15年位早かったら。当時格闘技バブルの頃、オリンピックを目指しレスリングをやっていた頃MMA挑戦していたら、女子格のスーパーレジェンドになっていたんだろうなあ。と彼女の試合見るたび毎回思います。まぁ当時は女子の格闘家がこういう大舞台で闘うなんて、想像出来なかったし、時代背景もあるから、こんな妄想しても全く意味は無いのだけど。。。
RIZINは山本美憂をどうしたいのだろう。正直、手詰まりだよね。
第4試合 RIZIN キックルール 62kg契約
白鳥大珠vs大雅
まぁ良い試合になるだろうと予想はしていたが、これから試合がますます動き出して面白くなる!ってところでカットによるTKO。試合終了と言う結局お互いにとって消化不良の良くない幕切れに。こんな事言っても後の祭りだが、やはりこんな早くダイレクトリマッチやるべきではなかった。
大雅はただただツイてないってのもあるけど、それ以上に輝かせてくれる環境が整ってないです。「新生K-1離脱して他団体行くと、こういう扱い受けるかもよ」って。皮肉にも1つの物差しになってますよ。
RISEしかり、RIZINしかり、大雅をどうしたいのよ?このまま潰す気?
大雅はこのままじゃ『やっぱり新生K-1を抜けるべきじゃなかったよね』って結論出ちゃうから、それをひっくり返してほしい。こんなもんじゃないよ。大雅は。
第5試合 RIZIN MMAルール(肘有り) RIZIN×ベラトール対抗戦 副将戦 61.2kg契約(バンタム級相当)
元谷友貴vsパトリック・ミックス
試合時の体格差が2階級くらい違うように見えた。どんな減量してんだよ、ミックスは。
試合は蓋を開ければミックスの完勝。この時点で対抗戦はベラトールの勝ち越し決定。そこはぶっちゃけどうでも良いのだが、“対抗戦やった場合の負の側面”が見えちゃった。どういう事かって、RIZINは元谷にこれからどういうマッチメイクしていけば良いか難しくなったでしょ?
ベラトールと言う外資の価値観を取り入れて外様に負けちゃうと、競技化されてないRIZINみたいな舞台ではその後のプロモーションが難しくなるんですよ。手詰まりになる。
元谷みたいなファイターはそれこそ、昨年7月の扇久保戦みたいなRIZINと言う世界観の枠の中での“新生K-1的なマッチメイク”でこそ輝くのです。
「扇久保戦は惜しくも負けたが、他の日本人ファイターとの試合したらどうなるのだろう?」と感じたファンも多いはず。RIZINの世界観の中での“建設的な鎖国”ってある程度必要なのです。特にバンタム級。そんなのDREAMの時に既に解ったはず。ストライクフォースで散々DREAMの選手潰されたじゃん。
対抗戦なんかこれっきりでもう良いよ。堀口が凄すぎただけで、あれは例外だから。
第6試合 RIZIN MMAルール(肘有り) 105kg契約(ベビー級相当)
ジェイク・ヒューンvs石井慧
正直、ヒューンが強いのか、石井が成長してないのか正直あの内容では解らんです。
ただ、ヒューン良いキャラですね。私の周りのお客さんたちが入場やマイクで笑ってたけど。ただ、RIZINはヒューンをどうしたいの?
第7試合 RIZINバンタム級(61kg)王座挑戦者決定戦
石渡伸太郎vs扇久保博正
むちゃくちゃ良い試合でした。RIZINに必要なのは、これです。これ。今年のRIZINベストバウトでは?
RIZINにはね、こういう新生K-1的なカードが必要なのです。ベラトールとの対抗戦よりも、こういうマッチメイクの方がどっち勝っても回しやすいでしょ?
昨年7月の未来矢地や石渡ウルカ、扇久保元谷戦でも感じたのですが、こういうマッチメイクをコツコツ増やしていくことが、RIZINを未来を創っていくのではないかと強く感じます。
予想に反して扇久保競り勝ったのには驚きました。
第8試合 RIZIN MMAルール(肘有り) ライトヘビー級(93kg)
ビタリー・シュメトフvsシモン・ビヨン
シュメトフ、「ラブストーリーは突然に」での入場、今回も良かったよ。うん。
ビヨンに関しては特に何も.....次にヒューンとやらせて査定しましょ。
第9試合 RIZINライトヘビー級(93kg)タイトルマッチ(肘有り)
イリー・プロハースカvsC.B.ダラウェイ
重量級だからこその説得力のある試合でした。
しかしなぁ、やはりプロハースカもRIZINを旅立った方が良いのかもね。だってライバルいないし、これ以上上手くプロデュースできないでしょう、RIZINは。
日本で着実にコツコツとキャリアを形成して、一区切りついた感があるし、ベラトールかUFCに完全移籍した方が良いのではないかなあ?お互いの為にね。
第10試合 RIZIN FIGHTING WORLD GP 2019 ライト級(71kg)トーナメント決勝
ムサエフvsピットブル
ライト級GPこんなに盛り上がるとは嬉しい誤算だった。
ライト級の外国人同士の「世界標準の試合」をまさかRIZINで観れるなんて(笑)
ムサエフ優勝だしRIZINとしては一番良い形での幕切れだったのでは?しかし、ここで問題が......。
ムサエフこれからどうするの?RIZINの中に相手いないじゃん。
ムサエフこそ完全にベラトールに送り出すべきでは?
RIZINにいても、言い方あれですが宝の持ち腐れと言うか『豚に真珠』だと思います。
プロハースカ同様にベラトールかUFCに行ってくれた方が、お互いに良いのでは?
第11試合 RIZIN MMAルール(肘有り) 女子50.8kg契約
リンジー・ヴァンザントvsRENA
前回試合予想の記事書きましたが、恐ろしい程予想が的中しましたね(笑)
ストップは少し早かったように感じ、多少の忖度はあると思います。まぁ判定行ってもRENA勝っていたし、別に良かったのではないかな。
とりあえず、RENA勝ってくれて良かったしホッとしました。今回の相手に負けてたらRENAのRIZINが終わりましたから。
これだけ魅せれる試合が出来る女子選手はRENAしかいないし、RENAの試合は毎回賛否両論起こるでしょ?裏を返せば、やはりそれだけ魅力のある選手だってことなのです。
彼女ももう28歳。私と同い年と言うこともあり変わらず応援してますが、さて、次はどうしますかね?バラちゃんの腕の見所です。
第12試合 RIZIN MMAルール(肘有り) RIZIN×ベラトール対抗戦 大将戦 66kg契約(フェザー級相当)
朝倉未来vsジョン・マカパ
この試合が色んな意味で興味深かった。
まずは煽りV。最高でしたね。朝倉未来がもっと好きになった。あの“MMA版リアルあしたのジョー”の感じが堪らなく好きです。昨年大ヒットした洋画「JOKER」で使われた曲『White room』を使用したとこも良かった。
さて、この試合はずばり「朝倉未来の真の実力が晒される」というところが見所でした。
煽りVでも『世界標準の相手にどれほどやれるのか?今夜、朝倉未来真の実力が明らかになる』と紹介されましたが、私はずっと朝倉未来の実力についてRIZIN参戦から分からない部分や疑問が沢山あったのです。
ジョン・マカパはベラトール、フェザー級の中堅かその下。彼は現在開催されてるベラトール16人制のフェザー級GPにも選出されなかった存在です。
しかも、オールラウンダーですが柔術黒帯。
さあ、この試合の内容で色々朝倉未来の実力が可視化されましたよ。現在のMMAフェザー級の世界での朝倉未来の立ち位置が。
試合内容と手堅く判定勝ちは前回記事に書いた予想通りでした。
この試合内容で解ったことは、朝倉未来はベラトールだとフェザー級GPベスト16かマッチメイクの組み合わせによってはベスト8の実力。ピットブル弟やAJマッキー、コールドウェルあたりはやっぱ厳しいわな。。。
UFCフェザー級だとランキングに入るか入らないかぐらい。
......と言うことが、可視化されましたね。
やっぱ堀口って凄かったんや。。。
第13試合 RIZIN女子スーパーアトム級(49kg)タイトルマッチ(肘有り) 5分3R
浜崎朱加vsハム・ソヒ
番狂わせ。ってか、スプリットの2-1ってなんだよ。浜崎につけたジャッジは新生K-1のジャッジみてえなことすんなよ。
第14試合 RIZIN キックルール 56kg契約 3分3R(延長1R)
那須川天心vs江幡 塁
前回記事に書いた予想が恐ろしいくらい当たりましたね。
やっぱ別格ですよ。この子。他の選手とは役者が違いすぎることが改めて可視化されたと思います。
あまりの強さに少し会場が引いてましたもの。
一度目のダウンが左ジャブ→右フックの流れでしたが、ボクシング技術のレパートリーも増えた。
フィジカル、スピードもレベルアップした。
やはり、改めて言いますがvs武尊はやらない方が良い。契約体重にも勿論よるけど、55~56kg契約でやったら武尊に勝ち目ないなと確信しました。
新生K-1あっさり壊されるぞ。
青木真也氏も言ってたが、もうRIZINにいない方が良いかもね。RIZINには勿体ないですよ。
まぁ天心いなくなったら、RIZINの中での様々なバランスが崩れちゃうので、まだ居て貰わないと困るのですけどね。天心いるからこそ、他の選手も輝くのです。天心と堀口は別格だわな。
第15試合 メインイベント RIZINバンタム級(61kg)王座決定戦(肘有り) 5分3R
朝倉 海vsマネル・ケイプ
堀口とは相性が良かったと言う事もあるし、事故的なものもやはりあったのかなあと思わざるえない内容でした。ケイプ圧勝。
しかし、バンタム級戦線これで面白くなってきたじゃないですか。
この状況に堀口帰ってきてバンタム級GPやったら、むちゃくちゃ盛り上がりますよ。
後は朝倉海が負けて、試合後のインタビュー動画見たら、まぁ掌返しやアンチの誹謗中傷が酷い。
しかしこの結果、この流れで私は朝倉海がますます好きになったし、もっと応援したくなりました。
だって面白いじゃないですか。復活劇のドラマって。
step.4 全体の総評(視聴率と会場観戦を経て感じたRIZINの未来)
今大会を通して感じたのは、改めて堀口と天心の存在の大きさです。
結局MMA部門が軽量級を中心に盛り上がるのは、堀口と言う“核”がいるからに他ならないし、天心がいるからこそMMAとの差別化と完璧なメインイベンターがいるから大会が締まるわけだし。
この状況、魔裟斗とKIDがいた2大エースを中心に回っていた格闘技バブルの頃と似ているじゃないか。天心と堀口2大エース頼みの興行スタイルにはリスクがある。
視聴率も悪く、これからの方向転換の打開策として、今年は地方大会を増やすと言うことなのでしょう。
しかし、朝倉未来矢地や石渡扇久保のようなRIZINの世界で生まれた日本人同士の死闘であれだけ熱を創れると言うのも事実。
やはり、私はRIZINにも新生K-1的世界観の拡大と身の丈にあった箱で興行をしていくが必要だと改めて強く感じたのが、今回の結論です。
コツコツと朝倉兄弟、矢地、扇久保、石渡みたいな選手を創って身の丈にあった会場でやりましょうよ。と。
天心と堀口頼みじゃいつまでも続かんよっ!!!
by 不滅の鉄人