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それぞれが、それぞれで闘っている

パパが入院した部屋には、91歳のおじいちゃんが同室で、すぐに仲良くなったらしい。

91歳で喉頭がん

俺は放射線治療だ

って教えてくれたらしい。

91歳のじいちゃんにしたら、70前のパパは、息子みたいなもんだよな。

退屈な入院生活も、そのじいちゃんに、笑わせてもらって癒しになってると

毎日の家族LINEで知る。

パパが手術を終え、ナースステーション横の経過観察部屋にいると、心配して1時間ごとに

様子を見に来てくれるらしい。

ありがたい。

患者同士、先の見えない闘いを、支え合っているんだろう。

手術を終えたら、一人部屋に移りたいって言ってたパパだけど、退屈だからって

結局、爺ちゃんのいる元の部屋に戻ることにしたと、報告が。

声を失っても、爺ちゃんとのコミニュケーションは、ホワイトボードで可能らしく、

携帯電話の使い方を教えていると報告あり。

術後4日ではいってきたLINEには

はらへった。

やはり、化け物か。

食べる事への執着。

胃がんの時は、術後翌朝、ベットサイドに、キャラメルを食べた残骸があったからね。

痛み止めで朦朧としていたのか、何なのか。

キャラメルを食い散らかした痕跡を見たとき、化け物かと思った。

パパは自分が言うとおり、鉄人28号なのかもしれない。

そうであってほしい。

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