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Tetsu、世界へ!

Tetsuのデビューから丸4年を迎えた2022年。私たちが新たに始めたチャレンジは、海外展開でした。まだまだ商談中の段階ですが、知識や経験を積んで、徐々にステップアップしています。

2018年のTetsu Nabe販売開始当初から、展示会に出展していて感じたのが、海外での販売を推す方々が多いことでした。デザイナーさんが広く販路をもつ国内のマーケットよりも、自分たちは未開拓の海外市場を開拓した方がいいのでは、という思いが私たちの中で少しずつ膨らんでいったのです。

「むりむり」を、「やらざるをえない」に

大きなきっかけとなったのは、JETRO(日本貿易振興機構)横浜事務所のYさんが、あやせものづくり研究会を尋ね、綾瀬に来てくれたことでした「JETROにはこんなサポートがある」とお話してくださったのが2022年の年度末。新年度のスタートを控え、新たなスタートには良いタイミングでした。

しかし、「よくわからないもの」は、つい先送りにしてしまいがちではないでしょうか。筆者は輸出に対して夢物語のように思っていて、「海外?そうね、そのうちね」みたいに思っていました。しかし、ボスはそうではありませんでした。「申し込んでおいて!」と、半強制的に海外へのチャレンジは始まりました。

今思えば、そのように事務をする人とGOサインを出す人が別々なことは良かったと思います。ひとりで進めようとすると、大体は事務が面倒で心が折れるか、夢物語として非現実感覚になってしまうかになり、停滞・自然消滅してしまうように思います。自転車のペダルみたいに、前へ前へ、相互の作用があると物事は前に進みやすい。

ちなみに、まったく知識も意識も追いついていなかった筆者は、「困った…(泣)」の連続でした。「英語ができない」という潜在意識があって、英語の書類を作ると思うだけで苦手意識が湧き出ます。JETROに登録申請し、サポートを受けようと思っても、まず英表記の「Now Sangyo Co.,Ltd.」すらきちんと書けないありさま。申請するにも一苦労でした。

助けてもらったのが、デザイン会社に丸投げで作ってもらったパンフレット。さすが一流の方々が手掛けただけあって、最低限の要素はすべて揃っていました。そこにある英文だけが頼みの綱。なんとか初期の挫折をのりきれたことは、心の底からありがたかったです。

小さな町工場ですから、始めた頃は在庫もスペースが限られて十分な状態ではありませんでした。海外に出すような体制など、内心「むりむり」と思っていたことも、追い込まれたら「できるようにするしかない」に変化。
社内の体制や管理環境も各段にアップしました。本気になると物事は動くし、やらざるを得なくなればスピーディーに動く。

商談でバイヤーさんから学ぶ

Yさんのおかげで、JETROのTAKUMI NEXTという事業にも採択されました。選抜された立派なMade in JAPANのラインナップ(カタログ)の一員として、Tetsuも並べてもらうことができ、おかげでバイヤーさんの目にとまり、バイヤーさんの方から商談をたくさんいただきました。

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商談の経験ができたことは、直接的な成長になりました。
バイヤーさんにどんなところが気に入ってもらえたのか、どこの国と相性が良さそうか、ダイレクトに聞くことができました。

「他の鉄製品に比べて、ルックスがとても美しい。それでいて高機能であることが素晴らしい」と褒めていただけた時には、デザイナーさんへの感謝も改めて感じました。目をひくデザインは、やっぱり大事だと思わされたものです。

また、バイヤーさんからわからない質問が来るたびに逆質問し、必要な情報や取引で役立つ認可などを学んでいます。経験は偉大です。

たよれるパートナーUさん

具体的に海外販路開拓や商談で助けていただいたのが、JETROの支援プログラムでパートナーとなったUさんでした。ジェトロの支援プログラムでは1企業につき1人の専門家が「パートナー」としてついてくださり、毎月ミーティングをしながら支援してくれます。

とりあえず飛び込んだ私たちは、当然準備不足や勉強不足な部分が多々ありました。Uさんは、そんな私たちの日進月歩の私たちにも愛想を尽かさず支えてくれました。製品やストーリー、想いも早々に理解してくれて、ありがたかったです。

また、シンガポール在住の強みを活かして現地のニーズや競合などの情報も提供してくださり、周囲の方にもサンプルを共有してヒアリングもしてくれました。

オンラインで初めて商談した際には、語学堪能なUさんが同席してわたしたちの言いたいことを代弁してくれました。あの時画面にUさんが現れたときの、社長とわたしの安堵は相当なものでした。英語のメールを訳してくれたり、大変心強い存在です。

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海外販路開拓でも、いろんな人とのご縁をありがたく感じ、Tetsuの魅力を再発見できることが多々あります。まだ商談を決められず、販路は拡大されていませんが、コロナが落ち着いたこともあり、より積極的に海外へのチャレンジを発展させたいと思っています。

2023年こそ、Tetsuが海外に進出できますように!

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