コインランドリー
1人暮らしの娯楽、コインランドリー。
⚫︎無人、24時間営業
コインランドリーは無人なのがいい。コインランドリーは24時間営業なのがいい。1人暮らしをしていると完全にオワリの日がある。11時に目が覚めて、気がついたら17時。やっとの思いでベッドから離れるとき、せめてもの抵抗として僕はコインランドリーへ行く。
無人。だから、ダル着で行ってもいい。髪型を整えずに行ってもいい。
24時間営業。だから、何時にいってもいい。深夜に行ってもいい。
海よりも深い包容力で僕を迎えてくれる。(しかも入ったらいい匂いがする。)だからコインランドリーはいい。
⚫︎寝具が最高になる
コインランドリーに行くと寝具が最高になるのがいい。僕がコインランドリーで洗うのはもっぱら寝具だ。なぜなら、衣類は家の洗濯機で洗えるから。
布団や毛布を家で洗うなんて手間を考えただけで吐きそうになる。でもコインランドリーなら無問題。でっかい洗濯機に全部突っ込んで、100円玉を10枚いれて1時間。洗濯から乾燥まで終わっちゃう。
コインランドリーで乾燥機にかけると寝具は生まれ変わる。良くなる。はっきり言ってその"良さ"は新品の寝具のそれを超える。特に毛布。ふわっふわでいい匂いの毛布。これで眠ることに勝る幸福はこの世にないと思う。
寝具が最高になる。だからコインランドリーはいい。
⚫︎待ちの時間
コインランドリーで洗濯をしている間の微妙な待ち時間がいい。1時間。何かをするには短く、何もしないには長い"間"。
まず、コインランドリーに行かなければ1日引きこもってベッドでスマホを見ているだけになるはずだった1日に、起き上がっていて、家の外に出ていて、何かをすることができる時間があることが嬉しい。
基本的には、コンビニに行くことになる。なぜなら僕がコインランドリーに行く時間帯にはもう開いている店がないから。コンビニで新作のアイスを眺める。その後、夜の散歩をする。一人暮らしで、夜にダル着で散歩をする時は、なぜか妙に季節の移ろいを敏感に感じる(おそらく薄着だから)。心地よい夜風を浴び、その鋭さに長い長い冬がくる予感を覚える。その柔らかさに新しい春の訪れを感じる。
待ち時間がいい。だからコインランドリーはいい。
⚫︎一人暮らしの娯楽、コインランドリー
一人暮らしの娯楽、コインランドリー。一人暮らしをするまで知らなかった、知る由もなかったその良さ。僕はコインランドリーが好きだ。