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秋はサクラダイの繁殖の季節です。
春の闊達な桜のイメージとは違い、秋の桜はアンニュイな感じがします。
そのイメージなのか、激しさの中にも少し遠慮がちな雰囲気を感じます。
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久しぶりの一斉産卵に遭遇して、心臓がバクバクでした。
今年は、なかなか始まらないなぁ〜水温が高いせいかなぁ〜なぁ〜んて思っていましたが、今までとは違う場所で産卵行動が営まれていました。
あくまでも推察の範囲を超えない思うのレベルですが、産卵場所の移動は、やはりアカオビハナダイの優勢が原因のように感じます。
また、アカオビハナダイやケラマハナダイ、キンギョハナダイの時には頻繁に見られなかった、ニザダイやメジナの卵の捕食行動もサクラダイでは観察されました。一斉産卵が捕食魚を誘因してしまう要因なのかも知れません。
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このようなサクラダイのネガティブキャンペーンのような状況が継続されれば、劣勢種として根絶に追い込まれるかも知れません。
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暑さで富士山の雪が溶けて無くなるように、サクラダイの存亡もスーパーエルニーニョの前では、風前の灯のように感じてしまいます。