”例の”記事への疑問を回答します
前回の記事で以下の実話をお伝えしました。
「
こんな話があります。
阪神淡路大震災のときに、個人財産をすべて使って毎日何百食も被災者に支援した人がいました。
その人は震災の後にとても評判になって、講演依頼が殺到したようです。
しかし、その人は講演の中である一言を言いました。
「どうして、あなた方もそうしないのですか?」
その発言以降、その人への講演依頼は一切なくなったようです。
徳が無いことの恐ろしさです。
どれだけ良いことをしようが、徳が無いと、突然はしごを外されます。
」
このお話に対して、読者さんから「あまり悪い気はしなかった」というお声をいただいたので、少し詳しく解説させてください。
聴衆は何を聞きたかったのか
模範解答から言います。
「私は阪神淡路大震災のときに、個人財産をすべて使って毎日何百食も被災者に支援しました。けれども、これは私の力ではありません。私は被災して困っている人たちを見て、どうしても個人財産をすべて寄付しなければならないという衝動に駆られたのです。また、この個人財産は私の力だけで蓄えたものではありません。従業員さんやお客さんから頂いた恵み、先祖の残してくれたもの、私を生かしてくれる社会の皆さんから、私が個人的にお預かりしていた財産に過ぎません。その財産を、被災者への寄付という形で社会にお返しすることができた。するとどうでしょうか、このような形で講演に呼んでいただいて、また皆さんからエネルギーをもらっています。人に自分ができる範囲で何かを与えさせていただく。そうすると、どうも人生が豊かになるようです。ぜひ、みなさんも帰ったらご家族や友人、従業員さんなどにねぎらいの言葉の1つでもかけてあげてください。そうすると、周囲が良いエネルギーに満ち溢れ、みなさんの暮らしももっと幸せになります。」
といった感じです。
講演者の失敗
聴衆が求めていたのは「感動」「心が動く体験」です。
大衆への演説の場合は、特にそうです。
これがビルの一室を借りた、ガチガチのビジネスセミナー、勉強会なら違います。
「震災など、多くの人の注目が集まっているときに、個人財産を全て使って支援すれば、講演依頼など後で回収ができる。一生食っていける。」
が正解です。
ただ、これを公開の場で話すのは無粋です。
だからビジネスセミナーは有料なんです。大金を払わないと聞けないようにしています。
努力する気のない人に話すと勘違いされてヤバい話がいっぱいあるからです。
正しさは諸刃の剣
正しさは力です。だから裁判所があります。
「どうして、あなた方もそうしないのですか?」
これも力です。
話を聞いた聴衆は、
「それが正しいことは理解しているけど、そんなこと私にはできない。そんなことを聞きに来たのではない。
なぜあなたはその正しい難しいことができたのか、を聞きにきているんだ。マウントを取ってくるなら帰る。」
といった気持ちになります。
力を分け与えるのと、力を奪うのは違うんです。
力を示すと人は寄ってきます。なぜなら力を分け与えてほしいからです。
力を示して、人が寄ってきたときに、力を奪ってはだめです。
人徳のある人が最強
自力ではなく他力、当たり前もお蔭様、奪うのではなく分け与える、
これが徳です。
成功する人ってめちゃくちゃ努力しています。
noteを書いている人もすごいですよね。偉いです。
だって書かなくても生きていけるのに、noteでさらに多くの人へ様々な知識や楽しさを提供しているからです。
そこで、自分が努力できるのもみんなのお蔭、という視点を加えると最強です。
敵がいなくなる無敵の考え方だからです。
講演をしたら、お客さんに何を与えられるか、
自分の偉さを誇示する場所ではありません。
どれだけ力を示してもいいんです。
ただ、その力を与えるのか奪うのか、です。
徳分は自分だけでは気づけません。講演の依頼がなくなって、自分で思い直してみて、やっと気がつくことができます。
人生は大なり小なりみんなそんなものです。
挫折や失敗があるからこそ、成長できる。
徳分高めていきましょう。以上です。ありがとうございます。
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