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山里村5ヵ年計画 1
山里村5ヵ年計画……「健康で文化的な生活を営める山里村」
① 村民全員に200万円のベーシック・インカム
② 村内のどこでも使えるFree Wi-Fiの設置
③ 村内の全戸に無料デバイスを配布
④ 医療介護費の全面無料化
⑤ 教育費・学費の全面無料化
村長がとつぜん打ち出した「山里村5ヵ年計画」を巡って、村内は上を下への大騒ぎである。昨年、妻に先立たれた村長が寂しさのあまり、おかしくなったのではないか、若い頃に革命を志した村長が、ついに自分の信念を表明したのだ、いやいや、あいつは昔からほら吹きだった、など、明日の天気以外に共通の話題のなかった村人たちは、寄ると触ると5ヵ年計画の話題で盛り上がっている。いつもは静かな山里村が、ざわついている。
村長は村民に向けて説明会を開くことにした。
みなさま、今日はお集まりくださり、ありがとうございます。また、zoomを通じて、ご覧になっている皆さまも、ありがとうございます。
本日は、先日発表しました「山里村5ヵ年計画」(まだ私案ではありますが)について、ご説明したいと考えています。みなさまのご意見、ご感想は、追ってうかがわせていただく予定ですが、まずは私の真意をお伝えしたいと考え、このような場を設定いたしました。
先日、日本国憲法を読み直しましたところ、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」という一文を見つけました。あー、そうだった。政治は、この「健康で文化的な生活」を営むためのものだったと、私の政治家としての基本姿勢を改めて自らに言い聞かせたのです。
果たしてみなさまは、健康で文化的な生活を謳歌できているでしょうか。そもそも現代、この村での「健康で文化的な生活」とは、どのような生活なのでしょうか。
その「健康で文化的な生活」を熟考した結果が、先日発表いたしました「山里村5ヵ年計画」です。
一つずつ説明させていただきたいと思います。