県外から車を運ぶ方法
県外の知人や親などから車を購入したり、貰うことになる方もあるかと思います。
車を購入、貰うことが決まっていても先方の場所から自宅まで運ぶのにトラックを依頼するのは高額。
できれば、その車に乗って行きたい人におすすめの方法が一日自動車保険です。
一日自動車保険について、まとめます。
●1日自動車保険の基礎知識
1日自動車保険とは1日単位で加入できる保険のことです。
1日自動車保険とは1日単位で加入できる自動車保険のことで、1DAY自動車保険とも言われます。
1日だけや短期のみなど手軽に加入できる保険です。
旅行に行くために友だちから車を借りる時などに、車を貸してくれる相手に自動車保険の内容を変更してもらう必要がなくなるので大変便利な自動車保険です。
1日だけと言っても24時間単位になっています。
例えば9時から車を借りて出かける場合、9時から保険をかければ翌日の9時まで保険が適用されます。
ただし加入できる条件があります。
①友人や家族など他人の車で運転することが条件
加入条件としては、友人や家族など他人の車を運転することが条件です。
長期休暇やレジャーで友人と友人の車で出かける時に、運転を途中で変わる場合などに便利です。
あるいは実家に帰省した時に、実家の車の保険適用範囲から外れていた場合に利用するのも良いでしょう。
あくまでも借りる車であることが条件です。
つまり自分の車を所有していて、任意の自動車保険に加入せずに使う時だけ1日自動車保険に加入することはできません。
配偶者が車を所有している場合も同様です。
他人の名義になっていても、実質的に所有している場合も加入対象外です。
めったに運転しない人や、免許は持っているが自分の車は持っていない人などにおすすめといえます。
②本人が自動車保険に加入していないことが前提
利用しようとしている本人が任意の自動車保険に加入していないことも条件です。
任意の自動車保険には「他車運転危険補償特約」などが付加されている場合が多いです。
「他車運転危険補償特約」とは、他人の車を一時的に借りて事故に遭った場合も補償される特約です。
この特約があれば、保険適用範囲になりますので1日自動車保険に加入する必要はありません。
③1日自動車保険が適用されない自動車に注意
1日自動車保険には適用されない車もありますのでご注意ください。補償対象の車はあくまで他人から借りた車ですが、以下のような車は加入対象外となります。
運転者本人名義の車
配偶者の所有する車
レンタカー
貨物登録
法人名義
レンタカーは利用中の事故に備える保証制度があるために一日保険の対象ではありません。貨物登録になっている場合も加入できません。そのため車検証の内容も確認する必要があります。
1日自動車保険は補償内容が充実している
1日自動車保険の補償内容ですが、充実した内容となっています。基本的には任意の自動車保険と同等の内容です。以下のような基本補償を受けられます。
対人賠償保険 交通事故により、相手にケガをさせてしまった時の補償
対物賠償保険 事故相手の車や壊してしまった電柱に対する補償
対物超過修理費用特約 事故相手の車の修理費用が時価額を超えてしまった場合に補償
搭乗者傷害特約(入通院) 入院時等に必要な当座の費用を補償
搭乗者傷害特約(死亡・後遺障害) 車の搭乗中に交通事故によりケガをし、後遺障害または死亡した場合に受けられる補償
自損傷害保険 単独で電柱にぶつかってしまったなど、自損事故を起こして自賠責保険から支払いを受けられない場合に受けられる補償
対人対物の補償は基本的に無制限となっています。その他加入する1日自動車保険のプランによっては以下のような補償も追加できます。
車両復旧費用保険 借りた車が交通事故により壊れた場合に、修理費を補償
車内手荷物等特約 交通事故によって車に積んだ荷物が壊れてしまった場合に受けられる補償
補償を追加することで保険料は高くなります。ご自分にあったプランを選んでください。
ここまで1日自動車保険の概要をお伝えしました。
【1日自動車保険のメリット】
1日自動車保険のメリット
1日自動車保険のメリットを見ていきましょう。以下のようなメリットがあります。
①保険料が最安400円で加入できること
最大の魅力は保険料の安さです。保険料は最安400円で加入できます。400円で安心して他の人から借りた車に乗れるのは大きなメリットと言えます。
ただしこの金額は車両保険をつけない場合の金額です。車両保険を付けた場合は1200円から1800円前後の保険料となります。
②手続きが簡単、スマホがあればすぐに加入できる
手続きが簡単というのも大きなメリットです。スマホを持っている人であれば、スマホですぐに1日自動車保険の契約ができます。スマホでの手続きは24時間行えますので大変便利です。
他人の車を利用する当日に加入することができます。急に他の人の車を運転しなければいけなくなった場合にも利用が可能です。
一部コンビニでの手続きになりますが、コンビニも24時間営業している場合が多いので便利です。ただ保険会社によっては手続きを行うコンビニが違いますので、注意が必要です。
③車両保険を付けることができる
1日自動車保険には車両保険を付けることができます。これも大きなメリットです。
他の人の車で交通事故を起こした場合に車を修理できないと、トラブルになる可能性があります。せっかくの友人関係にヒビが入ってしまうことも考えられます。そのようなトラブルを避けるために車両保険に加入することをおすすめします。
ただし以下のような場合は注意が必要です。
④車両保険プランに加入する場合はすぐに加入できない
古い車は補償金額が少なくなる
車両保険プランに加入する場合は、すぐに加入することができません。使用したい日の1週間前までに申し込む必要がありますので注意が必要です。
また借りる車が古い場合、補償金額が少なくなります。そのため車両保険を付けるメリットが少なくなります。目安としては他の人に借りる車の年式が15年以上前の場合は補償される金額事態が少なくなるでしょう。
⑤等級制度がない
1日自動車保険には等級制度がなく、保険料が一律で安心して利用できるのもメリットです。
通常の任意の自動車保険の場合、等級があります。交通事故を起こすと等級が下がり、保険料は高くなります。
しかし1日自動車保険には等級制度がないので、特に自分が所有する車の自動車保険の等級が低い人には大きなメリットとなるでしょう。
⑥利用回数が多い場合、お得な割引がある
保険会社によりますが、利用回数が多い場合は割引されることがあります。例えば、三井住友海上の「1DAY保険」の場合では1回目は500円、2回目は480円の保険料になります。
また複数人で交代して運転する場合にも割引を適用することができます。例えば、三井住友海上の「1DAY保険」の場合では1人目は500円、2人目は480円の保険料です。
【デメリット】
ここから1日自動車保険のデメリットについて説明していきます。デメリットは以下のようになります。
・運転するたびに申し込みが必要
→1日自動車保険のデメリットとして、運転するたびに申し込みが必要なことがあげられます。
・人身傷害補償をつけることができない
→人身傷害保険を付けることができない
1日自動車保険には、人身傷害保険を付けることはできません。
人身傷害保険とは、交通事故で自分が死傷した場合に補償される保険です。
人身傷害保険であれば、自分が車の中に乗っていなくても交通事故で死傷した場合に補償を受けられます。
例えば、歩いていて車にはねられた場合にも補償が受けられます。
1日自動車保険は、この人身傷害保険がないので搭乗中以外の交通事故に関しては補償を受けられません。
その代わりに1日自動車保険は、搭乗者傷害保険や自損事故特約で搭乗中の死傷に関しては補償されます。搭乗中の死傷時はしっかりと補償が受けられるので大きなデメリットとまではいえないでしょう。
・支払方法がスマホ決済に限られる
申し込みするための手続きは簡単で、スマホがあれば必要事項を入力するだけで加入できます。
利用した金額はスマホの料金に加算されて請求されるか、クレジットカードでの支払いとなります。
→1日自動車保険の大半がスマホからの利用を前提としているため、スマホを持っていない人やガラケー、格安スマホ、格安SIM(MNVO)の利用者は使用できない可能性が高いです。
ただし保険会社によってはスマホ決済以外でも支払いができ、スマホを持っていない人も利用できます。
次回から各社のサービスについてまとめます。