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できるのは「きっかけ」づくりだけ 【山﨑美津江さんの “家の整理は心の整理”】
すぐに反応がなくても、答えがでなくても、おとなが子どもたちに伝えていくことは、だいじなことですよね。
小学3、4年の男子3人と乗り合わせました。降りる人がいると、
「開」を押しています。気がきくなと思っていると、よけいな階
のボタンがいくつも押されていました。
「この階で降りるの?」と聞くと、「おまえが押したんだろ?」と
友だち同士で言い合っています。私はその子どもたちに言いました。
「エレベーターは、ボタンを押されたらその階に止まって、ドア
が開いて閉じるでしょう。その動作にも、電気代やエネルギー
が使われていることわかるかしら。むだに止めたら機械の消耗
だけではなくて、いっしょに乗っている人の時間も使ってしまう
ことになるのよ」と。ちょっとしたいたずらとわかっていましたが、
公共のものを使うときは、勝手気ままはよくないことを、小学生
になったら理解して欲しいと思ったのです。「とつぜん、このお
ばさん何言ってるんだろう」と思ったかもしれません。それでも
何かのときに「エレベーターで気まずかったな」と思い出してく
れればいいなと願ったできごとでした。
子どもは思わぬタイミングで
先日、近くに住む6歳の孫と夕食を食べているとき、何げなく「今
日の給食何だった?」と聞いてみました。すると「わかんない」と。
お昼に食べたものも忘れてしまうのかしら……と少し残念に思い
ました。少し経って、またいっしょに食事をしていると、孫のほう
から「きょうのきゅうしょくは、○○だったよ」と話しはじめました。
そのとき私は、あのときのやりとりを覚えていて、ちゃんと献立
について意識を向けたんだなとうれしくなりました。そこからは、
給食室の話や、食材の話、好きな食べものなど話がつきません。
私は雑学好きで、議論好きなので、食事が静かだった覚えはあ
まりないのですが、子どもが小さかったり、親と子2人だけだとシ
ーンとしてしまうこともあるようです。何か知識めいたことを話さな
くても、おとなのちょっとした質問や投げかけに、子どもたちがど
んなふうに応えてくれるか、ゆっくりと待ちたいなと思っています。
ときには、道具で時間を生み出す
〈床掃除の片腕お掃除ロボット〉
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〈レデッカーのすき間ブラシ〉
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〈お菓子は小袋で冷凍〉
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〈一台二役のスープメーカー〉
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〈石けんパワーで汚れを落とす〉
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〈できあいのたれも併用しながら〉
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山﨑美津江さんは、こんなひと
相模友の会会員、長女出産後から約40年間、友の会で整理、収納、そうじの技術を磨き、20年ほど前から自宅のオープンハウスをはじめる。講演をしたり、TVや雑誌でも人気。2LDKのマンションで、夫と2人暮らし。家計簿歴も40年余り。
出典:『かぞくのじかん』(休刊中)2021 春 Vol.55