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話すことは、考えること。 【山﨑美津江さんの “家の整理は心の整理”】

生活のこと、考え方、生き方などたくさんのお話を伺うこのシリーズ。山﨑さんの言葉は、いつも子育て中の私たちへの叱咤激励で溢れています。

私はえんま大王さま!?

 結婚して子育てをはじめたばかりのころ、夫は仕事一辺倒。私は耳にする「良い」と言われたことはできるだけ実行しようと、必死でした。「早寝早起き」にはじまり、「テレビは見ない」「風邪をひいても薬より生活リズム」と、今思えば少し極端なことも、それを貫き通すことに一生けん命。家族の中でまるで“えんま大王”のように、私が権威を持ってしまっていたのかもしれないと、ふり返っています。

 長女が高学年になったころ「学校で夜のテレビの話題についていけなくて浮いている」という話しをしていたことがありましたが、私はあまり聞こうとしていませんでした。「もう少し寝る時間を遅くしてもいい?」と言い出せない雰囲気を、つくり出してしまっていたのでしょう。

広くみること

 今は情報過多な時代。自分でどれだけ判断できるか、何を信じて大切にするかを選びとる力が求められています。目の前にある情報を、「ほんとうなの? 信じていいの?」という迷いは、私の子育てのころより、ずっと多く、複雑です。

 そんな中どうしたらいいの? という問いに対して私は、本を読んだり、人に話を聞くなどできるだけ一次情報にあたり、自分自身を俯瞰してみることをオススメします。それが自分の考えを持つことにつながります。

 そうしてスパッと答えの出ない日々の生活の中で、私にとって、家族にとってちょうど良いところを見つけてください。天気も体調も気分も、1日として同じ日はありません。

 私は、これまでと変わらず整理、収納、掃除を含む家の中のことを研究的に、おもしろく、さまざまな角度から見て、子育て中の方々の家族の日々が心豊かに送れるよう、応援し続けたいと思っています。

日々のルーティンを楽しんで果たす

〈模様替えは楽しい!〉

テーブルや椅子、ロッキングチェアの脚に”床キズ防止”のフェルトを貼って。軽く押すだけで動くので、場所移動もラク。

〈蛇口をピカピカに〉

台所仕事の最後に、蛇口についた水滴の拭きあげを。「これでおしまい ! 」と達成感でいっぱいに。

〈スッキリ! は気持ちいい〉

毎朝活躍するレデッカーのブラシ。食卓のパンくずなど、溝のゴミもきれいにかき出せる。

〈冷蔵庫にも指定席〉

おかずの素、下調理した野菜などを入れた容器をトレーにのせて。家族もひと目で分かるように大きい文字でラベリング。

〈努力は裏ぎらない〉

習ったことを反復しながら、練習を重ねているクラシックギター。「いつもつまずいていた1小節が弾けた!」というよろこびは格別。

〈本を読む〉

山﨑さんの愛読書。本や雑誌は、何度もページをくって読み返すことができる唯一の情報源。情報の多い、この時代こそ読書を。

山﨑美津江さんは、こんなひと
相模友の会会員、長女出産後から約40年間、友の会で整理、収納、そうじの技術を磨き、20年ほど前から自宅のオープンハウスをはじめる。講演をしたり、TVや雑誌でも人気。2LDKのマンションで、夫と2人暮らし。家計簿歴も40年余り。

出典:『かぞくのじかん』(休刊中)2022 夏 Vol.60

山﨑美津江さん 著書のご紹介



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