話すことは、考えること。 【山﨑美津江さんの “家の整理は心の整理”】
私はえんま大王さま!?
結婚して子育てをはじめたばかりのころ、夫は仕事一辺倒。私は耳にする「良い」と言われたことはできるだけ実行しようと、必死でした。「早寝早起き」にはじまり、「テレビは見ない」「風邪をひいても薬より生活リズム」と、今思えば少し極端なことも、それを貫き通すことに一生けん命。家族の中でまるで“えんま大王”のように、私が権威を持ってしまっていたのかもしれないと、ふり返っています。
長女が高学年になったころ「学校で夜のテレビの話題についていけなくて浮いている」という話しをしていたことがありましたが、私はあまり聞こうとしていませんでした。「もう少し寝る時間を遅くしてもいい?」と言い出せない雰囲気を、つくり出してしまっていたのでしょう。
広くみること
今は情報過多な時代。自分でどれだけ判断できるか、何を信じて大切にするかを選びとる力が求められています。目の前にある情報を、「ほんとうなの? 信じていいの?」という迷いは、私の子育てのころより、ずっと多く、複雑です。
そんな中どうしたらいいの? という問いに対して私は、本を読んだり、人に話を聞くなどできるだけ一次情報にあたり、自分自身を俯瞰してみることをオススメします。それが自分の考えを持つことにつながります。
そうしてスパッと答えの出ない日々の生活の中で、私にとって、家族にとってちょうど良いところを見つけてください。天気も体調も気分も、1日として同じ日はありません。
私は、これまでと変わらず整理、収納、掃除を含む家の中のことを研究的に、おもしろく、さまざまな角度から見て、子育て中の方々の家族の日々が心豊かに送れるよう、応援し続けたいと思っています。
日々のルーティンを楽しんで果たす
〈模様替えは楽しい!〉
〈蛇口をピカピカに〉
〈スッキリ! は気持ちいい〉
〈冷蔵庫にも指定席〉
〈努力は裏ぎらない〉
〈本を読む〉
出典:『かぞくのじかん』(休刊中)2022 夏 Vol.60