石川 孤立地域の全住民避難
始まった「地域単位の全住民避難」
道路や電気水道インフラの復旧が進まず、孤立の長期化が避けられない中、石川県はついに集落の全住民避難に踏み切りました。以下は1月11日の石川県庁のポストです。
「地元を離れたくない」という住民の方の気持ちと、命を守ることとを比べなければならず、苦渋の決断だったようです。
南志見地区だけでなく、西保地区の全住民避難も決定したということです。
自衛隊のヘリで運ばれるご高齢の方の、涙する姿が映されていました。
南志見地区から金沢市へ255人が避難。地区住民ほぼ全員だと言います。
全住民避難は、石川県議会の吉田修議員の発案で実現しました。吉田議員は、「自衛隊でも警察でも消防でもないけど、一人の人間として南志見地区の避難所の環境を見た限りでは、あと3日でも1習慣でも10日でもあの状態で置いておくことができない」と語ります。
「ここに生まれたから」「ここに自分の財産があるから」「建てたばかり家があるから」。やはり「離れたくない」という方もいらっしゃったそうです。
「もう南志見には来られないと思って出てきました」と、決心の表情で語っておられました。
20歳から50年間南志見に住んだという女性も、複雑な胸中を語られていました。
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まとめ
住民の方の気持ちと、今の状況を何とかしないと命に関わる、という2つの辛い決断を迫られている中で、石川県は最良の判断だったのではないかと思います。コメントにもあったように、地域コミュニティをなるべく維持しながらの避難とした点がとても良いと感じました。
被災者の方々が元の場所で元の生活に戻れるか、ということは、非常に長期的な問題になると私は考えています。道路やインフラの復旧も過疎地域まで全て元通りにするとは思いません。地域によっては他地域に移され住居が集約されるよう調整される可能性があります。もしくは企業が買い取る地域があるかも知れません。
ただ、十分な衣食住が出来ず辛い思いをされて来た被災者の方々には、今は暖かい食事と布団とお風呂で、少しでもゆっくりしてほしいなと、心の中でそう思いました。
お読みいただき、ありがとうございました。
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