【メイレビュー】10/14(Mon)「J3との入れ替え&ソニー仙台退会から考えるJFLの存在意義」加藤桂三(JFL理事長) #ハフコミ 隔週報 vol.85
みなさん、こんにちは! 毎月ハフコミウェビナーのレビューを担当している、ライターの五十嵐メイです。
月に一度、オンラインにて開催されるハフコミウェビナー。今回のテーマは「J3との入れ替え&ソニー仙台退会から考えるJFLの存在意義」です。特別講師には、JFL理事長の加藤桂三さんをお招きしました。
加藤さんは、1999年からJFLに携わってこられた方です。事務局、専務理事を経て、2022年に理事長に就任した加藤さんから、今回はどのようなお話が聞けたのでしょうか?
それでは今月のメイレビュー、スタートです!
■JFLならではの地域やファンとの距離感
現在、J1から数えて4部のような位置付けとなっているJFLは、Jリーグよりも、ホームゲームの運営にかけられるコストやマンパワーが限られてしまうのが現状です。一方で、Jクラブよりも地域やファンとの距離が近い、という魅力も。そんな中、JFLはどのような存在であるべきなのでしょうか。
長くハーフウェイカテゴリーを取材していて、ハフコミのオーナーでもある宇都宮さんも、Jリーグとは違った自由度にJFLの良さがあるように感じているようです。
理事長である加藤さんいわく、資金も人員も限られている中での運営では、本来ならばクラブを応援したい人の手も借りなければいけない。そういった中で、規則で縛り過ぎてしまうと、工夫しづらくなってしまう恐れがある。完全に自由にしているわけではなく、クラブが工夫して運営できる、最低限のルール作りを意識しているそうです。
JFLクラブのホームゲームに足を運んだ際に、温かい雰囲気を感じることが多くあります。単純に試合の規模感というよりは、運営に携わっている人から伝わってくる、地元ならではの温かさです。
地域リーグでも感じることですが、そのクラブへの愛を持つ人たちの支援は、運営していく中で欠かせません。前回の特別講師である吉田鋳造さんのお話からも感じたことですが、このカテゴリーを愛する人たちの有り難みを感じさせる内容でした。
■それぞれの立場や視点から語られるJFL
ハフコミの会員の皆さんは、それぞれサッカーとの関わりはさまざまです。私のように、サッカーファンとして参加している方もいれば、指導者として関わっている方、クラブ経営に関わっている方など多岐に渡ります。
今回のウェビナーの後半は、参加者それぞれの立場や視点から、JFLの思い入れのあるエピソードが多く語られていて、非常に印象深い回でした。
それまでJリーグや代表の試合ばかり見ていたという会員の方は、2002年に初めて栃木SCの試合を見て、より一層サッカーを身近に感じてJFLを観るようになったと語ります。
あるJFLクラブの代表の方は、リーグの未来に向けての提案をされていました。Jリーグ参入を目指すクラブ、あるいは目指さない企業チームが混在するからこそ、JFLというカテゴリーが存在することの意義を持たせたい。夢を持って戦う場にしたいと熱く語る姿は、いちサッカーファンとして胸を打たれるものがありました。
これまでのハフコミも、さまざまな立場の方が熱い議論を交わしていましたが、今回はいつも以上に熱い回だったのではないでしょうか。
ハフコミでは常時、会員を募集中。これまでのウェビナーは、アーカイブに残していますので、会員であればどなたでご覧いただけます。ぜひ、多くの方に会員になっていただき、普段はお話できないような方と、サッカー界の未来に向けて熱く語り合っていただければと思います。
■次回のハフコミウェビナー、特別講師はスペインから!
今年の9月末、ハーフウェイカテゴリーに携わる人たちの間に激震が走るニュースが飛び込んできました。
1999年に発足したJFL。開幕当初から所属し続けてきたソニー仙台FCが、今シーズンをもって活動を終了することを発表したのです。いっときは、JリーグよりもJFLの方を観てきた私にとって、FC神楽しまねに続き、馴染みのあるクラブの消滅は衝撃的なものでした。
すでに決まってしまったことについて、私たちサッカーファンにできることは、あまりに少ないことは事実。それでも、これまでの歴史を学ぶことで未来に繋いでいくことはできます。そんな気持ちを新たにした、今回のハフコミウェビナーでした。
加藤さん、お忙しい中、貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。
ハフコミでは、こうしたウェビナーを月イチで開催。毎回、サッカーに関わるさまざまなテーマについて、素敵な特別講師をお招きしています。これまでのウェビナーについては、こちらをご参照ください。
次回のハフコミウェビナーは、11月18日。なんと、スペイン在住の方を特別講師にお招きします。詳細につきましては、noteやXで告知させていただきますので、ぜひハフコミのアカウントをフォローしてくださいね。
それでは来月の「メイレビュー」も、お楽しみに!
<この稿、了>