あの人が生きたかった今日
3年前の今日、見知らぬ人が目の前で倒れた。
そして、失禁した。意識はない。
慌てて胸に耳を当てたが、聞こえない。
その後、避難訓練の時に教わった心臓マッサージやAED処置をしてみた。
心臓は何回か復活したけれど、結局助からなかった。
同世代と思われるその人は、少しお腹回りも大きく、運動不足だったのかもしれない。仕事が忙しかったのかもしれない。どこの誰だかも知らないから、全て想像だ。
ただ、きっともっと生きたかっただろうなって思う。
話は、今日のことに移る。
職場でこっぴどく叱られた。こんな歳にもなって、部下の前で面目丸潰れの公開処刑。
その後、体調もおかしくなるし、何も手につかなかった。
でも今、生きてる。
生きてるから痛みも感じたし、吐き気も感じた。
きっと意味がある。
俺はこんな気持ち、他の人にはさせない。
そして、もっと苦しくなったら、逃げる。
動物は、ヤバくなったら逃げるのに、人だけは逃げちゃいけない?そんなことはない。
命を守る。それが大切だと、世界中で叫ばれてる時だしね。ウイルスから逃げてるだけじゃなく、嫌なものから逃げたっていいんだ。
世間を今の環境だけで、小さく狭いものにする必要はない。
3年前、目の前で倒れたあの人の命日に思う。
折角生きてるんだもん、俺が弱いやつだと思われてもいい、楽しく生きるために、今の生き方だけが全てじゃないと思う。
もっと人生を楽しんで生きるために、元気と勇気を出していこうと思う。